明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

安倍政権、終焉までの Long & Winding Road(失敗その3)

2020-04-09 20:01:32 | ニュース
1、追い詰められた官邸
安倍首相は平時の人間操縦には長けているかもしれないが、今回のような有事に国民を引っ張って危機を脱出するには「、全然向いていない」ことが露見してしまった。市中で感染が広まり始めた2月末以来、何かこれといって「具体的なメッセージ」を伝えていたかと言うと何もやっていずに、「世間の声に翻弄されて右往左往」するだけの操り人形だったのである。やったのは唯一、まるで効果のない「小中高休校」だけだったと言うのが笑える。それも専門家会議に諮るわけでもなく、「自分の責任で」唐突に発表したと言うから滑稽である。その結果、巻き起こった混乱はご存知の通りの「大炎上」である。萩生田文部科学大臣もどうしようもなく、困り果てていたのが面白い。

そして今が正念場と言いながら「結果を検証すること無くシレッと再開」しようとしているのだから、「この人、何なの?」というのも当然だろう。あれは安倍首相の「リーダーとしての資質」が問われた、一番の事件である。結局やりたいことは一体何だったのだろう。コロナと戦っている指導者というよりは、世間の評価を気にしている「凡庸な1政治家」ということに尽きる。そしてオーバーシュート・感染爆発がいよいよ起きようしている今、有効な手立てを何も打ち出せないまま「おきまりの精神論」に終始するしかない低脳ぶりだ。日本人の典型的なリーダー像、つまり「責任を取らず、部下を叱りつけるだけ」の不様な姿が、あからさまに露呈されてしまったと言うわけである。安倍首相を一言で表現しようとしたが、散々悩んだ末「無能」しか思い付かなかった。こんな首相「いらんだろう」って、・・・誰が言ってんの?

一方、ドイツ・メルケル首相の演説が心を打った、とネットで賛同の嵐が巻き起こっている(だいぶ前だが)。英国のエリザベス女王の素晴らしいメッセージで国民を鼓舞した。世界各国の重要人物が、こんな風に国民に向かって「感謝と勇気を与える演説」をしているのに比べ、我が国の安倍首相は大事なところで「全然姿が見えない」のはどうしたことだろう。コロナの猛威に敢然と立ち向かって孤軍奮闘する「宇宙防衛軍の隊長」は無理としても、もう少し国民の気持ちを理解して、政府を引っ張ってくれるリーダー像を期待した人も「ガッカリ」だったのではないだろうか。こないだの緊急事態宣言発出時の演説を聞けば、美辞麗句ばっかりで中身のない「官僚の空虚な作文」であることがミエミエである。あれを聞いて感動しろと言う方が、逆立ちしたって「無理無理!」である。コロナ自粛で生活が破綻目前の困窮者に対して、具体的な補償対策を一言も言わないなんて「ありえない」じゃああ〜りませんか?

翻って考えてみれば安倍首相の長〜い任期内で起こった事件を列挙してみれば、森友不正売却問題、加計学園癒着疑惑、近畿理財局員の自殺、ウソ連発の国会答弁と佐川氏の栄転人事、相次ぐ閣僚の不祥事、公文書の偽造と紛失操作、月間労働統計の粉飾、桜を見る会の公選法違反疑惑、・・・。確かに、挙げたら切がない。

しかもその殆ど、国会の野党の追及を「ウヤムヤ答弁で誤魔化す」やり方で、結果国民を騙し続けた「嘘つき鉄面皮首相」だというから、メルケルさんと比べるのも失礼ってもんである。しかし今回は相手が人間じゃなく、ウィルスという「いつもの方法が通用しない」強敵だから、さしもの岸・佐藤という宰相一家の「ぼんぼん」も、どうにもならない「八方塞がり」に追い詰められて、まさに呼吸器つけられているようなもんなのだ。菅官房長官や二階幹事長等にも徐々に距離を置かれる始末で、石破・小泉からは「無言のプレッシャー」の圧を掛けられている。さしも盤石に見えた安倍政権も、伏兵コロナに倒される日がとうとうやって来たらしい。

2、そこでコロナ対応に見る安倍首相の、リーダーとしての能力を採点してみよう

a. 最悪の事態を想定する想像力・・・0点
1月に中国で武漢封鎖という極限の対応を知りながら、対岸の火事と馬鹿にして「高みの見物」を決め込んでいたのは記憶に新しい。一応は政府も対策会議を立ち上げたように見えるが、それで終わりとする日本の伝統的手法、「見せかけだけの会議」が繰り返されているのは明らかだ。その後にWHOでコロナウィルスがパンデミックに指定されたが、「東京オリンピックの開催を死守」することで頭が一杯の安倍政権は、「日本は大丈夫」という大本営発表を繰り返していたのが運の尽きである。これで分かることは、最悪の事態など「全く想像出来ていない」政権の脆弱性が明らかになっていたのである。首相たるもの、中国の決死の情勢を外交筋からの報告でしっかり聞いていれば、もう少し真剣に具体策を練っておくべきであった。要するに気持ちの問題と言うよりは、所詮は「頭が粗末」なのである。

b. 最悪の事態に備える準備力・・・0点
少なくとも、2月の小中高休校を宣言するなど、専門家に有効性を確かめるでもなく、医学的エビデンスも無くて「思いつき」だけの中途半端な対策をしかも「唐突に発表」して炎上するなどは、「舞台上ですべりまくっている新人芸人」でなくてなんであろう。こういう感染症の蔓延という危機に対処するリーダーであるならば、「抜本的なアイディアとそれに関わる準備」を既に始めていなくては、「効果的な対策」は望むべくもないのである。医療用マスクはもとより、コロナ重症者用ベッドと人工呼吸器の手配、そして何より感染の現状を把握するための「検査数の急拡大」が必須であろう。それらを早い段階から指示しておかなくてはならなかった。こう言う危機においてはテキパキと先々を読んで、「こうなったら、こうする」という構えが必要なのは当然である。なのに安倍首相はのんびり「会議」など繰り返して、結果的に「すべてその逆」をやっていたようだ。で、何かが起こってからの「後手後手対応」を迫られている。日本政府は医療崩壊という「黄門の印籠」を出すことで、自分の責任を回避したつもりになっているのだ(バレバレだけどね)。実際は医療現場で感染が広まって、「自滅医療崩壊」に陥ったのは皮肉である。大体日本はICUのベッド数比較でも、ドイツの30・イタリアの15に比べて「5床しかない」というから、「今まで何やってたんだ、このアホが!」と言われても「グーの音」も出ないわけである。

c. コロナを迎え撃つ指導力・・・0点
東京が首都封鎖の休業対象について政府と対立しているようだ。東京都は今日の発表で新規の感染者が180人と、いよいよオーバーシュートの瀬戸際に追い込まれている。そしてコロナ・ショックで収入が途絶えた人達への援助の給付を何とか早急にしなければと政府の決断が必要な時に、お金を出したがらない「麻生財務省に気兼ね」して、何とか「必死で根回し」しようと「ぐるぐる頭が一杯」なのだから何をか言わんや、である。こうして無用に時間を費やしているうちにタイミングを失って大惨事に至ってしまうのが安倍首相なのだ。ウィルスとの戦いは「待ったなし」の時間との勝負なのに、「スピード感がゼロ」のリーダーだから「やること成すこと」がトンチンカンである。こういう時こそ「持ち前の指導力を発揮して皆んなを引っ張って」行ってほしいのに、元々自分に信念がないから「説得力が全然無い」のだから無残である。トランプ大統領は矢継ぎ早に政策を打ち出して、批判もあるけど「行動している」と言う一部の評価も出ているではないか。安倍首相の指導力は結局「人事で睨む」しか無いわけで、ウィルスには全く効かない「竹光」だった、って話よ。

d. 過去の経験から学ぶ学習能力・・・0点
これはもう間違いなく0点である。北海道知事が他に先駆けて緊急事態宣言を出して道民の危機意識を高めたのは、私は「それほどでもない」と思っているのだが、先手必勝というのは「全ての戦いに於いて」基本中の基本である。2月末の時点で全力を上げて医療施設の整備拡充に努めていれば、今頃こんなに慌てることもなかったであろうに何してたんだろう。戦時中、真珠湾を攻撃するかどうかという議論の時に、アメリカの国力を考えれば「戦える相手ではない」と必死で主張した閣僚がいたという。しかし軍部の非論理的な暴言に流されて、悲惨な戦争に突入せざるを得なかったというのが過去の教訓だ。対する軍部の発言に曰く、「そんな負け犬根性でどうする!」と一喝されて終わったらしい。大事なことは「正確なデータと、それに基づく分析」であることは昔も今も変わりは無い。今回のコロナウィルスに関して言えばどちらも「不足していた」のだから、どうこう言う前に「担当者変えてよ!」って話である。つまり過去の経験に学ぶこと無く、相変わらず「夢みたいな精神論」を本気で信じているのであるから救いが無い。PCR検査をやりたがらない政府と医療関係者は、見事なまでの「軍のコピー」だ。威圧的なアホである。こう言う連中を選んだ私たちがバカだった、ってこと?

ここまで書いてきて、安倍首相がその任に相応しくないことは明白なわけで、いちいち取り上げる必要もない細かいことを「ただディスっているだけ」なのも気が滅入って来て、段々ブログ書くのも疲れてきた。項目の後半については次回に回すことにして、ここは一旦筆を置くことにしよう。実は安倍くんについて、あれこれ言うのも嫌になってしまったのである。力量が足りてないのだから、悪口言わずに「首を切ろう」。

PS:次回の告知
e. 先頭に立って戦う闘争力・・・0点
d. コロナを叩くためのデータ分析力・・・0点
e. コロナを叩く対策の立案力・・・0点
f. 経済的被害を受け入れる決断力・・・0点
g. 国民にメッセージを伝える演説力・・・0点
以上である。

今 smartnews を見てみたら、マスクを配るのにかかる経費が「何と466億円」と出ているじゃあないか!。こんな馬鹿げたことって、「ある?」・・・。そんなに使うんだったら「少しは回せよ!」ってなるじゃない。

安倍首相の、持って回った美辞麗句で飾り立てた緊急事態宣言会見が象徴していたように、言葉とは裏腹の「その表情」からは、「苦渋の決断」の痕はまるっきり見えないのがホント嫌になる。

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