WaterMind PC Blog

PCとネットワークに関するニュースコラム.

Visual Studio 2008 Express Editionのインストールトラブル対処

2008-02-19 04:39:25 | Windows

 つい先日リリースされたMSの「Visual Studio 2008 Express Edition」といえば,無償のソフト開発環境として有名なソフトだ.今回,C#を開発言語として使用すべきかを評価するために,その内の一つである「Visual C# 2008 Express Edition」のインストールをWindowsVista PCに対して試みた.ちなみに,このインストーラーは比較的親切に作られており,無償のSQLサーバソフト「MS-SQL Server 2005 Express」もオプション指定すればインストールしてくれる.

 インストール開始直後は,何事もなく淡々と進んでいったのだが,途中で奇妙な現象が起こった.突然,WindosUpdateの再起動要求メッセージが,画面の右端にひょこっと顔を出したのだ.インストールはまだ完了していないため,当然メッセージ無視を決め込み,ソフトインストールの完了を待った.

 インストールが完了すると,インストーラから再起動要求メッセージが表示された.そこでおもむろに,再起動をしたのだが,ログオフ後のシャットダウン中に,先ほどの更新作業が開始された.WindowsUpdateのメッセージは嘘ではなかったわけだ.

 やがて,更新作業が終了し,再起動となった.Vistaの味気ないプログレスバー表示をぼんやり見つめながら,ログオン画面を待っていたのだが,ここで突然,出鼻をくじかれる出来事が起こった.ログオン画面が表示される直前,PCは再び更新作業に入ってしまったのだ.先ほどの,シャットダウン中の更新では,更新作業が完了していなかったらしい.再び,更新完了を待つことに……あまりにも長い更新作業だったが,ステージと進捗状況のパーセンテージ表示のおかげで,画面の変化を凝視しつづける必要がなかったのは幸いだった.

 ついに100%.すぐにログオンできるかと思ったが,100%表示のまま,さらに更新作業が続くのがつらい.そしてついに,次のメッセージが…

再起動します

 期待を裏切られ,がっかりした私を無視するように,PCは,いつもと変わらぬ「ピコッ」という起動音を発して,元気に再起動を開始した.そして,なんと,その途中で再び更新作業開始.今度は,8000個のファイルやらレジストリエントリやらに対して,「何か」をするらしい.更新中,今度はパーセンテージではないが,チェック済み個数が表示されている.こんな「白黒」コンソール表示でも,ないよりはよい.しかし,更新完了直後に表示されたメッセージは,明らかに,私の忍耐力に対して挑戦を挑むものだった.

この更新は正常に構成されませんでした.

更新を元に戻します.電源を切らないでください.

 おそらく復元を完了したのだろう,長時間黙々と復元作業を続けていたPCは,再び再起動した.そして今度は,虚脱感の漂う私のうつろな両目に,さわやかな緑色のログオン画面を表示したのだった.そう,何事もなかったかのように…

 ようやくVisualC#を起動することができた.更新はできなかったようだが,起動することができた.ありがたい.軽い安堵の中,私はプログラマの伝統的な儀式である「Hello World」をタイプし,ビルドした.その時に,あのメッセージは表示された.

エラー 1 :必要なファイル

'alink.dll with IAlink3' が

見つかりませんでした。

  ビルド不能?…なぜなんだ!

 そこから,インターネットの旅が始まったのだが,旅の最初の途中下車駅は2chだった.このトラブルに関するVisual Studio 2008のスレ内のあるレスは,インドネシアの英語ページへのリンクが貼り付けられていた.なるほど,このトラブルは世界規模のものだったのだ.

 その記事によれば,インストールファイルの中に存在するいくつかのmsu(Vista用Windows Update 更新ファイル)ファイルを,順番に実行し,更新を完了すれば,ビルドはできるとのこと.msuはCD-ROM内にあるようだが,私のようにダウンロードでインストールした場合は,msuはどこに行けばあるのか?

 とりあえずWindosUpdateを実行してみるが,驚くべきことに,更新履歴を見ると,これらの更新は完了(成功表示)している!そのため,これらのファイルのダウンロードさえ,無慈悲なWindosUpdateはしてはくれないのだ.しかし,「インストールされた更新ファイル」一覧を調べてみれば,これらの更新ファイルはリストアップされていない.たぶん後者が真実を語っているのだ.なんたる矛盾!

 よろしい.それではMSサイトを検索し,これらの更新ファイルを手動ダウンロードして,インストールしてしまえばいい.それで,この事件も終わりだろう.長い一日だったが…(注:ここまでに書いていなかったが,トラブル発生後,忌まわしい「システムの復元」を強行し,さらにVisual Studioの再インストールまで行っていたのだ…もちろん,それはフリダシに戻っただけだった…)

 しかし期待は裏切られた.MSサイトの検索結果は,ひどいものだった.これらのmsuは,ダウンロードセンターには,影も形も存在しなかったのだ!なぜだぁ!

 …その後の長い旅路については語るまい.結局,MSDN内のこのエラーに関する掲示板スレにたどり着くことができた.その最後に「Was this post helpful ?」というタイトルのレスがある.以下に引用する.

Run the following files to fix the bug (for Vista)
Windows6.0-KB110806-x86.msu
Windows6.0-KB929300-x86.msu
Windows6.0-KB930264-x86.msu
The files can be downloaded from
http://www5a.biglobe.ne.jp/~TA-31/windows/VisualStudio.html

 ついに発見した!msuのありかを見つけ出したのだ.それがなんと日本のサイトだったとは!まさに「灯台もと暗し」.TA-31殿,まっこと,ありがとう<(_ _)>

 TA-31殿のページを見ると,結局これらのmsuは,MSダウンロードサイト内に存在していた.ではなぜ,MSダウンロードで検索しても出てこなかったのだ?理由を10文字以内で述べよ!!

 というわけで,インドネシアのページに従って,msuをダウンロードし,一つずつ更新を実行した.最初の更新において,再起動要求がでたが,残りの2つは再起動も要求されず,おとなしい.

 更新が完了し,ついにVisualC#を起動して,コンソールアプリとして「Hello World」を記述.ビルド開始……ノーメッセージ(T^T)

 「デバッグなしで開始」をクリックすると,コマンドプロンプトが画面からわき上がり,その左の隅に「Hello World」がちょこんと表示された.終わったのだ.

ちなみにコードは,ほぼテンプレートのままで下記のごとし.

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq; using System.Text;

namespace ConsoleApplication1 {
    class Program     {
        static void Main(string[] args)         {
            Console.Write("Hello World.n");
        }
    }
}

 こうして長い一日が終わった.すでに朝の4:00過ぎ.室温18度の部屋で,私の両手はますます,凍えていくのであった.    - 完 -


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