『ベースボール不要論』

[副題]~大マスゴミと野球(よきょう)/現代日本の致命傷~
[副々題]~がんばれ日本! なくなれ読売!!~

第13章 時代の流れには逆らえませんよ![1]

2005年06月06日 | 第13章
[1]

〈地域に根差したスポーツクラブで真の豊かさを!〉

 
  「この国はスポーツ文化がなかなか育たない」──。

 などと、眉間にシワを寄せて議論している評論家の方々がよくいらっしゃいます。が、育つも育たないも、わが国には「スポーツ文化」なんていう上等なものはそもそもなかった、と私は思っています(日本スポーツ界の中心に“その気”がまったくない野球界がドシリと居座りつづけているわけですし)。その認識は正しいとも、また思っています。

 行政の“無策”が原因なのですが、いままでこの国にあったのは、学校の「体育」(という奇々怪々なる教育)、そしてスポーツの形をした「企業広告」、この二つでした。行政が学校と企業に下駄を預けてしまい、「スポーツ行政」というものがこの国にはまったく存在しなかったわけです。
 この国の学校というのは何だかヘンテコリンなところですし、また企業はあくまで利潤追求を第一に考えるところです。おかげで、この国のスポーツはおかしなことになってしまいました。
 学校の「体育」も「企業広告」のためのスポーツもともに、少し大げさかもしれませんが、スポーツに対する「侮蔑行為」、もっと言えば「冒涜」であります。スポーツを楽しむ、というきわめて純粋な目的(何よりも優先されるべき第一の目的です)が後塵を排しているわけですから。真の意味での「スポーツ文化」は最近始まったばかり、これからなのです。

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 最近、「総合型地域スポーツクラブ」なるものが全国各地に次々と設立されていますね。これです。これが「あるべき姿」です。私が住む街にも、小規模ながら、地域住民のだれもが気軽に参加できるスポーツクラブが発足しました。
 日本には各地域ごとに独自のお祭りがありますね。老若男女、貧富の差など一切関係なく、だれもが気軽に参加し楽しめるお祭りです。
 これと同じようなものだと考えればわかりやすいのですが、行政、地元企業、そして地域住民が三位一体となって総合スポーツクラブを各地につくり、「地域社会に根差したスポーツ振興」を目指すわけです。
 これが待ちに待った「あるべき姿」で、地域・住民が学校・企業からスポーツを取り返し、「みなさん、豊かな人生を送ってくださいね」「ついでに地域社会の活性化にもつなげてちょうだい」という寸法なのです。詳しくは文部科学省のホームページをご覧ください。(つづく)

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