先日の記事でも話題にしたNHKの番組「日本の、これから」の再放送を観た。
率直な感想を言うと、この番組って最近のNHKにしては出色の番組だったのでは?
政府の政策に関わっている本間氏(大阪大学教授)と奥谷氏(人材派遣業経営)の発言を聞いていると、こんな浅い社会認識の人間が政府に関わっていて大丈夫なのか心配になってくる。金子氏(慶応大学教授)の「フリーター問題は年金問題だ」との発言を受けて、本間氏の「いや、少子高齢化が…」という発言には正直呆れかえった。厚生省や社会保険庁の言うことをそのまま無批判に受け入れているような学者は、岩瀬達哉氏の年金問題に関する著作や、話題になった新書「年金をとりもどす方法」あたりでも読んでから出てきてもらいたい。
また、意外にも幾つかの点で正論を吐いていたのが、ホリエモン。「相続税は100%にしてもいい」「(フリーターを使うことで社会保障負担を節約するような、)セコイことはしたくない」など、経営者としてはなかなか立派なことも言っていて、さすが自称「元ニート、元フリーター」という気もしたが…。
それと、フリーターに対して「もっと、がんばれ」といった類の発言が飛び出したのもなんだかウンザリした。確かに個人としては「がんばる」しかないのだろうが、それだけで解消される問題なのか?
雇用の流動性など、それほど今の日本では定着しない一方で、調整可能な非正規雇用枠を増やしてきた日本の経済界の問題。また、そもそも寡占状態にある日本の産業界を、結果的にはさらなる寡占状態に追い込んでいるかに見える「規制緩和」。
とりあえず、斉藤貴男氏(佐野眞一より断然好きだな)と金子勝氏にがんばってもらいたいと思ったわたしでした。
率直な感想を言うと、この番組って最近のNHKにしては出色の番組だったのでは?
政府の政策に関わっている本間氏(大阪大学教授)と奥谷氏(人材派遣業経営)の発言を聞いていると、こんな浅い社会認識の人間が政府に関わっていて大丈夫なのか心配になってくる。金子氏(慶応大学教授)の「フリーター問題は年金問題だ」との発言を受けて、本間氏の「いや、少子高齢化が…」という発言には正直呆れかえった。厚生省や社会保険庁の言うことをそのまま無批判に受け入れているような学者は、岩瀬達哉氏の年金問題に関する著作や、話題になった新書「年金をとりもどす方法」あたりでも読んでから出てきてもらいたい。
また、意外にも幾つかの点で正論を吐いていたのが、ホリエモン。「相続税は100%にしてもいい」「(フリーターを使うことで社会保障負担を節約するような、)セコイことはしたくない」など、経営者としてはなかなか立派なことも言っていて、さすが自称「元ニート、元フリーター」という気もしたが…。
それと、フリーターに対して「もっと、がんばれ」といった類の発言が飛び出したのもなんだかウンザリした。確かに個人としては「がんばる」しかないのだろうが、それだけで解消される問題なのか?
雇用の流動性など、それほど今の日本では定着しない一方で、調整可能な非正規雇用枠を増やしてきた日本の経済界の問題。また、そもそも寡占状態にある日本の産業界を、結果的にはさらなる寡占状態に追い込んでいるかに見える「規制緩和」。
とりあえず、斉藤貴男氏(佐野眞一より断然好きだな)と金子勝氏にがんばってもらいたいと思ったわたしでした。
しかし、本間や奥谷の言いぐさは、能力なくリスクも取れない人間は、国に頼らず、搾取される労働者に甘んじろと言ってるのと同じですから。
現状を“福祉切り捨て”と“派遣ビジネス”の好機との本音が見える両者に自己責任を声高に叫ばれても嘘っぽいだけで。
あの番組、社会構\造としての問題を問うてる金子教授達と、あくまでも個人の努力義務に終始した話しかしない本間達とで議論が噛み合っていなかったのが残念だった。
機能\不全のハローワークの問題や、正社員と非正社員の格差の是正について等、もっと建設的な議論をしてほしい。
だいたい、今やフリーターの割合一位は、正社員になりたい、「しょうがない型」なのに今だに「夢追い型」と混同した議論を展開してるし。
フリーターやニートは今や社会問題なのに、頑張れって言ってるし…。
一般人も論客も、アホウか!?
「本間&奥谷はアホ」にまったく同意です。
ただ、この二人は政府の政策に関わっているわけで、学者、経営者としては勝ち組だってところがヤバイですね。
それと、私も一応フリーター経験者ですが、「フリーター=夢追い人」みたいなバブル期のイメージしかない連中がテレビでコメントしているのにも腹が立ちました。
現実は全然そんなことはないですよ。散々戦力として使っておきながら、ポイ捨て同様の解雇なんか日常茶飯事ですから。
まあ、番組としては「敵」の姿が浮き彫りになっただけよかったのですが。