根本的な部分、本当に変えなきゃいけない根っこの部分には何の変化もないのに、新球団誕生や交流戦ごときで「ただいま改革実行中!」などというイメージを撒き散らすわが国のプロ野球界──。とても卑怯だと思います。とてもズルイと思います。
もっとも、表面上の真新しさに易々と目を奪われ、アンケートなどで「(プロ野球は)とてもおもしろくなった」などと答えてしまう、この国の薄っぺらな平均人のみなさまが一番マヌケでクルクル○ーなんですがね。
さて、NHKのニュースを見ていて気づくことがあります。(まあ、NHKだけではないかな?)
Jリーグの結果を伝える際、NHKをはじめとする日本のテレビ局の多くは「サンフレッチェ対アルビレックスは……」というふうに、「広島」や「新潟」などの地域名をあまり積極的に言いません。
米NBAやメジャーリーグなどもそう。「ヒート対ピストンズ」などと言い、「マイアミ」だの「デトロイト」だの、都市名は全然言ってくれません。
ところが、一方のプロ野球様の場合はどうでしょうか? 「乳酸菌飲料」だの、「ハム」だの、「ソフトなんとか」だのと企業名をしっかりと言いますね。なぜでしょう? このちがいはいったい何?
私は『読売』だと思っています。『読売』の影響力、いや仕業、いやいや謀略!!!
日本のメディア界、いや日本の「情報屋さん業界」で絶大なる力を持ちつづける『読売』(国際社会におけるUSAのような存在ですね)は、わが国の「地域スポーツ」の発展を阻止しようと必死です。
本文でも述べましたが、もともと弱小大衆紙だった『読売』は、野球を利用してその勢力を急拡大させました。ですから、彼らにとって、日本プロ野球は永久に「『読売』主導の親方大企業リーグ」(←日本スポーツ界最大の不幸)でありつづけなければならないし、また日本スポーツ界全体も、「企業・学校中心」の、つまり「旧来型」のスポーツ振興でありつづけなければならないのです。
そんな『読売』が、「地域名をあまり言うな!」というふうに各局に圧力をかけているのではないか? 私はそう見ているのです。
『読売』にとって、サッカー界が打ち出した「地域・住民中心」の“正しい”スポーツ振興は、不愉快きわまりないものなのでしょう。(つづく)
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