ワニなつノート

子どものころ、どんな声に囲まれてきたか


《子どものころ、どんな声に囲まれてきたか》




「分かってる、どうせまた怒られるに決まってる…」

「分かってる、どうせまた言い訳するなって言われるだけ。」

私の感じてることなんて何の意味もない。感じてるヒマがあったら、ちゃんとしろ。

「分かってる、分かってる」


     ◇


「気をつけないと、今度こそ、このクラスにいられなくなる」

でも、「何を気をつければいいのか」が分からなかった。

「分かっていた」のは、自分が、みんなとは何か違う子、だということだった。



子どものころ、知りたかったこと。

子どものころに、それを知るのは難しい。

誰か、事情を分かっている大人が、聞いてくれないと。


        ◇


ホームの10代の子たちのことや、自分の子ども時代のことを書いているのに、いつの間にか、ぜんぜん別のところから声が聞こえてくる。

「累犯障害者」という本のなかの言葉。



「山本さん、俺たち障害者はね、生まれたときから罰を受けているようなもんなんだよ。だから、罰を受ける場所は、どこだっていいんだ。どうせ帰る場所もないし…。また刑務所のなかで過ごしたっていいや」

「俺ね、これまで生きてきたなかで、ここが一番暮らしやすかったと思っているんだよ」

『外では楽しいこと、なーんもなかった。外には一人も知り合いがおらんけど、刑務所はいっぱい友達ができるけん、嬉しか。そいから、歌手が来る慰問が面白かたい』

『刑務所は安心。外は緊張するし、家は怖かった』



             ◇



つい最近、読んだ、東田直樹さんのブログの中の言葉。



『僕は小さい頃、気がつけば、人から怒られてばかりいたのを覚えています。なぜ、怒られているのか理解できなかったので、人は怖いものだと思っていました。』
(東田直樹2017-09-17 )
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