etceterakoの勝手にエトセトラ

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リカさん&タータン「愛、時を越えて」

2010年07月04日 | 宝塚歌劇

 思い立って、ちょっくら御園座に行ってきました。
 パンフのどこにも再演て書いてないし、題が微妙に変わってるけど、これって2007年に、貴城けいサマ&華城季帆ちゃんでやってた「愛、時をこえて 関ヶ原異聞」だよね?
 今回は、
 
 紫吹淳サマ(ドラキュラ)
 香寿たつきサマ(細川ガラシャ/ヒロイン)
 星奈優里サマ(町の一座の花形)
 澪乃せいらちゃん(町の一座の座員)


 が出てました。元トップさん3人だし、宝塚ファン的には豪華なメンツに感じますね~。

すごい題ですよ。
「戦国スペクタクルロマン 愛、時を越えて 遙かなる時空の運命(さだめ)」。
 いやしかし・・・すごいのはタイトルだけじゃない。このストーリー・・・すごい。
 まあ枝葉取っ払ってザックリ言うとですね。

「石田三成が関ヶ原で負けたのは、直前にドラキュラの守護を失ったから!!」

 という、ものすっごいフィクションです。
 いやはや。すごい。三成公も草葉の陰でビックリですな!

【ざっくりストーリー紹介】
①石田三成は怪しげな南蛮の棺を骨董商から買っちまう。
②その棺から、なななんんとドラキュラが出たー!
③ドラキュラは血と憎しみのあるところに現れ、のぞみをかなえてくれちゃうヨ☆
④石田三成、天下とりに向けてGOGO!
⑤しかし、徳川家康だって黙っちゃいないよ。
⑥ドラキュラはキリスト教徒の細川ガラシャ(細川忠興の妻)に出会う。彼女のピュア~な歌声に、かき乱されるドラキュラ。

⑦基本、夜型のドラキュラさんだけど、昼間は若衆姿で町をウロウロ。
⑧なんとなく町娘たちの歌・踊りに混ざっちゃうドラキュラ。
⑨歌い踊るドラキュラを見た細川ガラシャは、言いしれぬ不安と魅力を感じてしまう。
⑩若衆姿のドラキュラは「出雲阿国」を自称。

⑪ドラキュラは三成の野望達成のため、家康を殺そうとするが、細川ガラシャの危機を察知して(?)、家康ほったらかしでガラシャの元に。
⑫ガラシャはまさに、命を絶たれんとしていた。
⑬ガラシャのピュア~な心と捨て身の努力で、ドラキュラは再び永の眠りに。
⑭ドラキュラの妖術による援護を失った石田三成は、ヤケっぱちで関ヶ原へ向かう・・・。

 ね。すげー話でしょ。
 途中、リカさんとタータンが「愛がどうのこうの」と語らって、まるでベルばらみたいなラブシーンというか、愛の語らいというか・・・を繰り広げてますよ。

 で、リカさんは燕尾服にマント姿のドラキュラで、「性別不明」って設定になってるんですね。裏の赤地に銀のふちどり付きのスターマントをバサッてひるがえして、めっちゃかっこよくて、まあ、わたしのように「宝塚ファン目線」で見に行くと、男役にしか見えん!わけですが・・・。
 一方のタータンは、頭のてっぺんから出ているような高いきれいな声で演じる、しとやかヒロイン。

 ・・・男役のリカさんと、娘役のタータン!?

 みたいな。そういう感覚になるんですよねっ。「愛がどうのこうの」が始まったときは、さいしょフシギな感覚でしたよ。おふたかたとも、OGになられて長いし、どっちも女役だったら全然そんなこと思わないと思うんだけど。なんせ、片方がカッコイイ「男役」だからねえ。

 星奈優里ちゃんが出てるんで、ヒロインは元娘役のゆりちゃんのほうがいいんじゃあ・・・と、開演前にプログラム見たときは思っちゃったんだけど、いや、ごめん。謝ります。タータン、すごいヒロインっぷりだった・・・。宝塚でも、身長が低かったら娘役やれてたね・・・。ていうか、まあ根本的に、上手い人だからなのかなあ。歌声もソプラノできれ~い!

 対するリカさんのほうは、いつまでも「変わらないフェアリーのリカさん」だし・・・。ドラキュラは「薔薇の封印」思い出すし、若衆は「花の宝塚風土記」思い出すし・・・。現役時代をバンバン思い出すぐらい、いまもコスプレ(?)がビシッとかっこよくて、宝塚スターのフェアリーオーラがあるってことなんですよー。さすがに「キザさ」と「クサい感じ」は外部仕様に緩和されてる気がするけど。OGさんも、芸風いろいろですねえ。

 ・・・帰り道、頭の中に流れていたのは、「愛、時を越えて」公演の曲じゃなくて、「薔薇の封印」の主題歌だったもんな・・・。

 星奈優里ちゃんは、華やかで可愛かったです。ヒロインじゃないのがもったいない。ヒロインふたり作って欲しいー!(無茶な要望)

 伏線がちゃんと機能してるし、脚本はわりと面白いと思うのですが、なんか演出がピリッとしなかったのが惜しいかな。芝居全体としては、けっこう「のっぺり」してました。

 あとー。宝塚には関係ないんだけど、「桜紅丸」「桜蘭丸」の二人組の、「桜組」っていうアイドルが出てまして・・・。この二人組、わたし会社の休憩室で「笑っていいとも」の「出たいドル」(売り出し中アイドルが出るコーナー)に出てたのを見たことあるー!知ってるー!と思った。
 たしか、ふたりとも中国人なんだけど、なぜか忍者コスプレのアイドルとして出てきて「ええっ!?」って何か不思議でインパクトあって覚えてたんだよ。

【自分的メモ】
・細川ガラシャ(タータン)は旦那が束縛的で、「誰にもさわらせたくない!」って言われてた。けど、ちょっとそれ窮屈でドラキュラによろめいた?
・ドラキュラは心の安らぐ場所を探してたっぽい?ガラシャや町の一座に出会って、心が雪解けになっていったっぽい。一応、自分探しの筋だったのかね・・・?
・シャンシャンが出てきてビックリ。鈴ついてて、まさにシャンシャン。
・舞台後方からリカさん登場シーン、まさにスター☆かっこいい!!
・リカさんのマント、表は黒で裏は赤。赤い方のふちがキラキラ光ってて、それひるがえす様子がステキだった。スパンコールなのかなあ?
・町の一座がおひねりもらう場面で、客席からホントにおひねりが飛んでた!(阿国リカさんの顔入りの何かグッズも投げ入れられたっぽい?そういうアドリブがあった)
・アドリブで御園座の最中アイスの宣伝?を笑いに交えて入れてたんだけど、「阿国(リカさん)も食べる?何の味がええんじゃ?」と振られて、かっこつけて「煮込みうどん!!」って言ったシーンが、笑えたし、リカさんかっこよかったし最高だったー。その後、「斜に構えて、煮込みうどん!かー!」ってツッコみが入って舞台上が和やかになったのも面白かった。
・パンフの解説文を、辻則彦さんが書いてらした。
・カーテンコールいっぱいだった。


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