【ワシントン=柿内公輔】米国など世界の主要取引所でシステム障害が相次いでいる。
IT(情報技術)を活用した取引の複雑化や高速取引の急拡大に、システム開発が追いつかないとの悲鳴が市場関係者から上がる。
新たな金融危機の引き金ともなりかねず、当局による監督、規制強化の動きも出ている。
「バックアップのシステムもうまく作動しない。
どうなっているんだ」
8月22日、米ナスダック市場のシステム部門の担当者は頭を抱えた。
大規模なシステム障害が発生し、株式などの取引が3時間余りストップ。
ナスダックのような主要市場でこれほど長時間全面的に取引が停止するのは異例で、オバマ大統領にも報告された。
米国では今月13日と16日にも、複数の主要取引所でオプション取引が一時停止するトラブルが相次いで起きた。
ドイツでも8月、欧州最大のデリバティブ(金融派生商品)取引所であるユーレックスで取引障害が発生。
同取引所側が「世界で最も先進的なシステム」と強調していただけに、市場関係者に衝撃が広がった。
中国では、金融機関の誤発注による大規模なシステム障害も起きている。
世界各地の取引所で頻発するシステム障害の背景には、IT化による複雑な電子取引の「死角」ともいえるコンピューターや通信機器のトラブルがある。
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