重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

またまた「初?詣」。

2007-01-09 | つれずれ
ということで(――と、いきなり言われてもお分かりにならない方は、恐縮ですが昨日のブログをご覧ください)、
週末の静岡行きの途中、静岡市・日本平の「久能山東照宮」をお参りしてきました。




ただし……、
今年になって私の「初詣」は、
町内の氏神さまに始まり、稲沢市「国府宮神社」、羽島市「千代保稲荷神社」、そして今回の「久能山東照宮」と、
これで4度目です。

さてはて、初詣を「ハシゴ」なんかしちゃって、いいんでしょうかね。かえって、バチが当たりません?

というより、
一番最初にお参りした氏神さまは「初詣」でいいでしょうが、
2度目の「国府宮神社」以降は「“初”詣」とは言わないんでしょうかね。

そんなことも分からずに無見識にお参りしていること自体、
そもそもバチ当たりなのかも知れません。


でも、
バチが当たろうと当たらなかろうと、年の始めに行きたかったんですよね、東照宮には。
だって、ご覧の通り、



雰囲気がきらびやかで、いいじゃないですか、お正月らしくて。

極彩色の彫り物も、何度見ても見事で、ついついカメラを向けてしまいますし。




境内には絵馬飾りや、




おみくじ箱も、もちろんありました。
やっぱり、引きはしませんでしたけど。




それなのに、です。
お気づきになりましたか?


――そう、
参拝客が、
ほとんどいないんですよね。
予想外で、驚きました。

三ガ日を過ぎていたから?
それとも、この日はたまたま「爆弾低気圧」が近づいていて、横殴りの雨が時折り吹きつける悪天候だったから?


でも、私としては、満足しましたよ。
人に後ろから押されずにゆっくりお参りできましたし、

何より、
思いがけなく美しい物まで拝見できましたから。
それは、本殿手前の神楽殿に飾られていた、これです。



「つるし雛(ひな)」と言うのだそうです。


「つるし雛」は、3月の桃の節句に「はぎれ」で作ったぬいぐるみを吊るす風習で、静岡県・伊豆稲取温泉地区を中心に、江戸時代から伝えられている「雛飾り」だそうです。

その「つるし雛展」が、東照宮神楽殿で昨年末から3月上旬まで開かれている最中でした。


こうした綺麗な物を思いがけなく見られただけでも、
雨の中を、わざわざ久能山まで登ってきた甲斐が、充分ありました。

もっとも……国道150号線沿いの表参道・山下鳥居から750m、1159段の石段を登って……ではなく、
日本平からロープウェイで渡る横着を、今回もしてしいましたけど。


その久能山の山頂付近から眺めた、これはたぶん旧清水市街地でしょうか。



煙突の煙を見れば分かる通り、
低い雲が強い風に流されていく様子を見ることができたことも、
「水蒸気フェチ」の私には、
満足できる光景でした。


そして、私が満足したもう1つの「おまけ」の写真は、
帰り道にお雑煮を食べに寄った、



静岡市「登呂遺跡」横にある安部川餅の店「もちの家」の、
180年前の会津の農家を移築・改装したという店の床の間に設(しつら)えられていた「正月飾り」です。



実に素朴です。
たぶんこれが、
日本の正月の「原点」だったんでしょうね。

その素朴さを、
私たちはいま、
どこかに、置き忘れて来てしまったのでしょうか。


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