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うりゃの映画あれこれ

貴君の好物を私も好きとは限らない。同様に私の好物を貴君は嫌いかもしれない。ひとそれぞれ。
主にレンタルDVDで鑑賞。

愛おしき隣人

2008年11月14日 | 変り種ムービー
愛おしき隣人 DU LEVANDE/NOUS, LES VIVANTS
(2007年 スウェーデン・フランス・デンマーク・ドイツ・ノルウェー・日本 )

あの驚異の導眠剤スウェーデン映画「散歩する惑星」(こちら)
奇才:ロイ・アンダーソン監督の新作であります。
前作に懲りずに見る(笑)。

「散歩する惑星」は奇妙にずれた笑いと不可思議な浮遊感が印象的ながら、
あまりに淡々とした運びに「これは珍品。」と言ったわけですが。
今回の本作。冒頭にベタなギャグが少々連発されます。
「お? 今度は違うタイプか?」と思いきや、
やっぱり淡々と、山なし・オチなし。(意味はあるだろうサw)

ソファで眠るオッサンが悪夢から飛び起きるシーンから始まります。
集合住宅や街の様々な人たちの、それぞれのぼやき。嘆き。災難。
「でも明日があるさ。」
その明日をぶち壊すような最初の悪夢への回帰で唐突に終わります。

新婚夫婦の部屋の窓の外の景色がヘンだ。と思ったら、
アパートごと電車のように走っているシーンはいいですね~~~(私が鉄オタだから?)

前作同様におそらくオール・セットの奇妙な素っ気なさ、現実感のなさ。
それに対し、ハゲたオッサンや中高年ばかりの出演者(素人が多いらしい)は現実感たっぷり。
「こんな夢を見た。」と始まる夢の世界。
語り終わった後のこの世界はまだ夢なのか現実なのか。
辛口の笑いに包む人生のせつなさ、幸せの脆さ。

同じ北欧のカウリスマキ監督などと比較されますが、私、カウリスマキ監督は苦手なんです。
アンダーソン監督のほうがまだ後味がいい(笑)。


ジイちゃんがゆっくりひきずっているのは、リードにからまった犬。


↓ YouTubeに予告編が。






※ たまには寒い国の精神文化に浸ってみませんか?(笑)


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