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〈もはや「たかがスポーツ」の時代ではない!〉
スポーツというものは所詮、ただの「遊び」(プレイ、play)です。そうとらえてもいっこうに構いません。
ところが、「たかがスポーツ」などと言い切れる時代はもうとっくに終わっています。このことを私たちはもうすでに……(ちょっと不安、いや、かなり不安ですが)知っていますよねぇ?
近年、メディアの発達もおおいに手伝って、スポーツはわれわれ地球社会の「重大事」になってきました。諸外国との友好関係を深めるのにスポーツは一役も二役も買ってくれますし、また国際政治や経済などといった重要事項にもスポーツは深くかかわってくるようになっています。
スポーツはもはや、単なる「遊び」ではなく、きわめて重要な「文化」と言えるのではないでしょうか?
× × × × ×
わが国とお隣韓国との最近の関係は、とても身近でわかりやすい例だと思います。
両国はきわめて不健全、かつ陰気な隣国関係をつづけてきました。もっとも、隣国関係というのはいつの時代もあまりよろしくないことが多いのですが、最近の日韓関係の変わりようはいったい何でしょう?
国際サッカー連盟(FIFA)主催のワールドカップ第16回大会が2002年、日本と韓国で共同開催されました。これは当初、日韓どちらかでの単独開催が前提でした。日本でやるか、韓国でやるか──。
ところが、FIFA理事のおじさんたち(決定権者)が最後の最後にルールを勝手に変更し、日韓共催としてしまいました。当時、みんなブーイングでしたね。私はよく覚えていますよ。
ところが、このFIFAのおじさんたちの「勝手」をきっかけに、日韓関係は一気に良い方向へ向かい始めました。韓国のテレビドラマが日本で流行ったり、韓国語を学ぶ日本の若者も急増しています(私もその一人だべ)。
一昔前なら、たとえば韓国の人たちが電車のなかで大声でじゃべっていたら、「なんじゃ、お前ら?」といった感じで日本人はジローッと睨みつけていましたよ。でも、いまなら「アンニョンハセヨ、韓国語教えてちょうだい!」てなもんです。ものすごい変化だと思います。
むろん、私は日韓関係をきわめて単純に楽観視しているわけではありません。まだまだ両国間には問題が山積しています。でも、若者たちの文化を中心に両国の交流が盛んになるのはとてもいいことだと思います。FIFAのおじさんたちの「勝手」は、「お前ら、もういい加減仲良くやったらどうなんだ、ん?」という温かいメッセージだったのではないでしょうか? 私はそう思っていますよ。ありがたや、ありがたや。
× × × × ×
このようなスポーツの持つ「パワー」を目の当たりにすると、スポーツをいかに大切に、いかに正しく扱うかが、きわめて重要だということがよくわかってくると思います。スポーツは、この地球上のありとあらゆる人々を結び付ける、無形の「文化財」です。もはや、単なる「遊び」ではありません。
スポーツの第一目的を親方大企業の広告宣伝や、子どもたちへのチンプンカンプンな教育とするような誤った形をいっこうに改めようとしない国は、きっといつの日か世界から取り残されてしまうでしょう。
幸い、ジャパニーズ・ベースボールは内輪のマージャンみたいなもので、世界の関心事ではありません。だからまだまだ安泰なのですが、もし今後もこの重大な過ちがが改められないのなら、わが国の国際的地位低下にもつながりうる由々しき事態と言えるのではないでしょうか?(つづく)
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〈もはや「たかがスポーツ」の時代ではない!〉
スポーツというものは所詮、ただの「遊び」(プレイ、play)です。そうとらえてもいっこうに構いません。
ところが、「たかがスポーツ」などと言い切れる時代はもうとっくに終わっています。このことを私たちはもうすでに……(ちょっと不安、いや、かなり不安ですが)知っていますよねぇ?
近年、メディアの発達もおおいに手伝って、スポーツはわれわれ地球社会の「重大事」になってきました。諸外国との友好関係を深めるのにスポーツは一役も二役も買ってくれますし、また国際政治や経済などといった重要事項にもスポーツは深くかかわってくるようになっています。
スポーツはもはや、単なる「遊び」ではなく、きわめて重要な「文化」と言えるのではないでしょうか?
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わが国とお隣韓国との最近の関係は、とても身近でわかりやすい例だと思います。
両国はきわめて不健全、かつ陰気な隣国関係をつづけてきました。もっとも、隣国関係というのはいつの時代もあまりよろしくないことが多いのですが、最近の日韓関係の変わりようはいったい何でしょう?
国際サッカー連盟(FIFA)主催のワールドカップ第16回大会が2002年、日本と韓国で共同開催されました。これは当初、日韓どちらかでの単独開催が前提でした。日本でやるか、韓国でやるか──。
ところが、FIFA理事のおじさんたち(決定権者)が最後の最後にルールを勝手に変更し、日韓共催としてしまいました。当時、みんなブーイングでしたね。私はよく覚えていますよ。
ところが、このFIFAのおじさんたちの「勝手」をきっかけに、日韓関係は一気に良い方向へ向かい始めました。韓国のテレビドラマが日本で流行ったり、韓国語を学ぶ日本の若者も急増しています(私もその一人だべ)。
一昔前なら、たとえば韓国の人たちが電車のなかで大声でじゃべっていたら、「なんじゃ、お前ら?」といった感じで日本人はジローッと睨みつけていましたよ。でも、いまなら「アンニョンハセヨ、韓国語教えてちょうだい!」てなもんです。ものすごい変化だと思います。
むろん、私は日韓関係をきわめて単純に楽観視しているわけではありません。まだまだ両国間には問題が山積しています。でも、若者たちの文化を中心に両国の交流が盛んになるのはとてもいいことだと思います。FIFAのおじさんたちの「勝手」は、「お前ら、もういい加減仲良くやったらどうなんだ、ん?」という温かいメッセージだったのではないでしょうか? 私はそう思っていますよ。ありがたや、ありがたや。
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このようなスポーツの持つ「パワー」を目の当たりにすると、スポーツをいかに大切に、いかに正しく扱うかが、きわめて重要だということがよくわかってくると思います。スポーツは、この地球上のありとあらゆる人々を結び付ける、無形の「文化財」です。もはや、単なる「遊び」ではありません。
スポーツの第一目的を親方大企業の広告宣伝や、子どもたちへのチンプンカンプンな教育とするような誤った形をいっこうに改めようとしない国は、きっといつの日か世界から取り残されてしまうでしょう。
幸い、ジャパニーズ・ベースボールは内輪のマージャンみたいなもので、世界の関心事ではありません。だからまだまだ安泰なのですが、もし今後もこの重大な過ちがが改められないのなら、わが国の国際的地位低下にもつながりうる由々しき事態と言えるのではないでしょうか?(つづく)
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