ツバメ
「土喰って虫喰って口渋い(つちくって むしくって くちしぶい)」
ツバメのさえずりを、人間の言葉に当てはめると「「土喰って虫喰って口渋い(つちくって むしくって くちしぶい)」という言い方をします。(聞きなし)
ウグイスを「ホーホケキョ」というのと同じです。
ツバメはオスメス同色ですが、見分け方は尾が長いのがオスです。
ツバメが春になるとあらわれるのはどうして?
ツバメは 3月から5月頃 に空をすいすい飛び回るのを見かけるようになります。
ツバメは冬の間、フィリピンや台湾、マレー半島やオーストラリアにいて、春になると、日本にやって来る渡り鳥です。
どうして、春になると日本にやってくる理由は、エサと産卵のためです。
夏の熱帯地域では日本などの温帯のほうがツバメにとってはトンボ、ハエ、蚊、蝶、蛾、またはこれらの幼虫などのエサを捕まえやすいのです。特に産卵をして子育てをはじめるとたくさんのえさが必要です。
ツバメは蛇やほかの鳥、獣などの外敵が少ない場所を産卵場所に選びます。
襲われないために、産卵の場所を人が住んでいる近くに巣を作ることにしています。
材料は泥とわら(枯草など)。そして、自分の唾液を混ぜてつくります。
同じ場所にやってきて巣をつくるので、去年いたツバメがもどってきたをいわれますが、大阪市立自然史博物館の報告ではその確率は大変低いとか。
ツバメが巣を作る家は幸運が訪れるといいます。昔から日本ではツバメを大事に見守ってきました。
子どもたちと観察するとき 「おなかは、何色」「背中の色は」「顔の色は」と具体的聞いてあげると集中して観察するようになります。
ツバメが巣を作り、ひなを育てる姿を見かけると親鳥がどんな虫をヒナにあげているか、観察してみましょう。食べこぼしたものを見ると蚊やアブ、ハチ、ガ、チョウ、トンボなどの様々な飛ぶ虫を食べることがわかります。
卵をあたため始めてから約2週間で、ヒナがかえります。さらに3週間ほどで、ヒナの羽が生えそろい、巣立ちを迎えます。およそ一か月で巣立ちを観察できるので、子どもたちが継続して観察することができます。(それが短いか長いかは子ども次第ですが)
ツバメは春から夏にかけて、2~3回子育てをします。見逃しても、来年ではなくすぐやり直すことができるで、その点もよいところがあります。
阪神間ではツバメは人家より電車の駅の構内で巣を作り、ひなを育てる様子が見られます。軒下のある家が少なったせいでしょう。カラスが巣をおそうので、地下の改札の付近に巣を作りカラスが近寄らない場所を探して作っています。
環境の視点から、ツバメは昆虫をえさにしているため、自然界のバランスをとる役目もになっています。環境が悪くなると産む卵の数も少なるそうです。そんなところも、子育ての様子をかんさつしたときに考えさせるとよいかもしれません。
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