乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

ひとり暮らしの骨董三昧  『ときめき老後術』 上坂冬子 著

2008-07-27 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 

記録だけ  

2008年度 83冊目  

 

 ひとり暮らしの骨董三昧

 『ときめき老後術』 

 

 

 上坂冬子 著 

 海竜社

 2007年12月28日 第1版発行

 210ページ 1524円+税

 

 昨日図書館から本が入ったと、電話連絡があった。

 私は宮田登全集をはじめ、今7冊ばかりの書物をお願いしているので、どの本が届いたのかはわからずじまいで図書館に行く。

 頂いた電話で確認しても良いのだが、そこは開けてびっくり玉手箱・・・という お調子者。

 こういった小さいな 心のときめきは、日々大切にしたいものである。

 

 この本の著者である 上坂冬子さんは 古稀というお歳ながらも、バイタリティにあふれていることこの上なし。

 私が二十年たった頃、このようにいっぱしのご託を並べていられるか否かは、少々不安である。

 

 著者の骨董のご趣味においては、人それぞれの好みもありますので、何も申しますまい。

 少しだけ載せられた写真の中には、好きなものも無かったとはいえない。

 ただ、人によって、こんなにも好みが違うのかといった 発見のできる楽しい本だったといえる。

 

 気になった点が一点。

 気に入ればそれでよしとしたがいいのでしょうが・・・著者はあまりにも金額にこだわりすぎの嫌いがある。

 作家や内容、時代性などの記述は欲しいところがだ、骨董にしては半端な金額を 大々的に表に出してくるところなどは、少々品位にかけるのでは無いかと、感じてしまった。

 

 この方、結構ちゃっかりとしていて、関西人顔負けであった。

 関東から関西の展覧会に寄った際、招待券を忘れたとのこと。

 係員にその旨を伝えたが、

「それは残念でしたね・・・。」

の一言にショックを受けたらしい。

 ちなみに入場料六百円也。

 こういった状況では、大阪をはじめ関西人でも、何も言わずに入場券を購入することが多いのではないだろうか・・・。

 係員の思いやりで、東京の美術招待券(六百円)を手に入れ、悦に浸っているチャッカリさは、結構可愛いともいえるか・・・?。

 

 わかる客がきたときだけ京都の老舗の饅頭をさりげなく 高価な骨董の皿にのせると、客はさりげなく食べて、わかってもらえない・・・(要約)などの記述が多く、読み終わる頃には、私、何だかへきへきとした気分で後味が悪い。

 

 では彼女は嫌いかといえばそうでもない。

 柏餅味噌餡などといった記述もあり、けっこいスパイシーな人生を送る、味のある人間であるともいえる。

 自らの人の良さとデリケートな部分を、上のような悪態を隠れ蓑に、独り強く生きているといった演技をしているようにうつる。

 私は言葉とは裏腹の突っ張った生き方に興味を覚えるし、そういった彼女の弱さや女らしさに魅力を感じる。

 彼女は成功は手にした者の、想像以上に孤独な老人なのかも知れない。

 

 今回も、記録だけにて失礼申し上げます。

 上の記述は、あくまでも私一個人の感じた内容であることを、ここに付け加えておきます。

 不適切な表現があれば、お許し下さい。

 

 

コメント (8)
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