●武蔵一宮という名の通り、旧武蔵国に氷川神社は多くあります。
全国に氷川神社名を冠する神社は、1道1都19県合計289社あります。
埼玉県168社、東京都72社、神奈川県の一部に3社で旧武蔵国で243社あります。
私の学生時代を過ごした広島県や岡山県には存在しません。
北海道から九州まであるのが面白いですね。
大体あっても1、2社ある程度ですが、福井県14社、福島県8社と目立ちます。
●氷川神社の社名は、清らかさ、神聖さを表す氷「ヒ」と
原初の祭祀場が古代からの湧水地である事から古語で表す「カワ」、また、
出雲に流れる斐伊川の名に因むものといわれているそうです。
●荒川は古来幾度も川筋を変え、その流域は度々氾濫に悩まされていました。
氷川神社は農耕・開拓神として篤く崇敬されたことから、荒川水系の守り神としてお祀りされていました。
その他、武蔵武士が移り住んだ先でお祀りしたこともこの分布が考えられています。
以上、社報からご案内しました。
向かって左が門客人神社です。
氷川神社内に摂社「門客人神社」がお祀りされています。
ご祭神は須佐之男命の妻神である稲田姫命のご両親にあたる足摩乳命、手摩乳命とされており、家屋の守護神、門戸の守護神として深く信仰されてきたとのことです。
しかし、本当は縄文時代から祀られていたアラバキ神だと言われています。
アラバキ神は縄文時代に東日本中心に崇敬されていた神様です。
氷川神社内にある、かつて禁足地であった蛇の池は、今も滾滾(こんこん)と湧いています。かつての祭祀場であったと思われます。
出雲系一族がこの地を代わり治めることになり「スサノオノミコト」をお祀りしたが、
元々いた民の祀る土地神様を形を変えてお祀りしたのではないかといわれています。
全国にこうした例は沢山あるようです。時の勢力によって書き換えられることは。