野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

常緑のシダ植物<3>

2018-12-28 | フィールドガイド--植物編--

常緑のシダ植物の三回目です。

トウゴクシダ (オシダ科)
ベニシダに似ていて、ベニシダと同じような場所で見つかる。
名前の由来は名古屋市最高峰の東谷山(とうごくさん)で見つかったことに由来する。
表面にやや光沢がある。若い葉はふつう紅色を帯びない。
最下羽片の後部第一小羽片が同長か長く、よく切れ込んでいる。
葉柄基部の鱗片は黒褐色。
オオイタチシダ(オシダ科)
葉表はガラス光沢のものが多い。裂片は裏面に反曲せず、先端に小さな鋸歯がある。
葉柄基部は線状披針形で黒色〜黒褐色の鱗片
よく似たヤマイタチシダは、葉の表面に光沢がなく、葉身の先がほこ形にならず、裂片に鋸歯がない。
オニヤブソテツ(オシダ科)
側羽片は7~18対。葉が厚く、色は深緑色。内陸に生えるものは、葉の質が薄くなる傾向がある。
胞子嚢群(ソーラス)は散在し、丸い包膜は中心部が黒褐色で、白色の辺縁部とはっきり区別できる。
最近の研究によると4倍体有性生殖であるナガバヤブソテツと、無配生殖種のオニヤブソテツが区別されている。
観葉植物としても親しまれている。
ヤブソテツ(オシダ科)
側羽片は10〜25対。緑色で光沢はない。
胞子嚢群(ソーラス)は散在し、円形で、包膜は灰白色。
名前の由来は、葉が「ソテツ」 に似ていて、藪に生えるというところから。
フモトシダ(コバノイシカグマ科)
林下で普通に見られる。
根茎は長く這い、褐色の毛が密生する。葉柄はわら色で下部では淡褐色となり、全面に毛が生え、落ちた跡はざらつく。
胞子嚢群(ソーラス)は裂片の縁に寄ってつく。包膜はポケット状、長毛がある。
コウヤコケシノブ(コケシノブ科)
湿った場所に生える
岩や樹の幹にくっつき、その上を這う
根茎は細く針金状で長く這い、淡褐色の毛が生え、葉は小さくて薄く、分岐する。裂片の縁には不規則な鋸歯がある。
コケと名がついていますがコケではなくシダのなかまです。葉の縁を見て、ギザギザ(鋸歯)があるのでコウヤコケシノブとみわけます。
 

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