野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

兵庫県の川の上流から中流で見ることのできる底生動物(1)

2023-06-09 | 兵庫の自然

6月の風物詩のひとつに蛍。

兵庫県ではホタルの種類として、ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルの3種類がいます。

ゲンジボタル(ホタル科)

体長 10~16mm

林縁を流れる細い流れのある所で見られます。

幼虫は水生で清流の流れの緩やかなところに住み、巻貝のカワニナを食べます。

成虫は、5月~6月に見られます。

メスは川岸の木や石に生えたコケの中に卵を産み、夏になると卵がかえり幼虫になります。

成長した幼虫は、雨の日の夜に川岸に上陸し、川岸のやわらかい土に潜り込んで周囲の泥を固めてマユを作り、その中でサナギになります。

成虫は2~3週間ほど生きますが、その間は水を飲むだけで餌は食べません。

オスもメスもお尻のところで光を出し、オスは川の上空を飛びながら、メスは川岸の草などにとまって発光します。

この発光している様子は、夜の8時頃、10時頃、12時頃によく見られるように思います。

日本固有種で、本州、四国、九州に分布しています。

西日本と東日本のゲンジボタルでチカチカと発光する間隔が違い、西日本の方が速いテンポで発光することが知られています。(「生きている加古川」より)

 

今回はホタルが幼虫の時期、そのほか兵庫県の河川でよく見られる底生生物を紹介する。

 

ゲンジボタル(幼虫)

上流から中流に生息。砂の中にもぐっていることが多い。

 

カワニナ

上流から中流に生息。流れが緩やかな場所に生息。

 

サカマキガイ

中流から下流に生息。岸際の水草や植物帯の中でよく見られる。

 

ミズムシ

中流から下流に生息。流れがよどんだ場所に多い。


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