【ニューヨーク=村上尚史】チリの鉱山落盤事故で深さ約700メートルに69日間閉じこめられ、10月に救出された33人の1人、エディソン・ペナさん(34)が4日、ニューヨークシティー・マラソン(7日開催)に一般ランナーとして出場することを、当地で行われた記者会見で表明した。ペナさんは救出を待つ間、作業用ブーツをスニーカーの長さに切り、作業用ヘルメットをかぶり、暗闇の坑道をほぼ毎日5~10キロ走っていたという。「生きている実感を忘れないために、走ることが必要だった」
当初はセレモニーの特別ゲストとして招待されていたが、ペナさんは「どんな状況でも絶望せず、挑戦することの大切さを伝えたい」と、集まった100人以上の記者、約30台のテレビカメラを前にレースに出る意思を正式に表明した。
マラソンを走るのは初めて。目標タイムは「6時間」としたが、ペナさんは「炭鉱内の作業でひざを痛めている。ゴールにたどり着ければうれしい」と控えめに抱負を語った。
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