『ベースボール不要論』

[副題]~大マスゴミと野球(よきょう)/現代日本の致命傷~
[副々題]~がんばれ日本! なくなれ読売!!~

第8章 日本プロ野球はもはや「プロ余興」だ![4]

2005年05月21日 | 第8章
[4]

 「あるべき姿」に向けての抜本的改革など、夢の夢のそのまた夢。日本プロ野球が健全な「スポーツ文化」として正しく繁栄することは金輪際、ないでしょう。いや、道義的にも、もうあってはならないとすら感じます。
 最近になってようやく、横柄な『読売』が日本プロ野球界の癌であることを悟った人が多いように見受けられますが、もはやそんなレベルの話ではありません! 『読売』という癌細胞を摘出できず、何十年にも渡って「読売主導の企業野球」を許しつづけてきた、一般のファンも含めた日本の野球界全体こそが、まさにこの国の癌細胞なのです。
 さあ、みなさん、脳みそをクルリと一回転させて賢くなりましょう。そして、賢くなった人から順番に、日本の野球界に唾を吐きかけ、背を向けていってください。意外と簡単だと思います。

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 まあ、日本プロ野球ってのはもう、パチンコなどと同列の単なる「与太娯楽」と見なして差し支えないのではないでしょうか? まさに「プロ余興」です。(みなさん、そう呼んであげてください)
 純粋な「スポーツ文化」として繁栄しているわけではないし、また彼らにはその意志もない。いまさらこんなことを指摘するのもヘンですが、だいたい、日本の野球場の「音」って変じゃないですか? 普通のスポーツ会場とはかなり趣が異なります。「あと一球、あと一球」などと、そこらへんの馬鹿サラリーマンが一年中忘年会をやっているような、どこか安心しきった、緊張感のかけらもない、とてもプロスポーツをやっているとは思えない、間の抜けた空気が漂っています。まあ、ただのバカ騒ぎ。まさに「プロ余興」でしょ? 「オレがバッターボックスに入っているときは静かにせい!」などと要求する選手がいてもいいと思うのですが……

 そして最後に、これも言っておきたい。「どこかの電車屋さん」とか「ハム」とか「乳酸菌飲料」とか、歪んだ歪んだ企業野球の参加者のみなさまへ。そろそろ足を洗って本業に専念したらいかがでしょうか? 胡散臭い「親方大企業余興リーグ」(しかも読売主導)に参加しつづけることで、企業イメージが悪化する、利益を損ねる、そんな時代がもうそこに、そこの角を曲がってすぐのところに待っていると思います。きっと賢い人々はもう、一歩先んじてると思いますよ。(つづく)

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第8章 日本プロ野球はもはや「プロ余興」だ![3]

2005年05月19日 | 第8章
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 日本の野球界に対する批判はもう出尽くしていますね。図書館や本屋さんに行ってください。どういうわけだか愛情に満ちあふれた「プロ野球批判」の書がズラリと並んでいます。新聞でも最近、プロ野球のあり方を問う記事(これまた愛に満ちていて、どこかしら甘いのですが)が数多く見られます。

 いまだに親会社の宣伝広告を第一目的とした「野球興行」がつづいていて、しかも、それを牽引するのが的外れで強欲な大手マスメディアだから、ジャーナリズム(適切な批判をする勢力)が存在しない。その「的外れ&強欲メディア」の筆頭たる『読売』が、全国制覇をむさぼるあまり異様に傲慢&横柄で、プロ野球界全体を長きに渡ってコントロール。その結果、ドラフトやフリーエージェントなどの制度がみな『読売』のいいように歪められてしまい、戦力が著しく偏ってしまった。それでもなお、みなが『読売』の懐に抱かれようともたれ掛かる。選手の年棒が高騰し過ぎて球団経営が立ち行かない。一部を除き、ほとんどの球団は赤字垂れ流し。「談合やってまぁ~す」と言わんばかりのメッチャメチャ胡散臭いオーナー会議。球団社長とオーナーの役割が不明瞭。各球団の経営実態が不透明。セ・パ交流試合をするだのしないだの(なんか、今年からやってるみたいね)。薄汚い裏金の存在。観客数の水増し発表、というより「粉飾」(これはヒドイ! でもこれも今年改められたよう。いままでの嘘を詫びなさい!)。アマチュアとの関係をどうする? 優秀な選手をUSAにさらわれてしまう……。
 「このままでは米メジャーリーグの植民地になってしまう」などとマゾキスティックに喜んでいます。
 「さっさと望ましい方向に改革すれば?」といった感じですね。選手の年棒が高騰しているのなら下げればいい。そもそも野球選手なんか、たいして価値はないのですから。パジャマみたいな服を着てほとんどジーッとしているスポーツ選手に、なんで何千万、何億もの価値があるのか? さっぱりわからない!
 また、チーム数だって減らせばいいし、「傲慢&肥満帝国USA」に行きたい選手は行かせればいいのです。まあ、私がここで日本野球界の諸問題を事細かに検証する必要もないでしょう。面倒くさいです。詳しくは愛情に満ち満ちた他書でどうぞ。

 現時点において、日本の野球界にとりわけ大きな変化は確認できません。今後も不幸な不幸な企業野球がつづいていきます。
 新しく加わった球団も、なにか「新風を巻き起こすぞぉ!」といったイメージを発信していますが、きっと、無邪気なわが国の大衆どもを喜ばせるための子細なテクニックを提示するにとどまるでしょう。ですから、もう時間切れ、タイムオーバーです。
 一方、平均的な野球ファンも「あるべき姿」なんて望んでいませんし、また「あるべき理想の姿」とはどんな姿か、そんなことすら彼らはわかっていません。いまだに「ハム」だの「乳酸菌飲料」だの「大手スーパー」(これは最近消滅したらしい)だのと、チームを企業名を呼んで喜んでいるわけですから。(つづく)

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第8章 日本プロ野球はもはや「プロ余興」だ![2]

2005年05月17日 | 第8章
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  親方大企業の宣伝広告を第一の目的として「野球興行」を行う──。

 この、日本プロ野球の根幹をなす形態にまったく変化が見られません。これは世界的に見てもきわめて異常で、また、スポーツをかけがえのない「文化」とは考えていないような人たち(=大企業のエライ人たち)に支配されつづけるという、スポーツにとってきわめて不幸な形態です。
 昨年の一連の球界再編騒動を私は横目でチラチラ見ていましたが、結局、この根本の部分にはメスが入りませんでした。わが国がタブーの宝庫なのは周知のことですが、なかでもこれは「最高級」のタブーなのではないでしょうか?

 メスが入らなかった──。それどころではありませんでした。新たに加わった球団の名称までもが「企業名丸出し」でした! もう閉口です。「『読売』の横暴ぶり」だけがだれの目にもはっきりとわかるようになり、「読売支配」の部分だけが一時的に忌避された印象。でも、どうでしょう? この『読売』、また息を吹き返すんじゃないでしょうか?

 そんな「正しく」繁栄できない、歪んだ歪んだわが国のプロ野球ですが、いまだにそこそこの繁栄がつづいているから不思議、いや不思議じゃない。もう滑稽ですね。
 支える人々、スタジアムまでわざわざ足を運んで熱狂する無邪気な人々が、まだまだたくさんいるわけです。私はもうとっくに「プロ余興」と呼ばせてもらっています。かれこれ20年ぐらいになるでしょうか。なにしろ、いまだに「ハム踏ん張った」ですからね。新聞の見出しですよ。ハムが踏ん張るわけがないじゃないですか! でも、このチンプンカンプンな文章が、なぜかこの国ではまだまだ通用するのです。

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 親会社の広告塔としての「野球興行」──。この形態がもはや限界に達していることに、もう多くの人々が気づいていますね。なのに、新しくできた球団までもが「企業名丸出し」とはいったいどういうこと?
 だいたい、プロスポーツ団体を企業名で呼ぶことに国民のみなさままでが抵抗を感じていないのですから、まったく処置なしでしょう。日本プロ野球界はもはや、そこらへんの末端のファンも含めて、健全な「スポーツ文化」として繁栄しようという意志がない! そう断言してかまわないでしょう。

 そう言えば先日、NHKスペシャル『待ったなし プロ野球改革』という番組がありました。『読売』のエライ人、『オリックス』のエライ人、そして『ソフトバンク』のエライ人がピーチクパーチク議論していたのですが(進行役のNHK解説委員山本さん、シラケてました)、私は「その調子、その調子」とニコニコしながら見ていました。
 この人たちに支配されている限り、日本プロ野球に真の幸福は訪れませんね。もはや、彼らのいないところに飛び出していくしかないのは明々白々なのですが、まあ、それはいいでしょう。日本プロ野球には今後も単なる「親方大企業の余芸」でありつづけていただきます。そして、ジワリジワリと衰弱です。よろしくお願いしますね。(つづく)

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第8章 日本プロ野球はもはや「プロ余興」だ![1]

2005年05月15日 | 第8章
[1]

 わが国日本は、じつに情けない事情によって「途轍もない野球大国」になり仰せたのではないでしょうか? 私はそう思うのです。(だから「ベースボールは不要!」などと誇張ぎみに書いているのです)

 男が「へなちょこ」で激しいスポーツをあまり好まない。「USA色」にいともあっさりと染め上げられ、そして大手マスメディアが的外れで、商売っ気丸出しで、機能不全。
 カッコ悪過ぎますね。野球は世界のマイナースポーツですから、日本野球界に世界の人々の眼が集まることはありません。でも、いまの時代は情報がいとも簡単に世界を駆けめぐる時代です。油断していると「日本て鈍臭いねぇ」「日本て遅れてるぅ」などと世界の人々に笑われてしまいます(もう笑われてるかな?)。
 急いでこの国の野球を「薄める」必要がありそうです。さあ、みなさん、急ぎましょうよ。
 おつぎは、当の野球界の「惨状」を見てみましょう。まあ、見る価値もないのですが……

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〈日本プロ野球が「正しく」繁栄することは、金輪際ない!〉

 時代は移ろい、いまや日本プロ野球は「旧体制」の代名詞となりました。おめでとうございます。日本プロ野球と言えば「旧体制」、「旧体制」と言えば日本プロ野球ですね。では、日本プロ野球をいまだに愛でる人々は? そうです。「旧人類」です。「ピテカントロプス某」ですね。相も変わらず、「プロ野球」とは名ばかりの「企業野球」が、牛のよだれのごとくつづいています。

 今年、新しい球団が誕生したそうで。何十年もの長きに渡り、膨大な赤字を垂れ流してきた既存球団の「エライ人たち」によって承認された新球団。その名も「東北楽天ゴールデンイーグルス」。
 企業名丸出し、そして異様にダダッ広い地方名の並記。おそらく、だれかさんに「企業名をちゃんと冠しなさいよ」などと指南されたのだろうと察しますが、この期に及んでこんな団体を応援するのはどんな人たちだろう、などと想像してみます。
 おそらく、そのダダッ広い東北地方の、スポーツのあり方などこれっぽっちも考えたことのない、ボーッとした「受け身」の人々だけでしょうね。でも、そういう人たちのほうがまだまだこの国には多いからそうするのですが……。(困ったなぁ。不幸だなぁ)

 ふと気がつけば最近、こういうプロ野球チームが増えているようです。地域名と企業名を並記するパターン。「北海道日本ハム」とか、「千葉ロッテ」とか。でも、これらの言葉がおかしいことは、ちょっと賢い人ならわかるはずです。
 以前、野球特集を組んだある経済誌に「道民球団日ハムの成功──」という見出しを見つけたのですが、このとき私は吹き出してしまいました。この経済誌はクルクル○ー。「道民球団」なら「日ハム」ではないし、「日ハム」ならば「道民球団」ではありません。明々白々であります。でも、この国の多くの人々にはきっとわからないのでしょうね。既成事実に弱いというか、まあ、民度が低いまま、ということでしょう。(つづく)

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