子どもの「成長」って、なんだろう。
親が子どもに「育ってほしい」と願っている「能力」とは何だろう。
去年くらいから、そんなことが気になっていた。
8月に優君が亡くなって、ますますそのことを考える。
相談会の時に出会う子どもは、0歳から6歳。
その後、幼稚園、保育園や、普通学級に入った話を聞く。
年に何回か会う子も入れば、一年に一回くらいという子もいる。
「相談会」で初めて会った、幼児さんが、いつのまにか、小学生になり、中学生になり、高校生になり、大人になっていく。
「成長」しない子はいない。
その子の持っている「能力」は、その子の生きる力になっているのだと、感じ続ける年月。
……そうして、私よりずっと若く人生を終える子がいる。
優君は34歳だった。
私の中で、またいつか、どこかで会うはずだった子どもたちが、たくさんいて、
それが、突然、なくなってしまう。
こういうときに、6歳で出会った一人の子のあどけない表情から、34歳の素敵な大人として生きている姿までが、文字通り、走馬灯のように見える気がする。
「成長」しない子はいない。
たとえ、病気の進行により、できていたことが、できなくなるとしても、人として成長しない訳がない。
そんな当たり前のことを、6歳のときに未来しか見ないときには、少し忘れて、いまのできなさにとらわれたりする。
そんなとき、本当に、親が望んでいる、「子どもに贈りたい能力」は何だろうと思うのだ。
「お子さんの好きなものは何ですか?」
「お子さんのいちばんかわいいと思うところは、どんなところですか?」
アンケートの質問の答えを眺めていて思う。
ああ、これがこんなに書けているんだから、大丈夫。
「親の覚悟」は、ここに書いてある。
「親が育てたい能力」、親が「子どもに贈りたいもの」が、そこに書いてある。
そんなふうに思う。
だから、就学相談会はおもしろい。
最新の画像もっと見る
最近の「ようこそ就園・就学相談会へ」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- ようこそ就園・就学相談会へ(444)
- 就学相談・いろはカルタ(60)
- 手をかすように知恵をかすこと(28)
- 0点でも高校へ(393)
- 手をかりるように知恵をかりること(60)
- 8才の子ども(161)
- 普通学級の介助の専門性(54)
- 医療的ケアと普通学級(90)
- ホームN通信(103)
- 石川憲彦(36)
- 特別支援教育からの転校・転籍(48)
- 分けられること(67)
- ふつう学級の良さは学校を終えてからの方がよくわかる(14)
- 膨大な量の観察学習(32)
- ≪通級≫を考えるために(15)
- 誰かのまなざしを通して人をみること(133)
- この子がさびしくないように(86)
- こだわりの溶ける時間(57)
- 『みつこさんの右手』と三つの守り(21)
- やっちゃんがいく&Naoちゃん+なっち(50)
- 感情の流れをともに生きる(15)
- 自分を支える自分(15)
- こどものことば・こどものこえ・こどものうちゅう(19)
- 受けとめられ体験について(29)
- 関係の自立(28)
- 星になったhide(25)
- トム・キッドウッド(8)
- Halの冒険(56)
- 金曜日は「ものがたり」♪(15)
- 定員内入学拒否という差別(85)
- Niiといっしょ(23)
- フルインクル(45)
- 無条件の肯定的態度と相互性・応答性のある暮らし(26)
- ワニペディア(14)
- 新しい能力(28)
- みっけ(6)
- ワニなつ(352)
- 本のノート(59)
バックナンバー
人気記事