感想:PCエンジンmini収録タイトル

2020-03-30 06:19:35 | ゲーム(レトロ)
そろそろみんなひととおりのソフトを起動した頃だと思うが
PCエンジンmini収録作品のうち、
個人的に思い入れの強いゲームにスポットを当てて感想を書く!!

ソフトを引っ張り出して画像を撮る余裕がないので
「PCエンジンコンプリートガイド」から拝借。





THE 功夫(1987年)

PCエンジン初期のインパクトにおいてかなりのウェイトを占めたゲーム。
これだけのキャラのデカさはファミコンでは不可能だったからね。
飛んでくるオブジェをパンチとキックで食い止めるという
タイトルどおりのひたすら功夫に徹したゲーム内容も素敵。
必殺技を出す条件が「ボスの攻撃を連続2発もしくは3発食らう」という
ゲームとして大味すぎるバランスもいい。





あっぱれ!ゲートボール(1988年)

まさかのゲートボールのゲーム化。
うちの地域では「大竹まことのただいま!PCランド」が日曜朝にやっていて、
その前の番組が「おはよう!ゲートボール」だったのであわせて観てたんだが
子供心にゲートボールの陰湿なルールに恐れおののいていたw
当時は老人の趣味はほとんどがゲートボールだったが
全国のあちこちで喧嘩が勃発したと聞いて当然だと思った。





ニュートピア(1989年)

明確なまでの「初代ゼルダのパクリ」。
そりゃまあ遊べば面白いんだが、納得いかない楽しさだった思い出w
ハドソンが大して変わらないニュートピアIIを作ってるあいだに
「神々のトライフォース」というガチの名作を作ってしまう任天堂の格の違いw
PCエンジンユーザーは「ダメな子ほどかわいい」を地でいってます。





スーパースターソルジャー(1990年)

キャラバン系ソフトの中ではいちばん好き。
「スターソルジャー」のアッパーバージョンとしての
宇宙っぽさとメカメカしさが自分に合ってた。
自機のパワーアップも爽快で、プラズマっぽいレーザーがお気に入り。
ファミコンSTGの単調なボスの攻撃に慣れた身には
各ボスの「派手な攻撃をきちんと見切って避ける楽しさ」に感動した記憶。




スーパー桃太郎電鉄II(1991年)

キングボンビー初登場作品。
トッププレイヤーすら地獄に叩き落とすパーティーゲームとしての優秀さ。
それでもきちんと「強いやつは強い」が実感できるゲームバランス。
ジャンプ放送局のおかげでさくまあきらは知的でおもろいおっさんだと思ってたけど
結構な気違いだと知ったときはショックだったわ。





スターパロジャー(1992年)

パロ系STGの流行に乗っかったおもしろシューティング。
ポップなのにひたすら派手な破壊っぷりは従来のキャラバンシューティングを踏襲。
3種類の自機で操作感がガラッと変わるこだわりも熱い。
もちろん2分モード・5分モードもあり。





SNATCHER(1992年)

いまや世界を代表するクリエイター小島秀夫の出世作。
「映画を作るためにゲーム会社に入った」というエピソードが現実になった作品。
シナリオももちろんだが、グラフィックや演出の面白さがずば抜けてる。
序盤の爆発シーンが衝撃すぎてひっくり返ったw
未完だったパソコン版に最終章を追加したのがPCエンジン版。
ずっと会話だけのシーンが続くのでコタツで観てると必ず途中で寝てしまった思い出。





悪魔城ドラキュラX 血の輪廻(1993年)

濃厚な配色のグラフィックと軽快な操作性、敵キャラのリアルな動きのパターン。
CD音源のゴシックロックもまさしく矩形波倶楽部の本領発揮。
ステージクリア型のドラキュラとしてはいまだにこれが最高と言うファンも多い。
ギャルゲーっぽい要素が入ってるのが否定される要因にもなってるけど
今のご時世ではそんなこと言う奴のほうが逆にひねくれ者だな。





ときめきメモリアル(1994年)

恋愛シミュレーションゲームにおける元祖でありレジェンド。
「人間をパラメータで表す」というゲームにおけるスタンダードを覆し
「感情」のパラメータを隠すだけでリアリティを生み出す天才の発想。
同じPCエンジン版でも出荷ロットによってイベントの数や攻略難易度が違うが
最初期版の糞ビッチ藤崎詩織を落としたときの感動は俺のゲーム人生の中でも屈指。





天外魔境II 卍MARU(1992年)

PCエンジン全ソフト中、文句なしで最大の作品。
脚本と演出の面白さ。声優の演技の巧みさ。久石譲の和風音楽。
適正レベルまで上げればボスも楽勝だけれど
低レベルで進めようとすると激マゾゲーになる神バランス。
色んな機種に移植されたバージョンは規制のせいで例外なくクソだったが
PCエンジンmini版はどうなのか遊んだ人おしえてください。





スプラッターハウス(1990年)

見てすぐわかるB級ホラー映画がモチーフのアクションゲーム。
こういう作品が出るあたり、当時のゲーム業界の勢いと
ナムコのアイデアのセンスは本当にすごかった。
アーケード版に比べると自キャラの操作性や敵のパターンが素直で遊びやすい。
裏技で遊べるHARDモードは敵のタフネスが上がるだけだが
アーケード版を再現してくれたら嬉しかったなぁ…。




PC原人2(収録タイトル:BONK'S REVENGE)(1991年)

任天堂のマリオ、セガのソニックに対抗したPCエンジンの顔。
キャラとしていくらなんでも弱すぎるw でもゲームとしては面白い。
1は動きがもっさりで、3は全体的に大味。やはり2がいちばん好き。
マップの怪しいところに頭突きするときちんと隠しアイテムや通路が出てくるという
アクションゲームとしての設計の親切さはマリオにも劣ってないと思う。





カダッシュ(収録タイトル:CADASH)(1991年)

アーケードから移植のアクションRPG。
パスワードもセーブもナシで死んだら一からやりなおしという鬼ゲーだけれど
慣れればクリアまでの長さもちょうどよいので日課として遊べる。
4種類の職業からどれを選んでも面白い。



10本に絞ろうかと思ったけどちょっとオーバーしてしまった。
前回は文句をつけたが、やはりコナミは神ゲー揃いなんだよな…。

次回からはmniから入ったファンのために
PCエンジンmini未収録のソフトのオススメを書く!!
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雑感:PCエンジンmini

2020-03-21 20:55:08 | ゲーム(レトロ)



何度か書いてるけど俺はPCエンジンのマニアでもあるので
PCエンジンminiの発売には一家言あるのです。
というわけでしばらくPCエンジンスペシャル。


PCエンジンmini。買うかどうかと聞かれたらそもそも買わない。
だってほとんどのソフトを持ってるし!!
むしろハードオフで16000円で売っていたDUO-Rを
予備にもう一台買おうかずっと悩んで翌日買いに行ったら結局売り切れてた。
PCエンジン大人気だな!!

ちなみにメガドラミニのほうはレアソフト多数収録に惹かれてつい買ってしまったんだが
結局1時間しか遊ばず埃をかぶってる。
やっぱ発色テカテカ、音質キンキンのPCエンジンがマイソウルだな。



というわけで。
そんな自分からすると今回のPCエンジンminiは初っ端の情報から
ずっとイライラさせられ続けた。



まず何が気に入らないかって、
「収録ソフト第一報のほとんどがコナミ製」ってこと。
PCエンジンはNECとハドソンの共同開発なのに
ファーストのソフトをほったらかして俺sugeeに見えて不快。

確かにPCエンジンにおけるサードパーティでは
コナミが断トツの打率とホームラン数を誇るのは認めざるをえないが。

子会社としてハドソンを吸収して
ハドソン製のソフトの収録に障害もないはずなんだが、
当時の空気を味わいたい人間に喧嘩売ってんのか、と思ってしまった。

しかしNECアベニュー・NECホームエレクトロニクスのソフトが
まったく収録されていないのも、やはり何か理由があるんだろうな。
唯一アベニュー販売の「ファンタジーゾーン」が入ってるのは
版権がセガに戻ったからだろう、というのは想像できる。



あとは謎の海外版収録。
それぞれのソフトで国内版と国外版を選択できるならまだ理解できるが
ただの水増しになってるのは怒り心頭。


「カトちゃんケンちゃん」「ガンヘッド」「R-TYPE」あたりは
本当にどうしようもない事情があるのはわかる。
(まあカトケンはあのキャラじゃなきゃ
 遊ぶ価値すらない高難度のクソゲーでしかないけど)

「カダッシュ」を海外版のみ収録するのはマジでどうかしてるし
「PC原人2」も味わいのある各ステージのダジャレが生きないうえ
エンディングのあのセリフが見たくて毎日1回クリアしてた思い出すら破壊された。



んでもって「ギャルゲーハードとしてのPCエンジン」が否定されている点。
容量がほぼ青天井の時点で「グラフィックが好きなだけ入る」「音声が自由に使える」
という強みが明確になっているわけで
他の機種に比べてアニメのゲーム化やOVA的なソフトが増えるのは当然。

PCエンジンのファンにとってもそうでない人でも
後期は「ギャルゲーハード」のイメージが強かったと思う。
PCエンジン雑誌も末期はブームに便乗した声優雑誌になってたし。

そんな中にも名作が埋もれていて、それらをサルベージするのが
文化復興としてしかるべき形。
それを「ギャルゲーだから」という理由で収録をしないさもしい精神には
本当に腹が立つ。
「ときメモ」だけはちゃっかり入れてるから尚更!!



あと、PCエンジンminiに限った話ではないんだが
非常に個人的な意見として「どこでもセーブ」は
ゲームそのものを破壊する最悪の機能だと思う。
シューティングゲームでミスが許されない糸を通すような緊迫感や
RPGで強大なボスに立ち向かう興奮が丸ごとなくなるからな…。
ゆっくり遊ぶ時間がない層のためなら、せめてスリープ機能にしろよ。

まあ俺を含めてレトロゲー現役世代なんて、大抵は反射神経が衰えてるから
どんなに練習してもゲームの上達なんてリミットがかかってるし
RPGでボスを倒すためのレベル上げに費やす時間もないし
仕方ない部分もあるとは思うけど。

でもノスタルジーに訴えるなら
「クリアできなくても楽しかったあの時間」を含めて再現して欲しいんだよな。
「あの頃クリアできなかったゲームのラスト」なんてyoutubeで見れば十分だわ。



ふーーー。
とりあえず書きたいことは書いた。

まあコナミの姿勢がクソなのはもう数十年来熟知してることだし
今更腹を立ててもしようがない。
収録されているゲームに罪はないので
次回は収録タイトルからピックアップしてゲームの感想を書いていきます。


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感想:ドラゴンズクラウン その1

2020-03-12 07:14:18 | ゲーム(VITA)



最近は「十三騎兵防衛圏」も好評なヴァニラウェアの名作。

Vita初期の本体販売を牽引…したかどうかはわからんけれど
当時知り合いに強く薦められてたのを思い出したので購入。









オールドゲーマーなら少し遊べば気づくけど、
これってアーケード版「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のオマージュだよね。

ディレクターが当時のカプコンに在籍してたのか。
自分が作りたかったものを出世して作り上げるとか
サクセスストーリーとして素晴らしいな。






攻撃するとおっぱい揺らして嫌がる町娘がエロい。




ボスごとに攻略法が異なるこだわり。
きちんとレベルと装備とスキルを強化すれば苦労したボスも瞬殺できるという
RPGとしてのゲームバランスが絶妙で楽しい。

「レベルが上がったら次はここへ行こう」という
ゲームデザインも非常によくできていてクリアまでずっと飽きない。





アクションRPGなのにクエストでの謎解きをしてる感覚がゲームとして面白い。
クエストをクリアすると、依頼者の末路に加えて
一枚絵のグラフィックが表示される。手の込みようがすげえ。





手に入る装備の付加効果は持ち帰って鑑定するまでわからないという
ハクスラとしての中毒性。




ダンジョン内に落ちている骨を拾って持ち帰ると
NPCとして復活させることができる。
NPCの強さはプレイヤー依存なので、徐々に強い仲間を増やせる。
逆に言えばNPCを次々使い捨てられる潔さがいいね。





D&Dに比べると操作が軽快でガシガシ進めるスピード感。
ゴチャゴチャとキャラが沸いて出るだけでテンション上がる。

しかしVitaの解像度で大量のキャラが動くと眼精疲労がひどくて
プレイ中にいきなり眠ってしまうことが何回もあった。
これが老化か…。





とにかく面白いと思わせる要素をてんこ盛りで詰め込んだ意欲作。

NPCが敵の攻撃をまともに避けてくれないので
これはモンハン同様、複数プレイヤーでの協力プレイが前提なんだろうな。
職業によってはサポート専門みたいなものもあるしね。





なんとか最高難易度のインフェルノまでクリアできたが、
トロコンまで行こうと思うとソロではきつそう。

ドカドカ攻撃したくてドワーフを選んで正解だった。
おっぱい目当てにソーサレスを選んだら詰んでたかもしれん…。


■■■現在の進行状況■■■

難易度インフェルノクリア
トロフィー57%


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感想:劇場版ゴブリンスレイヤー GOBLIN'S CROWN

2020-03-05 08:11:59 | 劇場アニメ


公式サイト

遅ればせながら観てきました!!


冒険譚らしく、いつものメンバーでのゴブリン掃討。
雪山の砦攻略とかRPGとしておいしすぎる舞台!!


ていうか前日に漫画喫茶でコミック最新刊を読んだら
ちょうどこの劇場版の話をやってた。
展開や画面構成は漫画版をもとにアニメ化してるんだな。

レイプされた令嬢剣士の回想で、いざこれからレイプされに行くところで次巻へ続く。
非常にモヤモヤしたので多大な期待とともに映画館へ向かった。



TV版も1クールでのレイプ回数はここ数年のアニメのなかでもおそらくトップ。
劇場版だからどんなゴージャスなレイプなのかとても楽しみだったのに
肝心の場面が全然ぼかされてて泣いた。

ゴブリンスレイヤーといえばレイプ!!
レイプといえばゴブリンスレイヤー!!
というくらい重要な要素なのに、なんじゃこの逃げの姿勢は!!
PG12は伊達か!? PG15にしてしっかりやれ!!

トラウマのフラッシュバックで何度も同じシーンを流すのに
凄惨さがまるで伝わってこないのは演出としてアウトです。



まぁレイプの話はさておき。

劇場版だけあってアクションの作画が抜群にカッコいい!!
身軽に飛び回りながら弓を射るエルフが超好き。

砦にいる大量のゴブリンの作画で手を抜かず予算をかけるのは
普段TVアニメでのコンパクトな絵コンテに職人魂を感じている身としては
映画として金を払う対価が感じられて興奮する!!

シナリオも相変わらず丁寧で好感触。
それぞれの場面で原因→行動→結果がきちんと描写できているのは
やはりTRPG畑の人なんだなぁと感心。
大量のゴブリンの屠り方やピンチに陥ったときの脱出法が
今回も非常に良く出来ていて、60分という短めの尺ながら
それを感じさせないスペクタクルを味わえた。



でもやっぱりレイプが中途半端だったのが心残り。
エロ声優として覚醒してる上坂すみれのレイプ演技が聴きたかった!!

我ながら脳が粉々に破壊されている!!


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感想:劇場版SHIROBAKO

2020-03-01 12:00:02 | 劇場アニメ


公式サイト


観てきました!!


「アニメを作るアニメ」として最高の出来だったSHIROBAKOが
「劇場アニメを作る劇場アニメ」に!!

中盤まで制作していたアニメがお蔵入りになったせいで
会社ごと傾いた武蔵野アニメーションが、
劇場アニメ制作へ向けて以前のスタッフを集めていく。


作中は現実時間に合わせていきなり4年後!!
でも人物の顔がほとんど変わってない!!
宮森とか過労で超絶劣化しててもおかしくないのにw
年齢不詳のゴスロリ様もまったく変わってなくてなにより。
昼食で自宅に戻って作り置きのカレーを食べていた
アニメーターの絵麻ちゃんは作画監督にランクアップして
結構まともな生活ができてて泣くほど嬉しかった!



しかしまあ、序盤からアニメバブルが弾けた今のアニメの自虐だらけで
たった数年でここまで状況が変わってしまったのは
アニメファンとしても非常に悲しい。
夢を作る仕事なのに夢がないというクリエイター側の視点が
実にリアルで同情してしまうな…。



TV版が神だったのは本当に絶望しかない状況から
一筋の光明を掴むという池井戸潤ばりの逆転劇が
究極のカタルシスを生み出してた点。

今回は万策尽きるようなギリギリ感こそないものの
「バラバラになった仲間を集める」という少年漫画展開の熱さ。
集まるスタッフもTV版から久しぶりに見る面々で
「そういやこんな人もいたよなー」と嬉しくなる。

モデルになった実在人物がいるキャラもいるけれど、
リアルとデフォルメをうまくアニメキャラとして落とし込んでるのは
流石だなぁと5年越しに感心。



アニメ制作の現場を見れるのも相変わらず楽しい。
個人的にはアニメを観るときは脚本を気にする比重が高いので
脚本を考える打ち合わせの場面が非常に面白かった。
ベテラン脚本家も若手にアイデアを出してもらったりするんだなー。


そして「ラストシーンが気に入らないので作り直す」という
クリエイターの矜持にもとづいた展開!!
今のアニメでどれだけのスタジオにこんな無茶ができるんだろう。

劇中アニメのクライマックスシーンをまるまる流して
「アニメというメディアはこんな表現ができるんだ!」という無言の主張。
ジャパニメーションは職人の誇りで成り立っているというのが
痛いほど伝わる出来だった。
まだまだAIに替わられるような仕事ではないな…。


今のアニメは映像技術が上がっているにもかかわらず
ひとつひとつの作品のクオリティがひどかったりするのは
こういう裏側を見せられると本当に仕方がない部分もあるね。

それを観て無責任に文句をつけているだけの我々は
文句と同時にリスペクトを常に持たねばならん!!


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