和翠塾ブログ

目黒都立大にある書道教室「和翠塾」のブログです。

半紙

2013-08-18 09:13:00 | 日記
最近中国製の漢字で使っていた、手漉き半紙が安定供給されず困っています。
半世紀以上、塾で稽古に使ってきた半紙です。
日中関係悪化が関係しているとしたら、残念でなりません。

元々製品自体の安定性能が無かったのですが、これを期に別な中国製品や国産半紙を色々と試してみました。

安価で滲みにくく、それでいて墨色の奥行きがだせ、褐筆も自在、、、なんて、欲張りですかね(笑)

中々ありません。

結果、幾つも試して辿り着いたのが中国製手漉き製品。
以前使っていた物より滲みが少ないので、仮に製品にばらつきがあったとしても、そこまで酷いにじみにはならないだろうとの予想です。

塾生の稽古に、あまり墨すり時間を割くわけにいきませんからね。
酷い物だと、書き始めるのに30分以上すらねばならない日も。

湿度の高い雨天などでは、すってもすっても濃くなりませんから。

子供のころの稽古では、水から墨をすってきました。
雨の日に滲みやすいロットにあたり、しかも集中力が無い最悪な条件の時などは、一時間すっても滲みが多くて稽古にならない事もありました。

ま、それも稽古なのですが、、、、

今では少し薄めの墨汁からするようにはしています。
稽古とはいえ、個々それぞれの合理的で能率的な都市生活時間の一部を使うとなると、長い墨すりを連続して強要するわけにはいかないと思うのです。
しかもそれが紙質の不安定さによるものだとしたらなおさらなのです。

と言うわけで、Bestに近いベターな中国手漉き半紙と、国産機械漉き半紙を今日から新たにテストしてみます!

前者は不安定さはあるものの、滲みは少なくその他の性能もそこそこ優秀。
後者はそこそこの性能ですが、安定しています。

個人的には前者ですが、中国での人件費高騰もあって今後値上がりする可能性があり、そこが不安点です。

色々なご意見伺いながら、Best目指してまいります。

ついでに性能安定しないかなの半紙も変えちゃおうかな?

かなの半紙は国産に優秀なもの多いのです。

でも、中国手漉きの一枚一枚のばらつきが、散らしにいい味わい出してくれるのも事実です。
均一出ない荒々しさが、空間に意味合い感じさせてくれるのです。

つまり一枚一枚の紙の表情にあわせて、散らし方や連綿変えていく楽しみができるというわけです。

捨てがたいですね。

じゃ、かな半紙はこのままで(笑)