吉川竜実 著
『いちばん大事な生き方は、伊勢神宮が教えてくれる』
著者は、神宮の禰宜という神職の方であります。30年間神宮に奉職された著者の話を紹介します。
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神宮を訪れた環境学者が、宇治橋を渡って宮域の森を一見するなり
「この森は、ジャングルとか同じパターンをもっている」と言われた。
伊勢市でそんなことがあるのかと思わず聞き返した。
さまざまな樹木や草花が自然そのままに生きている植生の多様さは、ジャングルそのものだという。
伊勢神宮の森は、5500ha、世田谷区とほぼ同じ面積。参拝区域で7ha。
伊勢の森には伊勢志摩地方の生態系がそのまま残っている。
森で観測されている動物は約2800種類、鳥類は約140種類にも及ぶ。
意外なことがわかった。
伊勢の森には「聞こえない音」であふれていたのだ。
その「聞こえない音」がもたらす効果は、ハイパーソニック・エフェクトという。
人の耳ではキャッチできない「高周波の環境音」
この環境音は、生き物の脳や体に大きな影響を与えるという。
人も全身で環境音を感じ取れるようだ。
ハイパーソニック・エフェクトは、生活習慣病や精神バランス脳や調整に効果があることがわかっている。
また、ストレスを軽減し、免疫力を上げることも実証されている。
実験によると、伊勢の森が発している高周波の環境音は、バリやアマゾン並みだということがわかった。
著者自身、神様に日々お仕えする中で、この森のもつ神聖さと荘厳(しょうごん)さを肌で感じ、時に圧倒されてきた。
その理由の一端が、この実験で理解でいたように思うと言われていた。
伊勢の「音なき音」は、境内の自然もさることながら、
実は、御坐す神々と、長きにわたって人々が捧げてきた祈りの蓄積があるからこそ、醸し出されたのではないか。
ハイパーソニック・エフェクトの効果を得るには、少なくとも20分から30分は森の中にいるのが望ましいそうだ。
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伊勢の神宮の参拝する効果が科学的にも解明されました。
来年はやはり神宮に参拝したいですね。