乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

110; 『白秋全集 1 詩集1 』 岩波書店 1984年 「古河童 」「よひやみ」

2011年09月18日 | 読書全般(古典など以外の一般書)






    110; 『白秋全集 1 詩集1 』
                      

        

  



 岩波書店

 白秋全集 全24巻
 
 1984年12  

 657ページ

 3900円

 
   


 ちょうど二ヶ月前から読み始めた『白秋全集 1 詩集1 』を読了。

 これは読み応えがあった。

 詩なので、随分と時間がかかった。

 好きな詩がいくつもあった。

 第二邪宗門  「 乱れ織 ――天草雅歌――」はことのほか好きだった。

 白秋の詩には難しい造語造字(?)が使われるので、書き写すのに苦労した。

 スキャンに頼ったこともあった。

 

 



   


 
 次の「古河童 」は好きな詩のひとつだが、わたしの場合 ネットでは検索できなかった。

 


  「古河童 」  北原白秋         406ページ  (初出 新聞・雑誌より)

 水を追はれてくるくると
 毛皮はがれし古河童
 道ゆく人が蒲むちに
 むち打たれてもしらず顔
 赤い背曝しお尻さらし
 妙珍奇林にうづくまる
 石の上にも三年の
 風、胸毛ふく尻毛ふく


  



  「よひやみ」  北原白秋         467ページ   「邪宗門」より


 うらわかきうたびとのきみ、 
 よひやみのうれひきみにも       
 ほの沁むや、青み(しみ)やつれて 
 木のもとに、みればをみなも。
     
 な怨みそ。われはもくせい、 
 ほのかなる花のさだめに、   
 目見(まみ)しらす、うすらなやめば 
 あまき香もつゆにしめりぬ。
  
 さあれ、きみ、こひのうれひに 
 よひのくち、それもひととき、
 かなしみてあらばありなむ、 
 われもまた。――月はのぼれり。



  

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