和翠塾ブログ

目黒都立大にある書道教室「和翠塾」のブログです。

ドラムスクール

2013-08-06 08:19:09 | 日記
昨日一時間ほどマンツーマンLessonをいたしました。
初めてお会いする方です。
音楽とドラム演奏に対して真摯な姿勢がとても素晴らしい生徒さんでした。

ドラムはロックバンドでは要です。

ドラマーがメンバーチェンジしたバンドは、別なバンドサウンドになってしまう程その重要性は高いのです。

ドラムの大きな役目の一つにテンポキープがあります。

派手なプレイや技に走り、テンポキープができなければ、その上にギターや鍵盤楽器など何ものれなくなってしまうのです。

建築で言えば土台や基礎。
楷書で言えば、真っ直ぐな縦横の線や均等な長さがこれにあたると思います。

ですから、まずはテンポキープ。

次にイーブンな音量キープ。

楷書に例えると、線の太さやはね方払い方などの均一性です。

つまりテンポも音量も均一で叩けなければならないのです。
文字も一緒なのです。

それが出来て初めて、アートの世界に入っていけます。

つまり、ロックの世界と書の世界です。

ドラムに正確さだけを要求するのなら、時計がベストです。
歯車式よりクオーツや電波時計がよいのでしょう。
その先にはリズムボックスやコンピュータで制御された、マシーンがあります。
電圧さえ正確なら、いつでもどこでもイーブンなリズム刻んでくれます。

楷書で言えば、印刷に使うフォントでしょうね。
メールで送ったフォントはいつどこで見ても同じ形です。

では、アートの世界って何?

人間の生きるエネルギーに忠実な表現がアートの基本だとすれば、それは喜怒哀楽という事になります。

誰でも日々その感覚は変化しますから、鍛え上げてきた腕を持っているアーティストでも、いつも同じ演奏や文字を書く事は不可能なのです。

でも、アートの世界ではそれでよいのです。

逆に言えば、喜怒哀楽に左右されやすいのがアーティストということでしょう。

ここでいう演奏や文字を書く行為は、鼻歌やメモ書きのことじゃありませんからね(笑)

訓練したいのは、技術と喜怒哀楽を感じる感覚を磨く事。

感受性強すぎる人で感情をコントロールできなくなってふさぎこんでしまうような方は、アーティストとしては不向きでしょう。
だってそんな時はスティックも筆も持てませんものね。

つまり自己解決する過程を表せない事になります。
身体を使ったパフォーマンスに向いているかもしれませんが、本番に合わせて感情コントロール出来ませんからね。

アーティストに現代社会が求めている事は、芸人に近い見世物です。

天才は不世出であり、そこに敬意が払われるべきです。

畏敬の念と言っても大げさではない、生命エネルギーそのものなのです。


はなはだ遺憾であります。


少し話しがそれました。


技術と感受性を磨く作業が必要です。

昨日のLessonでは、どの技術を磨くかを決めました。
まずは基礎技術を磨くことにしたのです。

感覚磨きはこれから、これから。

次回のLessonが楽しみです!