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山紀建設な日々

その日の作業の内容からプライベートに至まですべてお見せします

西日本豪雨災害救援 広島坂町

2018年08月19日 09時00分00秒 | 仕事

大阪北部地震に於いて、茨木市での活動をしている最中、ちょうど茨木におけるロジスティクス強化のために
その仮設設備を準備して設置している日、とんでもない豪雨に見舞われました。


幸いに滞在していた茨木市は大雨による被害は見受けられませんでしたが、まさかその雨が
西日本をこれほどまでに壊滅に追いやるとはそのときは思いもしませんでした。

 

茨木で活動を展開していた各団体はそれぞれ、岡山、広島、愛媛へと移動して救援活動を直ちに開始しました。

僕が所属するDRT-JAPANはまず岡山県倉敷市真備町での活動に入りましたが、その後広島・坂町へ移動して
現在救援活動を展開しています。

ここではまず広島・坂町での活動の報告をさせていただきます。

後日、岡山県倉敷市での活動の報告をさせていただきます。

 

 

広島には2014年の水害でもお邪魔してますが、今回は坂町小屋浦地区にお邪魔しました。
期間は8/7~8/12でした。

当初は前半を広島で、後半を倉敷での活動の予定となってましたが、広島の事態があまりにも深刻で
僕は広島に残ることになりました。

 

ベースは坂町のB&G海洋センターに設置されており、そこにキャンプを張ってました。
僕は当初はユニックの寝台で寝泊まりでしたが、市内でホテルが確保できたのでホテルに移動しました。
シャワーはB&Gプールのシャワーをお借りしてました。

 

まずは小屋浦地区の被災した保育所での土砂の撤去作業からでした。

 

乾くと埃が舞い上がり呼吸がしづらく、濡れれば足を取られ、水害独特の腐った強い臭い、連日の猛暑などなど
作業は過酷としか言いようがありません。これをボランティアさんが人力で撤去しようと
各現場で苦労されてましたが、プロボノとしては機械を有効活用して作業を進めることになります。

 

今回、大王町船越のお友達企業「やまもと石材」さんでいつも借りるキャリアダンプ「運ん太郎」をお借りしました。
ちょうどうちの現場で使いたいことがありお借りしてた所で不調になり、メンテをして預かっているところでしたが
今回改めてお願いして快諾を頂き現地で活躍してもらいました。

リフトアップも出来るので土山を高くすることも出来ますし、軽ダンプなら直接積み込みが出来ます。狭所での操作性も
良く、本当に助かりました。

 

キャリアダンプ稼働状況

 

土砂撤去作業状況

初日はこんな感じで頑張っていたのですが、頼れるこの男が翌日は来てくれました!!

まず横向きに無理やり積んできた(本人は余裕と言ってましたが)ユンボを吊って降ろして

 

前日にちょっとした段取りを相談しただけで全てを把握したかのように
準備してきっちり仕事を決めて帰ってくれました。てか、来てくれたっていうかここは広島なので
来てるのは僕で新井さんが地元県ですが(^^ゞ

おかげで保育所の室内の泥出しはすべて完了してくれました。助かりましたー!!

 

保育所の2階から前を見ると、まだまだ行方不明者の捜索が行われている状況です。

 

 

後半は小屋浦地区の3丁目での活動になりました。

ここではIVUSA(国際ボランティア学生協会)との連携(と言うか、使われ(笑))の活動となるため
前日に打ち合わせ等を行い、活動に入りました。IVUSAの威力は言わずもがな。

 

同じ雨による水害なんですが、地区が変わると全く被害の様相が変わります。
3丁目はすでに災害ゴミの回収がテキパキと委託業者によって行われてました。

 

そんな折り、持っていた無線で呼ばれた先へ行ってみると・・・

1ヶ月経つのにまだこんな状況の現場が手つかずで残っていることに愕然。。。

聞けば行政に相談するも全くの放置状態だったそうで、流れてきた山や家屋、車輌によって自宅に入れていないと言うことで
急いでこのお宅へアクセスできるように対応しました。

 

啓開作業状況

 

山滑りによって車も流され、撤去した家屋の中から車が出てくる始末。作業最中にこの車輌の持ち主の方からも
車輌の移動を依頼されたので、そのニーズも対応しました。

 

 

倒壊した家屋の部材が刺さっていたり泥で埋まっていたりなので、引き抜きにも相当な力が要りますし、
水害に遭った車輌、特にこの真砂土の被害にあってる車輌は、水とシルト分が車内の隙間という隙間に入り込んで
重量が一気に重くなるので、吊り上げはホント苦労します。あと、ここは空中線が多数あり、クレーン作業の障害にもなっていて
クレーンが支障なく動けるところまでは重機で牽引して、の繰り返しでした。

牽引するにも、最近のスマートキータイプはハンドルロックが外れないし、パーキングブレーキも
泥がドラムに入り込んで外れない、ペダルを踏むにも車内が泥で埋まっている、シフトロックも外れず
ニュートラルに出来ないなど、ホントに苦労します。

何とかユンボで吊りながらユニックをラジコンで操作して2台吊りで対応したりと工夫をして乗り切りました。
常総水害の時の車輌救出時に、ユンボのクレーンフックが簡単に曲がってしまった苦い経験があるので、今回は
バケットフックで作業しました。本来の現場では用途外作業となり禁止行為です。

ちなみにこの軽自動車で1800kgありました。

そんなこんなで何とか次の日にはトラックが入ることが出来まして、1ヶ月経ってようやく、家財の運び出しが出来るようになりました。

 

この日は新井さんの後輩で前回の広島でもお世話になった健太くんがこの2トンダンプで応援に来てくれました(てか、来てるのは僕の方だけど②)

仕事も忙しいでしょうに、1日フルに、また差し入れも持って頑張ってくれました。特にダンプもありがたかったですが、車輌の移動の際は
本業が車屋さんだけに、本当に助かりました。おかげで夕方には枯れ果てたような姿になってましたが(^_^;)

 

この地区では、既に床下の泥出しも本格化してて、道路は土嚢や土山で埋め尽くされてました。
空いてる時間はそちらを対応してました。
土嚢は処理に困るので極力使わないようにしてますが、出てくる泥が液状の場合も多く、その場合は土嚢でプールを造り
その中に泥を貯める方式を取っています。またコレの搬出でも、ダンプの荷台の底角に土嚢を並べて泥が
漏れ出さないように水密性を確保するためにも土嚢が活用されます。

泥だし状況

 

IVUSAが搬出した土(土嚢も含む)はこの地区のこの日だけで20tほどに達しました。
恐るべしIVUSAの威力です。

 

岡山から帰ってきた親方・黒さんに現場の報告と今後の打ち合わせ。

 

この被害をもたらした、山滑りの場所。

 

「マクリのトオル」の異名を持つ、岐阜のトオルさん。相変わらずのまくりっぷりです!


 

有名な城南交通さん。代替輸送で頑張っておられました。

 

 

 

さて、ベースキャンプに帰り夕食はテントでみんなと。
このタープやスタッフの寝泊まりで使っているテントはスノーピークさんやコールマンさんからの
支援物資です。いつもお世話になってます。

 

この日は麻婆丼とその他おかず色々。

 

あと、KEENさんが今回も我が団体を支援してくださってます。
「西日本豪雨災害支援」

僕らが履いてる作業靴やスタッフ・IVUSAが着ているTシャツなど全て支給されました。
KEENの安全靴はさすがの造りです。買うと3万くらいします・・・。


 

こういう後方支援をしてくれるので作業に集中できるので本当にありがたいです。

 

現地は凄い渋滞なのでユニックは現場留め置きで、日頃は軽ダンプで。

 

 

広島はまだまだ先が長いです。継続しての支援を予定しています。

 

 

以上が今回の広島での活動の内容です。


後日、岡山での活動の内容をご紹介します。

 

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