ビバ!迷宮の街角

小道に迷い込めばそこは未開のラビリント。ネオン管が誘う飲み屋街、豆タイルも眩しい赤線の街・・・。

セピア色の街(荻窪銀座商店街・杉並)

2010年08月02日 | 飲み屋街
古い通りやレトロな街を称するときに、われわれは映画「三丁目の夕日」を引き合いに出します。三輪自動車のカブが往来を走って、駄菓子屋があって、TVには力道山のプロレス中継・・・しかしあれは映画の中だけの事じゃありません。今現在も東京タワーが出来る前の時代の空気そのままに、営業を営む商店街が荻窪にあります。それもJR荻窪駅の北口前に。


 荻窪駅北口ロータリーの脇、青梅街道とJR中央線の線路の間に、戦後闇市が形成されました。そのマーケットに、アーケードをかけた通りや、公共の井戸を有する昔ながらの飲み屋街の一角が「荻窪銀座商店街」です。バラックの個人商店や飲み屋の中に、大手チェーン店の飲食店やパチンコの大型店舗も入り、新旧の建物が入り乱れています。大きく懸念されていた、北口ローターリーの再開発の用地から逸れてくれたようすですが、北口駅の出口に大きく陣取っていた立ち飲み屋の「鳥元」や古い不動産の建物をそのまま居抜きで使用していた飲み屋のバラックは流石になくなりました。

 北口出口より。以前は、立ち飲み屋や果物屋などが駅の出口に迫っていましたが、現在撤去。幾分すっきりしてしまった荻窪商店街の遠景です。


線路側から、衣料店の並びを眺めます。




アーケードの架かる北口駅前商店会。半透明のトタン屋根が時代を感じます。隣のアサヒ通りは薄暗いピンク通り。

  

 共同井戸のある飲み屋の通り。荻窪は辺り一帯、飲み屋や焼き鳥屋が多く、町全体が白煙を吹き上げるといった感じです。店の前に椅子を出して飲むお店が多く、夜はアジアの屋台町のような活気があります。
 

 一番奥に男子専科いずみやの店舗が見えます。夕刻は電飾看板が虹色に辺りを染めています。


 荻窪銀座商店会にある富士食堂。


 富士食堂の真向かい、純喫茶の邪宗門です。狭い間取りの3階建て(店舗は2階まで)で、急な階段を上がるのも一苦労。テーブル席につけば、不思議な窮屈さに落ち着くような・・・白雪姫が迷い込んだこ小人のお家のような空間です。ローマ皇帝の文様が入ったカップがコーヒーの味わいを深めます。
 

酔って前後不覚になったら、ベニヤに手書きの地図が道案内。


セピア色の街、バラックが誘う昭和の香り・・・。

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