植物生態学者の見た「自然と山の幸」

刻々と自然は移り変わり,人工の景観が,自然の植生を破壊する。さあ!大変。せめて食べられる野生植物のすべてを次世代へ残そう

エゾエンゴサクと,ヤマエンゴサク(1)

2008-04-30 20:20:00 | ワイルド・フードなどの料理,その他利用法
エゾエンゴサクには,葉が細い型(ササバエンゴサク)もあり,花色は,濃青色が多いが,紫を帯びた淡紅色のものもあり,稀に白色のものもあり,北海道,本州(北部),南千島,サハリン,オホーツク沿岸に分布する。

ヤマエンゴサクは,本州,四国,九州,朝鮮-中国に分布。花色は,おもに帯紫淡紅色。

両種は葉の形で,ほぼ見分けがつくが,本州北部では,草姿の外観だけでは,区別しにくい場合もある。そのようなときは,果実(さく果)の形を調べると,正確な区別ができる。
エゾエンゴサクのさく果は,写真のような線形か,長楕円状線形。
ヤマエンゴサクのさく果は披針形か,狭卵形。

でも,さく果は結実後,間もなく裂開して,種子を散らしてしまうので,見分けるための観察は,気ぜわしいものとなる。