この日は、県支部ボーイズリーグ新人大会の決勝でした。
その相手となったのは、これまで多くのプロ野球選手を輩出する県内随一の名門・鯖江ボーイズ。
結果は最後に追い上げを魅せましたが、結局4対9で惨敗しました。
こうした中、スタンドには3年生やその保護者、そして近隣の野球関係者の姿も見えました。
初回、相手ピッチャーの制球が定まらない中で先制する滑り出しを見せましたが、すぐさま得点を奪われる展開となりました。
また、要所の失策から走者を溜め込まれた場面で一打を浴びて失点を重ねてしまいました。
打線も先日ほどの粘り強さが見られず、終わってみれば4安打に抑え込まれた試合でした。
この日の次男坊は、二番・セカンドで先発出場をさせてもらいました。
セカンドランナーを抑制する動きなど、今後習得しなければならないプレーが浮き彫りでした。
しかしながら、このような大舞台でフル出場させてもらえた事は、今後に繫がる財産です。
最終回に廻ってきた打席では、レフト前へヒットを放った後に盗塁を決めました。
そしてこの場面から飛び出した一打でホームまで返ってきました。
最終回、最後まで諦めない姿を魅せてくれたのが何よりも嬉しい事でした。
この日、相手チームにはただ1人だけ1年生が出場していました。
この子から投げ出された球は、2年生のこの時期でも見られない速球でした。
「5年生の時の春の県大会で対戦したチームにおった人やで」
帰宅するなり、次男坊がそう言ってきました。
すぐさま当時の県大会の冊子を取り出して見開いてみると、確かにその名が載っていました。
これから幾度なく顔を合わせる事になるであろう相手です。
そしてなぜか縁をも感じさせられる相手です。
次男坊にはこの先、この相手に名前を覚えてもらえるような、そんな人になっていってほしいと思います。