「やっちゃんがいく!」&「がっちゃんもいく?」
『やっちゃんがいく!』の編集の嶋田さんから、
『現代と保育』という雑誌のコピーが届きました。
《がっちゃんがいるからこのクラスがある
~五歳児クラスの一年》という記録文です。
そのなかで「やっちゃんがいく!」が、
絵本の写真つきで紹介されています(^^)v
全文、子どもたちの様子が楽しいのですが、
長いので、やっちゃんが登場する場面だけ紹介します。
□ □ □
《なんか、がっちゃんみたい》
クラスでは継続して図書館から本を借り、
読み聞かせを続けていました。
認知症のおばあちゃんについての本、
目が見えない人の生活を書いた本、
お母さんが死んでしまった話の本など、
読んだ本はいろいろ。
中でも「やっちゃんがいく!」は、
クラスのみんなが違和感なく共感できた本でした。
これは、「やっちゃん」という
小学生の自閉症の子の写真絵本です。
「やっちゃん」の行動は、がっちゃんのやることと似ていたし、
「やっちゃんの学級」の様子も、
このクラスの雰囲気と同じような感じでした。
「やっちゃん」が清掃中、雑巾がけしている友だちの
背中に馬乗りしている写真がありました。
それは、ちょうど夏ごろ、面倒見のよい女の子たちが、
がっちゃんを喜ばせようと、
順番に馬乗りさせて遊んでいた姿と重なりました。
「やっちゃん」が、
「予定でないことをいわれると、パニックになる」
という場面では、(そうなんだ~)という表情の子どもたち。
読み終えると、「なんか、がっちゃんみたい……」と
つぶやく子もいたりして、
自分たちの普段の生活が絵本になっている、
そんな感覚がありました。
がっちゃんはというと、
お絵描きしながら何となく見ているような見ていないような。
それなのに、開口一番、「やっちゃん」の口癖だという
「トイザラス、行く?」を、言ってきました。
この絵本の中で、この言葉が一番印象に残ったようです。
それからは、この本を見るたびに、
「トイザラス、行く?」と言うがっちゃんだったのでした。
「現代と保育」75号より
□ □ □
『やっちゃんがいく』が、
とっても幸せな読まれ方をしているな~と思いました。
こんなふうに、子どもたちがみんなで読んで、
感じてくれたらうれしいなと思いながら、
この本を作ったことを思い出しました。
もしも、その子どもたちの中に、
一人くらいはやっちゃんみたいな子がいて、
その子がやっちゃんの言葉を
面白がってくれたら、楽しいな、
と思いながら書いたことを思い出しました。
まさに、私が届けたかった子どもたちに、
届いていることを感じられて、幸せでした。
子どもと一緒に過ごす仕事を離れてから、
こういう形でしか、もう子どもたちと
出会うことができません。
だから、この記事は、本当にうれしい知らせでした。
どこのどなたか、まったく知らない人だけど、
本当にありがとうございました(^_-)-☆
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