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ワニなつノート

「定員内不合格死」が起きる前に(その4)

《専制による秩序》

         □

前回のつづきを急いで付け加える。

説明責任が果たされているのは、懲戒処分の「退学」であって、「自主退学」は「定員内不合格」と同じブラックボックスだ。

私が勤めた定時制高校では、夏休み明けに、全日制から転校してくる子たちがいた。一年生の1学期の成績で、「このままここにいてもどうせ進級できないから」と退学を迫られた子たちだ。

いまは違うか?

 

         □

2年前に留年した子に出会った。

両親と一緒に教育委員会と話し合い、合理的配慮を受けることで進級できた。

先生の評価より、子どもの学ぶ意欲を信頼できる両親がいなかったら、彼も自主退学を選ぶしかなかっただろう。

「定員内不合格」と「自主退学」には、明確なルールも、歯止めもない。

 

         □

『ルールは簡単だ。強者はやりたいようにやり、弱者は従う』だけ。

こういう状態を、なんと呼ぶか? 

専制支配!!

 

「専制」とは何か?

《専制とは、権力をもった人々が一方的に振るう、残酷かつ不公正な行い、である》(※)

 

(※)『真実と修復』ジュディス・L・ハーマン みすず書房

【写真:仲村伊織】

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