切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『キネマの神様』 山田洋次 監督

2022-10-29 23:59:59 | アメリカの夜(映画日記)
志村けんの代役を沢田研二がやったことで知られた映画だけど、その後そんなに語られてないですよね。観ました。感想です。

実は原作を以前読んでいて、全く乗れなかったんですよね。もちろん映画館に対する愛はわたしにもある。モデルになった飯田橋ギンレイも学生時代に通っていましたしね。でも、出てくる映画がどうも・・・。『ニューシネマパラダイス』でしたから。

で、この映画を観はじめてすぐ気づいたのは、原作と全く違うということ。なので、『ニューシネマパラダイス』は出てきません。でも、いつか見た映画人の昔話みたいになっていて、原作のような新味はないですかね。

ただ、映画好きとしては撮影所の話の部分がいいんですよ。特に、意外や、モノクロ映えする北川景子!助監督役の菅田将暉。たぶん、『花束みたいな恋をした』同様、菅田将暉はこの役にリアリティを感じていないんだろうけど、いい感じに演じています。しかし、撮影所の近所の食堂の娘の話って、映画人はよっぽど好きなんですね~。永野芽郁、野田洋次郎も嫌味なく演じているんで、悪くなかったです。(でも、本人たちは絶対リアリティ感じてないだろうな。)

結局この映画は、原作を『キートンの探偵学入門』、『カイロの紫のバラ』もどきにしたってことなんだけど、それはそれでノスタルジーって意味では映画的だとは思いました。ノスタルジーということだと、大失敗作だった『男はつらいよ お帰り 寅さん』より随分ましです(ただし、後藤久美子はブランクを感じさせず、さすがでしたが!)。

ま、とにかく、見所はモノクロの北川景子です。全部持って行ってます。ジュリーが志村けんだったらどうだったのかは、ちょっとよく判らないですね。

以上、ご参考に。













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