猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

御礼 高田世界館公演 山椒太夫全段完結

2015年04月20日 18時51分19秒 | 公演記録
三回目の高田世界館公演を、盛況の内に終えることができました。長時間の公演にお付き合いいただき誠にありがとうございました。「今年も楽しみにしてました。又、来年も来ます。」と言っていただける事が、何よりの励みになります。
今年、新たに制作した、新しい場面
①国分寺の段:大誓文

山別れの段で、落ち延びた厨子王は、国分寺に逃げ込みます。やがて、山椒太夫親子が追いかけて来て、厨子王を捜し回ります。お聖は、知らぬ存ぜぬでしたが、嘘では無いという誓文を立ててるように要求されてしまいます。やむなく、お聖は大誓文を行いますが、よくよく見ますと、不動明王を逆さに懸けて、妄語戒を逃れます。厨子王は、地蔵菩薩の功力によって助かりますが、不動明王の罰として違例を受けてしまいます。
②出世の段:天王寺

厨子王は、お聖の背に負われて、京都朱雀権現堂へ、そこから、土車に乗せられて。大阪四天王寺まで運ばれます。石の鳥居に取り付いて、本復を果たします。
③出世の段:百人の稚児

四天王寺の稚児として拾われた厨子王は、やがて右大臣梅津院の目に留まって、養子に迎えられるのでした。
④出世の段:本領安堵

梅津の院と共に参内した厨子王は、辱めを受けますが、御門の叡覧によって、本領安堵を受けるのでした。
⑤出世の段:天文の博士

出世を果たした厨子王は、天文の博士に母の行方を占わせ、佐渡島へと救出に向かうのでした。
⑥成敗の段:国司入府

父母を取り戻した厨子王丸は、丹後の国司として、由良に戻り、山椒太夫を呼び出します。
⑦成敗の段:竹鋸の刑

山椒太夫に、厨子王が下した刑は、息子三郎の手による竹鋸挽きでした。やがて、三郎も人々の手によって処刑されるのでした。しかし、恩情のあった一郎、次郎は赦されるのでした。

上越教育大川村知行先生始め、高田世界館公演実行委員会の皆々様、大変ありがとうございました。来年は更に良い舞台にしていきたいと思います。

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