明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

ゴルフの愉しみ(17)片山晋呉の「カウンターをかけろ」に迫る!

2020-05-02 16:58:21 | スポーツ・ゴルフ
今日の練習にあたって私の古いブログを読み返していたら、「マッスルバックは飛ばない?」という記事が目に止まった。今でもアクセスされている「割と人気」の記事である。中々面白い内容なので一通り読んでいるうちに、メラメラとマッスル愛が蘇ってきて、とうとうタンスの奥から引っ張り出してしまった。それで今日は現在使用中のタイトリストAP1の5番23度と、「マッスルバック」MB714の5番27度を両方打ち比べてみる。私にもう一度MBが使えないか、試してみたくなったのである。勇んで練習場に行き、早速打ってみたら何とMBの5番で、「150ヤード」近くまで飛ぶじゃないですか。おおーっ、飛ぶ飛ぶ!。以前は135ヤード止まりだったので、確実に飛距離は伸びているのだ!、これは実に嬉しい限りである。

実は何を隠そう、今日は片山晋呉のカウンター打法(私が勝手に名付けた)を試していたのだ。バックスイングの上げ方とダウンスイングを外に振り出す「カウンター打法」は、クラブのヘッドスピードが上がり、小気味よく全身でクラブを振れるスイング理論である。インパクトはまだ「ドシン!」という会心の当たりは出ていないのだが、間違いなくヘッドスピードが上がり、飛距離は当然伸びていた。最初の1カゴを「ぶりぶり」振り回してようやく満足し、一息ついて缶コーヒーを飲む。ああ、150ヤードのネットが近く見えるぜ!

という訳で一休みし、いよいよ片山晋呉の「カウンターをかける」最新理論の練習に取り組むとする。まずは自分なりに、簡単にポイントを復唱することから始めた。YouTube では片山本人が詳しく説明しているので、そちらを参考にするとより分かりやすい。ここでは私の理解したレベルで、このスイングのコツを書いてみたい。

1、バックスイングの上げ方
勿論、腕で上げるのではなく、胸を縦回転して上げてゆく。その時、右に体重を移して行くのではなく、最初のポジションから右腰をボール一個分「左にずらす」のがポイントだ。右サイドを思いっきり背中の方に天高く引き上げて、左の肩越しにボールを見る感じである。クラブは左手を思いっきり後ろに伸ばし、右手も思いっきり肩を開いて首の後ろ側まで持っていく。要は右半身を真後ろに回し「半身」に構えて、しっかり溜めたパワーを一気に打ち下ろす打法だ。身体は軸中心に捩じると言うよりは、左肩左腰を下げて、「姿勢で」パワーを出す。イメージするなら「陸上の槍投げ競技」のフォームだ。出来るだけクラブを遠くに引き絞って、その胸からの「距離のパワー」でクラブを加速するのである。バックスイングのクラブを上げるスピードは以前より早く、切り返しのタイミングも早い。クラブを腰の回転で上げるから、一瞬インサイドに上げているような感覚になるが、前傾姿勢を崩さなければ「プレーン」に乗せるのは割と簡単なように思えた。

2、切り返しでクラブは最後
槍投げでは、クラブをリリースするのはクラブを持っている指に身体の力が全部集中した「最後」である。その時、腕は「身体から離れた位置」にある。ポイントはここである。そして切り返しと同時に「足を踏む」と片山は言っている。右腰を挙げた半身の態勢からクラブを全力で引き下ろすのだから、さらに左肩が下がり、身体全体を下に向かって「体重をかける」のが自然だ。ついでに言うと、私はこの「カウンター打法」の習得にあたって、身体を動かすことについては「全く自然に出来た」のである。どこにも無理がなかった。これはカウンター打法が「理に適っている」ことの証拠だと思っている。身体の前傾した重みで引っ張られるように、「重力パワー」でクラブはボールに向かっていく。バックスイングで「左」にボール1個寄った腰を、切り返しで「右に戻す」のがコツだという。今までの癖で「右に寄った腰を左へ体重移動」してしまいがちだが、カウンター打法では左右の移動は「必要ない」。というか、諸悪の根源ですら、あるのだ。地面にあるボールを思いっきり引っ叩くのには、子供の頃の「メンコ遊び」のように、上下の動きだけが「強い風を作れる」訳である。クラブはそういう風に作られているのだ。それが実感できれば、カウンター打法は難しくはない。

3、ダウンスイングの「間」
いよいよこのカウンター打法の「キモ」に移る。それは、ダウンで右手を伸ばし、「カウンターをかける」のがポイントである(らしい)。片山がやると簡単そうに見えるが、実際やってみると「最初はスイングがぐちゃぐちゃ」になり、全然 YouTube 動画のような理想形にはならなかった。まずは、「カウンターをかける」という、聞き慣れない言葉を理解することから始めなければならない。いろいろ試行錯誤した結果、クラブを下ろすのでは無く「外に振り出し」て、クラブが一番身体の力が集中する「位置」に持っていくこと。それが「カウンターをかける」という意味である(私はそう理解した)。そのためには、左手をさらに伸ばして思いっきり「背中側の遠く」持っていき(振り下ろすのはまだ先の話)、同時に右手は「肘を伸ばし」、野球の投球時に、思いっきり「遠くに投げる」ようなポーズを取ること。そしてクラブは、最初は「左手主体」で振り下ろし始めるのがコツである。クラブは真下ではなく「外側に投げる」感覚でよい。自分では外に投げるくらいで、自然とクラブは真下に下りてくる(左手が伸び、まだ左肩が左へ回転を始める前だから、正確には「身体の右、1m」のあたりになる)。その時「右肘は内側が空を向き、右の手の平は上に向けて折り曲げた「シャット」な状態のまま、「人差し指の根本にシャフトの重量がかかった」状態がポイントである。右肘が身体に近付いてしまうと、折角バックスイングで貯めたパワーが「一遍に消えてなくなって」しまうから要注意だ。

4、インパクトは自然にシャローで、ハンドファースト
ダウンスイングの開始のコツは、一瞬「クラブを置いてくる」ことと書いた。そして左手を主体にダウンスイングに入ったら、そのまま右手の力を「最大限加え続け」て、インパクトまで一気に振り切ることである。私は「うおおおおーっ」と声を発して力を入れた(勿論、人に聞こえないように小さくである)。ここでスイングがどうこう考える余裕はない。ただ自然に任せて振り切ることだ。片山も、特別なことは一切せずに、下を向いてボールを打つだけしかやっていない。スイングは「カウンターをかけた」段階で終了しているのである。というと語弊があるが、気を付けてやるべきことは終わっていて、あとは振り切るだけという意味だ(お分かりだと思うから、蛇足である)。これに少し付け加えるなら、インパクトに向かって上半身は背中が丸まったまま、「左足を伸ばして地面反力を使う」こと、ぐらいである。

以上。如何でしょうか?

ポイントは、ダウンスイングに入る時の「右手の位置」にある、と私は思った。頭が動くとか肩が回るとかは、関係ないらしい(まあ片山はプロだから、そんなことはわざわざ言うレベルをとっくに超えてる、とも言えるが)。それで私が実際に試した結果は、上々である。何より、切り返しで右手の位置を注意すること以外に難しいことはなく、後はスイングの間中ずっとパワーを掛け続けるだけなので、入り込むのは意外と簡単だった。

これを練習して思い出すのが、アメリカPGAツアープロの「マシュー・ウルフ」である。彼のスイングはどこにも無理がなくて、それでいて平均飛距離350ヤードっていうんだから、まさに怪物かと思えば、身体は至って普通サイズで筋肉もそれ程たくましい訳では無いらしい。片山は、この打法をPGAツアーで「今一番流行っている最新理論」だと言っていた。やっぱりそうか!。つまり飛ばすには、この「カウンター打法」しかないのである!。まあ、球がどこに飛んでいくかは、知らんけど・・・。

とにかく、飛ばすために特化した理論であるのは間違いない。興味がある方は是非 YouTube 横田真一チャンネルの「片山晋呉 GGスウィング」で検索してみて欲しい。ゴルフ界の「レジェンド」片山晋呉が、嬉々として最新理論の説明をしているのが「片山、若いなぁ!」と思わせて頬が緩む。彼ほどの名誉も実績も手に入れたレジェンドにして、まだ若者のように熱気のこもった最新理論の説明をしてくれるなんて、やっぱりゴルフは男の夢なんだよなぁ。私も彼のように、理想のスウィングを目指して頑張らねば・・・。

それにしても、マッスルは飛ばない。というか、打感が柔らかいので、インパクトの時「飛んでる」感じがしないのだ。結局、エースクラブは Titleist AP1 に戻してしまった。アマチュアはスコアより飛距離である。カウンター打法で間違いなくスウィングは良くなっているが、打球は「マシュー・ウルフ」とは行かないのが辛い。理論は理論。現実は、若さ溢れる筋肉が一番大事なようである。・・・ああ無残!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿