日常

いろんなところへの入り口

2011-11-19 09:17:40 | 雑多
いろいろ書きたいことがあるけど、時間が足りずに書けない。
メモ書きでおいといて、時間がたって発酵してきたら書こう。


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1.
本屋で、映画「ノルウェイの森」のDVDが1000円で売ってた。書店限定価格、らしい。衝撃の価格破壊。
こんな値段で新品を買っていいのだろうか。
と思いつつ、思わず購入。

あらためて。村上春樹さん、いつも素晴らしい物語をありがとうございます。
映画版も、自分は好きです。
というか、村上春樹さんに関するものはすべて好きです。「キライ」という感情が全く湧きません。


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2.
認知症の講義を頼まれて以降、自我egoと自己selfについて考えていて、自分の中でかなり進展があった。
やっぱり、数か月考え続けないとブレークスルーって起きないもんですね。
いつか書こう。


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3.
宇多田ヒカルさんの曲が好きです。
学会発表とかでスライドを作る時、必ずユーミンか宇多田ヒカルさんを聞きます。
なんだか自分の創作と波長が合うようです。
お二人ともあまりにも偉大。

宇多田ヒカルさんの曲はすべて好きですが、「TIME WILL TELL」「虹色バス」がなぜだかすんごく好きです。


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4.
仕事がキツキツで時間を多くとられるので、逆にひとつひとつの行為に集中力が上昇してきました。
展覧会も30分とか1時間とかしか見に行けませんが、要は時間ではなく密度の問題なんですよね。
だから、そんな短時間でも作り手の深い場所へとホイホイと遊びに行けます。


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5.
ブリヂストン美術館の「野見山暁治展」(2011年10月28日(金)-2011年12月25日(日))、素晴らしかった。
最終的には形態や形が消えて、そのものの気配とか臨在感の境地に至っていたけど、野見山さんと万物との深いレベルでの交流が感じられた。
絵を見ながら、自分の観念が放棄され、自分の心に熱が生まれたのを冷静に知覚しました。
いい抽象画は、日常的で瑣末などうでもいい自我の観念を放棄させてくれて、脳そのものの自発的なフロー活動に身をゆだねるような感覚になるのが、好きです。


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6.
東京国立博物館の「法然上人800回忌・親鸞聖人750回忌 特別展「法然と親鸞 ゆかりの名宝」 」(2011年10月25日(火) ~2011年12月4日(日))、静謐な空間が素晴らしかった。
法然が切り開き、親鸞が発展させた浄土宗と浄土真宗。
飢餓や戦で、末法と恐れられ希望がなかった時代。
コトバの霊力を天への一本の糸として希望のともしびをともし続けた人。
見ているこちらも神聖な気持ちになった。
南無阿弥陀仏。


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7.
写真を見に行きました。
会ってみたい人にも会えたのが幸運でした。
この世界を2次元へと次元を落とさず、3次元のままとらえようとしている無意識の活動を感じました。
そういえば、画家の犬塚勉さんの展示を見た時も、そんな思いを強く感じたなぁ。
「犬塚勉展-純粋なる静寂-」(2011-09-25)

写真という媒体は、ある意味現代的であるからこそ、ものすごく可能性が隠されているとも思います。



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8.
名作文学を漫画化している「まんがで読破シリーズ」。このシリーズはすごくいい。かなり集めてます。
こういうのを最初から小馬鹿にしてる人もいますけど、自分は全然そう思いません。
「馬鹿って言うもんが馬鹿じゃい」という、誰が言ったかわからない格言がありますね。よみびとしらず。


どんな場所でも、そこに入るためには「入り口」があります。
その「入り口」は自分が見つけるもの。それは極めて個別なもの。たいてい隠れてます。普遍的な入り口なんてないようです。


「入り口」に入った気になってたり、「出口」から出たつもりになっていたり。
・・・それは自分の偏見やレッテル貼りを増長させて、自我を肥大させるだけ。


そんな錯覚や幻影ではなく、自分は本当に「古典の部屋」に入りたい願う一人です。
だから、入り口にはこだわりません。
自分はその部屋に入って、そこで根を張り、滋養を得て、花を咲かせて、実をつける。そんなサイクルにこそ興味があります。



古典は時間や時代のろ過装置にかけられて残った作品群。
フィルタリングされずに残った集合体には、たくさんの真実が含まれているのを感じます。強靭さやしなやかささえも感じます。


だから、この漫画シリーズはとても愛用してるのです。
「銀河鉄道の夜」なんて漫画版でもかなり深い感動を得ました。

中公文庫の「マンガ 日本の古典」シリーズは、たくさんの巨匠たちが書いてますよね。こちらも好きです。



すべての場所には入り口がある。
そこに入るか入らないかは、自分が決めること。