重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

今日の天使。

2009-03-03 | つれずれ



今日は雛まつり。
――と言えば、花はやはり桃の花なのでしょうが、
探してみたけれど、近くに桃の花はまだ咲いていません。

なので、その代わりに
会社帰りに寄った小さな公園の紅梅をパチリ。
午後から降り出した雨の滴を宿す紅梅も、なかなかいいものですね。



昨日の拙ブログに、よくコメントをいただく「真・善・美」さんから
「『今日の天使』に遇えましたか?」
との書き込みをいただきました。

本日付の地元・中日新聞がコラム欄「中日春秋」に書いていた話ですね。


以下に全文を転載すると――


幸福は、どこか遠いところではなく、あなたのすぐそばにある。メーテルリンクが『青い鳥』でそう呼び掛けてから百年ほどたつが、人は今でも、大切なものはありふれていない、と思い込みがちだ

▼この夏で他界して五年になる作家の中島らもさんは、アルコール性肝炎でずいぶん苦しんだ。精神状態も、かなり追い込まれたことがあったという。そんなころの話を『ポケットが一杯だった頃』の中で語っている

▼<ものすごくしんどくて、もう駄目なんじゃないかと思ったとき、焼き芋屋が通った。「やきいもーやきいも、ほっかほかのーやきいもー」と。そしたら急におかしくなって笑ってしまった。人がこんなに苦しんでいるのに、なにが焼き芋やと。でも、それでふっと救われた>

▼煮えたぎったお湯に注ぐ差し水みたいに、高まった焦燥をすっと和らげてくれるもの。それが映画のような劇的な出来事でなく、「やきいもー」だったりするのが、作り物でない人生の妙味だろう

▼中島さんはこれを呼んで「その日の天使」と。<そうやって一日一日必ず天使がいるんです。それに気づけば、その日が生きられる>。身近にありふれたことだから、どんな「天使」かは重要ではない

▼タイミングよく来たバスでも、会議中の誰かの放屁(ほうひ)でも、父親の寒いギャグでもいい。自分で見いだせれば、多分、それが「天使」だ。 ――以上、全文引用。


「自分で見いだせれば、多分、それが天使」……そうですよね。

私の場合は、
そんな「天使」を探しながら、いつもカメラを携えています。

そして今日は運よく、
雨に濡れる紅梅に姿を変えた「天使」に巡り会うことができました。

そう、
天使って、実は意外に身近なところに居るんですよね。


----------------------------------------------------------------------------