まずレギュラー第6戦スタジオアリスから始めよう。初日は大里桃子の久しぶりの首位でスタートした。上位には珍しく44歳の大山志保にステップ3勝の福山恵梨、それとこのところ力をつけている石井理緒が2位Tで頑張っている。その下には沖せいら・植竹希望・全美貞・浅井咲希ら12人がひしめく団子状態だ。天気が良かったせいもあって、イーブンまでの選手が54人もいた。そんな中で三ヶ島かな・川岸史果・堀琴音・金澤志奈・鶴岡果恋などはオーバーパーで出遅れたのは痛い。新垣比菜・永井花奈・原英莉花・山路晶・穴井詩、それと先週優勝争いを繰り広げた菅沼菜々に有望新人の佐藤心結などは4打以上叩いて脱落。私の応援する松森彩夏は7オーバーと最下位に沈んだ(残念!)。これらの選手が最終的に上への階段を駆け登って、上位を脅かす働きを見せてくれたかどうか。それは記事の最後の方で書き足すことにしよう。
1、鈴木愛
試合の結果は9アンダーの3打差をつけて上田桃子の優勝だったが、スイング改造に取り組んでいる鈴木愛の活躍は、今回21位タイという結果に終わったがツアーの活性化に大きく貢献していることは間違い無いだろう。何となくいつもの優勝争いから遠い位置でウロウロして影を潜めていた去年に比べると、今年は開幕戦のダイキンで8位タイ、明治安田生命とヤマハレディースでは予選落ちしたがアクサレディース3位タイと、徐々に好調時の「女王らしい迫力」を取り戻しつつある。後半5連続ボギーなど、まだまだ本調子とはいえない戦いが続いているが、それでも頑張り屋の彼女のことであるから「夏頃までには」優勝戦戦に戻ってくるものと私は見ている。私の思う所では、鈴木愛の完全復活は「パッティングが1位」になった時じゃないだろうか。そうなれば、今「西郷や稲見など」の若手の間で争っていて何となく「イケイケムード」になっている女子ツアーも、ベテランの要所要所を押さえたマネジメントとこれぞプロという高い技術の競演が見られて、一層白熱したゲーム展開になることは間違いない。多分最後は「女の意地と意地のぶつかり合い」の激しいドッグファイトになるんでは無いだろうか。上田も現在35才だが、後2、3年はトップ争いを続けるだろうから、生涯獲得賞金額9億5千万円・8位をどこまで伸ばすか、見ものである。
2、河本結
アメリカから撤退して日本に本腰を据えて戦い始めてから、長い間不甲斐ない成績しか出せなくてもどかしい思いをしたファンも多いはず。それが先週あたりから復調の兆しが見え始めて、ようやく不調から脱してようやく実力発揮か?と思わせるショットも増えてきた。初日と2日目はそこそこバーディも取れて優勝争いに食い込んでいたが、最終日は6オーバーと崩れてしまった。前半でボギー・ボギーにダボとスコアを落とし、後半バーディを取るも16番で「7打も叩いて」万事休す。17・18と「意地のバーディ」で取り返したが、最後は力尽きて2オーバー37位タイに終わった。この結果を見ると完全復活はまだまだ遠いと言われてしまうかもしれないが、2日目1番ホールの「イーグル」を奪ったフェードボールなど、要所要所での「球の切れ」は戻ってきつつあると思う。スタッツを見るとフェアウェイキープが45%と低いのが気になる。その結果だと思うがパーオン率も57%と、女子プロのセッティングにしては「だいぶ低い」と言わざるを得ない。昔は持ち前の爆発力に物を言わせて「もっとグイグイ攻めていた」印象があるのだが、まだ本来の躍動感は出ていないようだ。ただ、闘争心を表に出した「勝気な性格」は健在なようで、彼女の「不屈のライオン?的」な戦いを早く見たいものである。
3、西郷真央
やはりこの人は実力が半端無い。5戦3勝の勢いは今週も続いており、終わってみれば「なんだかんだ言っても2位」の定位置まで戻してきたのは流石というしか無い。とにかく若いのにスイングは綺麗でスムーズなのに加え、アプローチ・リカバリーさらにパターも上手いのだから「そりゃあ、勝わな」と脱帽である。なにしろ、これといった欠点が見当たらない。プレー態度も全く見事で、非の打ち所がない立派さである。顔を見れば肌のプクッとした「ツヤツヤ19才」そのものだが、中身は師匠ジャンボ尾崎の言うように「ゴルフ脳」は老練といってもいい程「どんなピンチにも動じない」したたかさを持っている。当面、女子ツアーは西郷真央を中心として展開すると思うが、誰が対抗馬になるのだろうか。ちなみに私は、西郷真央の「前傾角度を維持」したスイングを参考にして練習している(だから何だって言うん?)。
4、小祝さくら
相変わらず不調なままで、4オーバー81位タイと予選落ちした。ショットも中々まとまらずにフェアウェイキープも42%と低調である。去年からスイング改造で取り組んでいる「ここぞという時に出る引っかけ」の矯正は、上手く行っていないのだろうか。心配だ。元々ドライバーはコントロール抜群で、ほぼ「自由自在の域」に達していたはずである。それが去年あたりから手首がかえり過ぎて「引っかけ」が出て来たらしい。この引っかけというのはプロの世界に限らずアマチュアにも「よくあるミス」なのだが、報道によれば「手首を返さない」スイングを目指しているという。しかしスイング改造というのは私の例で恐縮だが「最低2年はかかる」と思った方がいいのでは無いだろうか(素人考えは100年早いぞ!)。小祝の場合、去年のシーズン途中から「問題点を意識して」いたそうだから、「長くて来季」、早くて今期終盤までは、どうしてもかかると思う。要はじっくり焦らず、「渋野日向子」のように自分の信じるスイングを極めることである。そうすれば来年はより一層パワーアップした「ニュー小祝さくら」が見られるはずだ(そう信じたい)。それまでは我々も、我慢強く「ひたすら待つ」のみである。でも、改造の方向は「正しい」んだろうねぇ、そこが何より心配だけど・・・。
5、権藤可恋
今回は4アンダー12位タイの成績を収めた「権藤可恋」選手に注目したい。初日は72とおとなしかったが、2日目に5アンダーと爆発して「5位タイ」まで上がった選手。最終日は「上下黒のミニ」で静かな存在感を示していた(超シックで、おしゃれ〜!)。余り目立つ選手では無いけれど、私は彼女の「お姉さん」的な顔立ちと物腰柔らか(そうな)雰囲気、それと主張しなくて「さり気無い」お淑やかなお色気が大変気に入った。プレーはガツガツ行く方では無い(と思う)。今季出場権は「QT198位」というから、我々が見られる試合は限られている。今季はスタジオアリス12位タイとステップ緒戦のラシンク・ニンジニアでの24位タイが全部だそうだ。一応出た試合は全て賞金をゲットしているが、如何せん試合数が少なすぎるからリランキングでも上位に入るのは難しいだろう。実力はあると思うのだが、やっぱQTってのは難しいんだろうねぇ。スタッツはフェアウェイキープ率54%とやや低めだが、パーオン率は72%とまずまずである。飛距離が平均236ヤードで、パターも29と平均的なので「ツアーでも平均」クラスだと思うから、それほど圧倒的な身体能力のある選手では無い。後は、勝負に掛かった時の「集中力」であるが、そこが性格的な「優しさ」が邪魔をして「イマイチ戦闘モードに入れない」んじゃ無いだろうか(これはあくまで私の個人的インプレッションだが・・・)。とにかく頑張って多く試合に出てランキングを上げるしかないだろう。まあ、ゴルフの話は別として、久々に「別嬪さん」がやって来た、という感じである。やっぱり年取ると「こういう老舗旅館の若女将」的な女性が一番だよね。あーあ、今夜は久し振りに飲みにでも行くかぁ。
以上。
最後に1日目に下位に落とされた選手の最終結果を書いておこう。
三ヶ島かな・・・2オーバー60位タイ
川岸史果・・・・7オーバー93位タイ
堀琴音・・・・・3オーバー46位タイ(予選通過)
金澤志奈・・・・3オーバー70位タイ
鶴岡果恋・・・・7オーバー93位タイ
新垣比菜・・・・6オーバー91位タイ
永井花奈・・・・13オーバー105位タイ
原英莉花・・・・4オーバー81位タイ
山路晶・・・・・4オーバー81位タイ
穴井詩・・・・・5オーバー86位タイ
菅沼菜々・・・・3オーバー70位タイ
佐藤心結・・・・6オーバー91位タイ
松森彩夏・・・・10オーバ−101位タイ。
であった。お疲れ様。最後に余計なことかも知れないが、3オーバー70位タイの「高木萌衣」は中々可愛くて要注目である。
なお、ステップアップツアーは脇本華の圧勝で幕を閉じた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます