みんなの僧

24で僧侶になり54で住職になるまで夢や悩みを聞き続けて30年。

百地三太夫家で お経で 大合唱♪

2010-11-03 18:28:54 | 日記
帰郷し、本日は朝9時から 今まで12軒 檀家さんを回った。我が村では「くみぼんこ」と呼ばれてるもので、漢字で書くと「組報恩講」 今時「講」って。

私が大好きなインドの龍樹菩薩が作った 歌形式の「十二礼」と言うお経を 各家庭で お勤めするのだ。

都会では 近所の括りは「班組織」だと思うが、私の田舎では「組組織」。

組員(ヤクザではない)の都合のつく人(20人ぐらい)と僧侶で各家庭を訪問し、仏さんの前で「十二礼」をみんなでゴスペルよろしく、大声で歌い上げるのだ。
下は3歳から上は88歳までの人間が一緒くたになってやるわけ。凄く グルーヴする。

グルーヴには波動があって、教義や理屈を超える。都会の人が知る、葬儀や法事での儀礼のお経とは ちょっこし違う。

そういえば以前、このグルーヴと仏さんエンタテインメントを体感してもらいたくて 吉本興業のiさんに来村してもらった事があった。

エンタのプロからみてもこころ揺さぶられるお勤めであるらしい。

むかし、村は農業・林業だけじゃなく田楽や猿楽でも生計をたてていた。そして忍者でもあった。

総元締めは 伊賀の上忍(CEO)百地三太夫 で、その配下に三百人の半農半忍がおり、その中には かの石川五右衛門もいたのだ。

今日の「くみぼんこ」では 百地三太夫の家も回った。仏前には百地三太夫と思しき戒名も。

因みに百地家は融通念仏宗。にも拘らず 家人も組員もみんなで「十二礼」を大合唱。

最後から二軒目ぐらいで脚も腰も限界で、ふらふらになってくるが、ドーパミン出てくるのか クラッと心地よい。

リズム感なくてもピッチがあってなくても、日が暮れるまで みんなで合唱するのは ええもんだ。ましてや 龍樹菩薩の作られたお経だし。