9月25日(退院の日)
朝食後、同室の患者さんに挨拶した後、ナースステーシヨンに行った。
『隣の男性』や看護婦さんが、エレベーターに乗るまで見送ってくれたので、
照れくさかった。
無事退院し、入院生活は終わった。
帰宅してすぐ机に向かって絵を描き始めた。
入院中はベッドの上で、らくがき程度きり描いていなかったから、イラストを
描くのは久しぶりだった。
左指は曲がったまま。紙をおさえるというより、紙の上にのせる程度だった。
描き始めて気が付いた。なんかおかしい。うまく描けないのだ。
右手は何ともないから絵は描けるはずなのに、きちっとした線が思い通りに描
けないのはなぜだろう?
そんな事を思いながらも、描き続けてわかった。
まだ「左手に力が入らないからだろう」とか、左半身の麻痺で「左右のバラン
スがまだうまくとれていないからだろう」等と思った。
「何枚も描いて、バランス感覚を取り戻すきりない」と決めた。
夕方、2週間ぶりにパソコンの電源を入れた。
左指の力がまだ弱いので、キーボードのボタンがうまく打てず、数行の文字を
打つにも時間がかかった。「なんでうまく打てないんだ!」とイライラした。
右指だけで打てば、早く確実に文字が打てたが、これもリハビリだと思って、
なるべく左指も使う様にした。
(その後も、左指のリハビリは、あせらず、気長に続けた)(つづく)
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『隣の男性』や看護婦さんが、エレベーターに乗るまで見送ってくれたので、
照れくさかった。
無事退院し、入院生活は終わった。
帰宅してすぐ机に向かって絵を描き始めた。
入院中はベッドの上で、らくがき程度きり描いていなかったから、イラストを
描くのは久しぶりだった。
左指は曲がったまま。紙をおさえるというより、紙の上にのせる程度だった。
描き始めて気が付いた。なんかおかしい。うまく描けないのだ。
右手は何ともないから絵は描けるはずなのに、きちっとした線が思い通りに描
けないのはなぜだろう?
そんな事を思いながらも、描き続けてわかった。
まだ「左手に力が入らないからだろう」とか、左半身の麻痺で「左右のバラン
スがまだうまくとれていないからだろう」等と思った。
「何枚も描いて、バランス感覚を取り戻すきりない」と決めた。
夕方、2週間ぶりにパソコンの電源を入れた。
左指の力がまだ弱いので、キーボードのボタンがうまく打てず、数行の文字を
打つにも時間がかかった。「なんでうまく打てないんだ!」とイライラした。
右指だけで打てば、早く確実に文字が打てたが、これもリハビリだと思って、
なるべく左指も使う様にした。
(その後も、左指のリハビリは、あせらず、気長に続けた)(つづく)
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