みんなの僧

24で僧侶になり54で住職になるまで夢や悩みを聞き続けて30年。

竹細工

2010-11-12 22:00:01 | 日記
破竹で 小細工しちゃった。

娘夫婦がさいたま市に 住んでる。元 拙僧宅。

ネコの額の庭もない 一軒家。

田舎育ちなので、緑が欲しいと思った。

三十センチ程の空間が 家のぐるりにある。

その隙間に何か生えないかな?勝手に、自然に生えないかな?と思ってたら 何かがいっぱいグングン伸びてきた。

名も知らぬ植物が生えた。
きっと、モズやら、カラスやら、ハトやら、トンビやらが 生えた植物の種子を運んできたに違いない。
その中で 唯一名前が判るのが、竹だった。

多分、竹の中でも 珍重される事がない、破竹。

まぁ その破竹が生える生える生える。まさに破竹の勢い。

ほっとくと家中を取り囲む。元自宅に飽きたらず、地下茎を通じて 隣家にまで 生えまくる。

なので、一年に何回か 伐採しなくちゃいけないのだ。
今日はその伐採日。

切って切って切りまくった。
隣家の5歳ぐらいの男の子が、伐採を楽しそうに見てるので、「木を運ぶの手伝ってくれる?」と声かけたら「手伝います」とのこと。
5歳の子とは思えないほど チカラが強くて 全部 運び出してくれた。

ご褒美に何かと思い、また 我が孫一号くんの いつもの遊び相手だから、プレゼントをした。

さっき切った破竹を 短く裁断し、枝を払って ありがとうと 手渡したら 大喜び。

竹細工ならぬ 要領かました 竹の小細工プレゼント。ズルイ!ジジィは。

でも 本当に喜んでくれた。喜んでる所へ 近所の小学生が帰宅してきた。

何?何?と小学生の人だかり。

破竹の小細工は 何故か 受けに受けて、燃やすゴミに出さなくて良いほど 近所の小学生にもプレゼント。
何が ええのやろう?
あっ 取り合いが始まって割食った男の子が泣き始めた。

気がつくと十数人いる。
そういえば、子供の頃の宝物は たわいのないもんだったな。

破竹の伐採が 思いもしない 近所の子供たちへの 贈り物となった。

これで、うちの孫くんの近所受けは 良くなったろう と ほくそ笑む

小ずるいジジィなのであった。

ちっちゃ!!

竹細工ならぬ 竹で 小細工の巻。


ベニシアさん、海の保安官さん。

2010-11-12 13:00:00 | 日記
昨日の朝、NHKで ベニシアさんという 京都の大原に住んでる イギリス出身のおばさんの特集やってた。

見終わって 腰が抜けた。もう びっくり びっくり!
可愛いいいいーーーい おばさんだ。ちょっこし顔も可愛いけど、生き方と生活が素晴らしい。

なにせ、発想と行動がびっくりだ。。

もし、菩薩さんが人間の女性に生まれ変わるとしたら それは間違いなく ベニシアさんだ。

瀬戸内寂聴さんやユーミンも菩薩さんであるが、ベニシアさんは 菩薩界の
ルーキーである。

ルーキーっても もう六十歳overと思うけど。

人生を経て、人間の皮が剥がれて、菩薩が現れてきた感じ。

人気の女性なので、詳しくは検索して頂くとよい。
築百年の古民家に 旦那さんとボチボチ 好きなように 住みやすいように 改築しながら 手入れしながら住んでる。

イギリスの貴族出身なので、庭はEnglishgarden。 ハーブもいっぱい育ててる。食べ物は日本風だったり、English風だったり。

家の中も、English風のタイルコーディネートだったりするが、神棚もあった。
見ると 古い柱に 塗装よろしく 柿渋を ベニシアさんは ペタペタと塗り込んでたりする。

柿渋って!知らんぞ そんなもん。私は日本に住む
日本住人であって、日本を知らんのか‥

さらにベニシアさんは 漆塗りの盆に椿油を また 塗り込んでた。

漆塗りに椿油ってか!

いつの時代の日本人やねん!ベニシアはん!すべてが自然体で、よい意味の適当で、良い加減だ。とても良質の文化ハイブリッドだ。
色んな事情や経緯や、判断があって、人生にほんろされて たどり着いた境地やろけど…

ビフォーアフターのように、デザイナーの思惑に住まわされる感のある、モルモット改築でもないし

古民家はこう住むべきだと言う、肩の凝る住みかたでもないし

何なんだろう、彼女の自然体は。

考えてみる。

もともと和風とは?

縄文から日本にある独自なモノや文化の発展を 和風と言うのでは なく

この日本と言う列島に流れ着いた、モノや人や文化が 日本の気候風土の中で試行錯誤されて 独自のモノや文化に 進化と深化したのが 「和風」 でしょ

そもそも和 とは 同化ではなく 協調・調和の事で 古い価値と新しい価値が
リスペクトしあって 共存し、刺激しあって やはり深化と進化を繰り返すのが 「和風」やね

常に 和風は 進化してる
その現在進行形がベニシアさんの人生であり、家族であり、生き方であるんだな と思う。

仏教で儒教で 中道や中庸とポンポン言うけど、
ベニシアさんの生き方こそ 中道で中庸の実践だと思う。菩薩行の実践だ。 肩にチカラを入れず、Englishも日本もなく、古い、新しいの区別もなく、和食と洋食の隔たりもなく

ただひたすらに 良いもの 好ましいもの 人生にフレンドリーなものを 追求し、試行錯誤し、楽しんでらっしゃる。素晴らしい!

日本を護ると言うことは他国の傍若無人な武力侵略から 国土を守ると言う事だけではなく、ベニシアさんのように 国土や気候風土の中で 育まれる 自然や 人や 文化を護ることも
日本を護ると言うことだ。

巻頭photo。孫くんは昨日百里基地に行って F15ストライクイーグルを見てきたらしい。土産のF15。

傍若無人な武力侵略にはF15ストライクイーグルは絶大な力を防衛に発揮する。

海からの侵略には 海上保安庁と海上自衛隊がいる。
ナイーヴな尖閣諸島には やはり海保の保安官でしょ。

日本国を守ってくれて、ありがとうございます。海上保安庁の保安官のみなさん!

日本を愛し、文化を護ってくれてる 元イギリス貴婦人 ベニシアさん、ありがとうございます!

どちらも 今の日本には とても大事な 守護神です。
護るの 護は 幸せと言う意味もあります。

気づいたら、海保・保安官たちのサポーターでベニシアさんの信者となってる みんなの僧です。 あしからず。