うりゃの映画あれこれ

貴君の好物を私も好きとは限らない。同様に私の好物を貴君は嫌いかもしれない。ひとそれぞれ。
主にレンタルDVDで鑑賞。

はじめに。

うりゃ本部での「映画あれこれ」と、 ブログ「ばちかぶり日記2」で書いたぶんを
2008年11月1日、全部このブログに移行しました。

※ すべて原語+字幕で見ております。日本語吹替の評価はしません。
※ マイナー映画や世界各国の映画をもっと見よう!! グローバル文化は「文明」であって「文化」にあらず。

宇宙兄弟 テルマエ・ロマエ ほか邦画まとめ書き。

2012年12月16日 | 邦画


宇宙兄弟 (2011年 日本 129分)

小山宙哉による大人気コミックの実写化。小栗旬、岡田将生が共演。
原作コミックはまだ連載中だが、私は読んでないので比較はできない。

子供の頃に将来は共に宇宙飛行士になることを誓った2人の兄弟。
一途に夢を追い続けながら、約束通り兄が来るのを待つ弟。
挫折や不運の末に夢を思い出して、改めて弟の後を追う兄。
わりとシンプルな熱血ものに仕上がっていて、普通に面白かった。
JAXAはもちろん、NASAの協力も得ている。

弟のヒビトが先に宇宙飛行士になり、月ロケットに乗りこむ直前。
「むっちゃん、行かねえの?(笑)」
「・・・行くよ? 行くよっ 行ってやるよっ」 の会話シーンが好きだ。

JAXAでの宇宙飛行士選抜試験が本当はどんなものだか知らないが、
最終選考の密室実験は、かの名作『11人いる!』を連想させられた(^^A;
それにしても最近の若手俳優はみんな背が高いねぇ~~


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テルマエ・ロマエ (2011年 日本 108分)

これもコミック原作(ヤマザキマリ)でまだ連載中。私、こちらは全部読んでいる。
長編にするつもりがなかったのに予想外の大ヒットで作者は苦慮してるようだが。(^^A;
阿部寛が古代ローマ人役で主演するタイムスリップ・ファンタジー・コメディ。
原作エピソードを散りばめた上にオリジナル話を乗せて、うまくまとめたと思う。

古代ローマ人が愛し、歴代皇帝が建築した数々の大浴場。
その浴場設計技師であるルシウスは、タイムスリップで現代日本の風呂文化に出会い愕然とする。
やがて古代ローマに戻れたルシウスはそのアイデアで大評判を勝ち取るのだが・・・

ローマ皇帝役に市村正親など日本の「濃い顔役者」が大集合。
「平たい顔族」(日本人)に、いかにもな中高年役者も大集合。
お風呂が主題なので阿部ちゃんの鍛えた半裸がたっぷり拝めます~~(笑)


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ステキな金縛り (2010年 日本 142分)

三谷幸喜 監督・脚本コメディ。主演は深津絵里。
共演に西田敏行、中井貴一、阿部寛、市村正親ほか有名役者ぞろぞろ。

三流弁護士の宝生エミが引き受けた仕事は妻殺害容疑をかけられた男の弁護。
彼のアリバイは『旅館の部屋で金縛りにあっていた。』。しかし証人は落ち武者の幽霊だけ!!
奇想天外な裁判の行方を、実力派俳優陣の豪華共演でコミカルに描く。
細かいところまで練り込んだ三谷の脚本。「んな、バカな。」という展開の連続。
演じる役者たちは楽しそうだ。
詰め込み過ぎて『くどい』のが三谷の特徴であり欠点でもある。
今までの三谷作品が面白かった人なら大笑いの一編だろう。
いや、面白かったですけどね。やっぱ 三谷はくどいよなァ。ちと無粋(笑)。
深津絵里は足の指で書類がつかめる!! (私もできるよん)

なんせ 7か月も前に見たので感想はこんなもんで。(はよ書け)



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ロボジー (2011年 日本 111分)

『ハッピーフライト』などのヒットメーカー矢口史靖 監督・脚本の荒唐無稽コメディ。
社長指令によるロボット開発に失敗した弱小家電メーカー技術者3人。
発表日を控えて急遽とった策は、「ロボットの中にヒトを入れて誤魔化そう」!!!
架空オーディションで、サイズぴったりな老人を採用する。ロボジー・・・ロボットジイサン??
しかし この爺さんがまた勝手なことをーーーー!!!!!
孤独な暴走爺さん鈴木重光役の五十嵐信次郎こと ミッキー・カーチスがいい味。

矢口監督にしては少々小粒かな。
個人的には『ウォーターボーイズ』以前の過激な初期3作が好きでしたねぇ。
(裸足のピクニック、ひみつの花園、アドレナリンドライブ)


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オーバードライヴ (2004年 日本 127分)

8年も昔の映画で申し訳ない。でも馬鹿馬鹿しいパワーがあって面白かったんで。
CGやアニメも取り混ぜた三味線格闘バトル青春ムービー!!
『なんじゃそれ』っつうヒトは見ないほうが良ろしい(笑)。

人気バンドの天才ギタリスト・麻田弦(柏原収史)。
ある日、怪しいタクシードライバー五十嵐(ミッキー・カーチス)に下北半島へと拉致されてしまう。
この爺さん実は伝説の津軽三味線弾き。弟子候補として数々のミュージシャンを拉致した前科あり。
(このへん実名が出て笑える。ヨーヨー・マとかジミー・ペイジとか etc.)
はじめは逃げ出そうとする弦だったが、五十嵐の孫娘に一目惚れ。
カラテ・キッドかジャッキー・チェンか、な数々の修行を重ね、
十字路で悪魔に魂を売った異形のライバル(ギター小僧必見映画『クロスロード』へのオマージュだな)にびびり、
恋のライバルにもやきもきしながら、ついに『津軽三味線アルティメット大会』へ!!!

本物の有名な津軽三味線奏者が何人も出てるし、
柏原収史(ギタリストでもあるらしい)も数カ月の特訓で見事に弾いてるし、
バカバカしいコメディと本物津軽三味線と両方楽しめるグリコ的な・・・(^^A;

お金がなかったらしくセットなどはかなりチャチですが。

邦画まとめ書き。

2011年12月30日 | 邦画
まほろ駅前多田便利軒  (2011年 日本 123分)

瑛太と松田龍平共演。モデルとなった東京都町田市全面協力で市内ロケをした。
三浦しをんの連作短編小説の映画化。
のんびり系かと思ったら、主役2人が背負う過去がかなり重かったので少々めげる。
あれがなければなーーーーー 瑛太いいし。龍平ヘンだし。(笑)
監督が大森立嗣とういうことで、麿赤兒(監督の父)大森南朋(同・弟)が出てる(^^A;
他にもあくの強い役者(柄本佑、松尾スズキ、高良健吾、岸部一徳など)いっぱい。

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さや侍  (2011年 日本 103分)

「大日本人」 「しんぼる」に続く松本人志の監督第3作目。
刀の鞘のみを身につける脱藩浪人・勘十郎と幼い娘の過酷な30日を描く。
主役は役者でも芸人でもない素人のおっさん野見隆明。

脱藩者ということで賞金首となり、遂に多幸藩で囚われの身となった勘十郎。
一日一芸で30日間かけて若君を笑わせることができれば無罪放免。できなければ切腹。
毎日毎日しょうもないギャグが無理やり続くさまは、松本人志のバラエティ番組を思わせるが、
親子の情や背景設定が加わることで、なぜか泣かせる話となる。
最後の虚無僧(竹原ピストル)による泣かせ歌などは こだわり過ぎとも感じるが、
全体としては この映画はこれで良いかも・・・
松本も私生活で妻子持ちになって人生観が変わったのかもしれないし、
「笑い」というものに関して色々考えるところがあるのだろう。

多幸藩の殿様役の國村準がいい味です。
あ 「しんぼる」、まだ見てないや。(^^A;

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十三人の刺客  (2010年 日本 125分)

昭和38年工藤栄一監督、片岡千恵蔵、嵐寛寿郎ら出演の傑作時代劇のリメイク。
とはいえ、私が元のを見たことがあるかどうかの記憶はない。

なんといっても三池崇史の監督作品であるからして、グロ多し。各種娯楽満載。
豪華キャストということもあって、たいそう派手(笑)。
冷酷非道な蛮行を繰り返す明石藩主を暗殺すべく、老中の指示で集められた13人の侍。
藩主を守る300人を超える相手に壮絶な戦いに臨む。
参勤交代の途中の宿場にさまざまな仕掛けを設置して待ち伏せするのだが、
刺客も仕掛けも多すぎて、少々まとまりがつかない印象もある(笑)。
刺客リーダーとなる島田新左衛門が役所広司。ほか沢村一樹、古田新太、山田孝之ほか。
大御所では平幹二郎、松本幸四郎、松方弘樹など。非道な藩主役に稲垣吾郎。
島田新左衛門を昔からライバルと思っていた明石藩御用人役に市村正親。
人間離れした山の民役の伊勢谷友介が異色。
伊勢谷と岸部一徳(宿場庄屋)とのエピソードは下品ながら爆笑。

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武士の家計簿 (2010年 日本 129分)

元になったのは古書店で発見した武家の家計簿を解説した歴史学者磯田道史の研究著書(新潮新書)。
映画化以前、最初に話題になった頃に購入して興味深く面白く読んだ。

それを森田芳光監督(・・・御冥福をお祈り致します。)が異色の時代劇に仕立てた。
加賀藩の経理係(御算用者)の下級武士が、武家の体面から大赤字になっていた家計を立て直すため、
家族一丸となって倹約生活を実行する。武術ではなく算盤で家族を守った男の物語。
主演はこういう役には本当~~にピッタリな、堺雅人。
妻役には仲間由紀恵。両親が中村雅俊と松坂慶子。草笛光子ほか。


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おっぱいバレー  (2008年 日本 102分)

ちょっと古くて申し訳ない。今ごろ見た(^^A;
実話を基にした水野宗徳の同名青春小説を綾瀬はるか主演で映画化。
1970年代後半、北九州の中学校が舞台。
赴任早々、廃部寸前やる気ゼロの弱小男子バレー部の顧問を任された新任教師の美香子。
“試合に勝ったら、先生のおっぱいを見せてもらう”というとんでもない約束を勝ち取り、
別人のように練習に打ち込むようになる部員たち。困惑する美香子。 そして・・・

女子たちの 『男子ってホントにバカ!!』という声が聞こえてきそうな話だ。
ま、当時の男子中学生なら、こんなもんでしょ(笑)。女子よりシンプルなんだよ。
ということで、かつて中学生だった男性陣におすすめかな(笑)。 綾瀬はるかもいいし。


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Jam Films  (2002年 日本 109分)

綾瀬はるかで思い出した。夏ごろにこんなのも見ていた。
2002年当時に流行ったショートフィルムのオムニバス映画。
全7話。
各話の監督が北村龍平、篠原哲雄、飯田譲治、望月六郎、堤幸彦、行定勲、岩井俊二。
出演者も、北村一輝、山崎まさよし、篠原涼子、山田幸伸、氏家恵、あがた森魚、大沢たかお、麿赤兒、佐々木蔵之介、妻夫木聡、広末涼子などなど。
この中の行定勲監督・妻夫木聡主演の“JUSTICE”に重要だけどほとんどセリフのない役で綾瀬はるかが出ている。
2002年だから“17歳の綾瀬はるか”のブルマー姿がたくさん拝めるフェチな短編だよ。(爆笑)


プリンセス トヨトミ

2011年12月25日 | 邦画
プリンセス トヨトミ (2011年 日本 119分)

「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」などの人気作家、万城目学原作の映画化。
豊臣家滅亡後400年もひそかに続く「大阪国」対 その存在に気付いた会計監査院調査官、という壮大なるホラ話。
それなりには面白いが、どうも納得がいかない点が多々あり、原作を読んでみた。
・・・・・・原作のほうがいいね。

万城目の単行本は新作「偉大なる、しゅららぼん」以外の5冊は読んだ。
「鴨川ホルモー」も映画を先に見たが、「オニ」のビジュアル化や「オニ語」の発声、
さらにパパイヤ鈴木振付による所作が相まって、映画も楽しかった。
「鹿男あをによし」はテレビドラマになったが、短気な私は連続ドラマは苦手なので見てない。
映画なら2時間、小説でも2~3時間ほどで(私、読むの早いんです)サクッと終るが連続ドラマはそうはいかないからねぇw。

この映画、せっかくの大阪府・大阪市・市民総協力のロケなど大がかりな作品なんだから、
もっとちゃんと話を詰めてほしかった。
諸般の事情で原作を削り、映画オリジナルエピソードが増えたのだろうが、
話がかなり浅くなってしまって辻褄があわない。中途半端。
大ボラ話だからこそ、底が大事でしょ(笑)。

まぁ、とりあえず原作の設定は奇想天外だし、
アイスクリーム好きの調査官リーダー“鬼の松平”を演じる堤真一はりりしい。
(中井貴一の役って、大阪出身の役者で誰か適任者いなかったのか? きいっつぁんは東京生まれ。)
調査官・綾瀬はるかの天然ボケっぷりと、揺れる胸が必見かな(笑)。


おひさ。

2011年06月02日 | 邦画
3ヶ月もさぼってしまった。
さぼる → 溜まる → 書きにくい → 溜まる → ∞ ・・・・

えいっ とりあえず邦画のまとめっ


 トイレット (2010年)



ロケ地がカナダで全編が英語だが、「かもめ食堂」「めがね」の荻上直子監督作品。
私個人的に「めがね」は乗れなかったが、これは良し。
ママが死んで3兄妹に残されたのは、家と猫の“センセー”と
ママが日本から呼び寄せた彼らの祖母の“ばーちゃん”。

パニック障害で引きこもりのピアニストの長男モーリー。
研究施設で働くロボットプラモオタクの次男レイ。生意気な学生の妹リサ。
バラバラな3兄妹と、英語の通じない“ばーちゃん”が繰り広げる奇妙な共同生活と
彼ら兄妹の再生成長をユーモラスに描く。
“ばーちゃん”を演じるのは、もたいまさこ。全編通じてセリフはたった1度、2wordsのみ(笑)。
それでいて、次に踏み出そうとする3人の背中を押す役割を果たす。
あの、表情のみの“ばーちゃん”の演技は日本人以外にも通じるのだろうか?(^^A;
それにしても彼女、まだ還暦前の58歳である。おそるべし“ばーちゃん”(笑)。



 ちょんまげぷりん (2010年)



意外に面白かったハートフル・コメディ。
江戸時代のサムライ・木島安兵衛(錦戸亮)がタイムスリップで現代に現れる。
最初に出くわした遊佐ひろ子(ともさかりえ)は、
しかたなく、彼を母子家庭の自宅に居候させ家事をまかせる。
息子の友也も彼になつき、なんとなく幸せな日々が過ぎるが、
お菓子作りにはまった安兵衛がコンテストを経て、多忙な有名パティシエになってしまい・・・

愛着のある仕事と子育て家事に奮闘する母をともさかが好演。
環境の変化をその有能さで乗り切り、誇り高き直参旗本の矜持を示す錦戸は、
映画初出演だそうだが、サムライがかなりお似合いである。


 鈍獣 (2009年)



あのクールだった浅野忠信は、いったい何を吹っ切ってしまったのだろう(笑)。
かつて SURVIVE STYLE 5+で殺しても殺してもより強くなって蘇ってくる妻を殺し続ける男を演じたが、
本作では彼が殺されても殺されても息を吹き返す謎の元・いじめられっ子となる。
クドカンこと宮藤官九郎が岸田國士戯曲賞を受賞した同名戯曲を映画用に錬り直した脚本。
濃い面々が濃い演技を展開するブラックコメディだが、クドカンにしては少々スピード感に欠けるか。


 インスタント沼 (2009年)



TV「時効警察」映画「転々」の三木聡監督、麻生久美子主演。
人生下り坂なヒロインの奇妙で予測不能な幸せ探し。
麻生はじめ「時効警察」の出演キャストが多いが、私は「時効警察」をほとんど見てないので先入観なし。
オフビートなストーリー、奇想天外な大技オチ。まったり笑うといったところか。
麻生の「お洋服」や小物など、たぶん好きなヒトには「きゃーーカワイイーー」と言わせる系のもの。
それでいて劇中で主人公に「おしゃれってむかつくよなぁ」とか言わせる(^^A;
パンク青年なガス屋の加瀬亮がお得な役柄。


 ロボゲイシャ (2009年)



アイデアは超A級だったんだけどね。脚本はC級。役者はZ級・・・・
英語で作った予告編は日本オタク向けにカッコイイ(笑)。
http://youtu.be/zac613teYUw (エログロ注意)
↑ これはロシア語字幕だが(^^A;   マニア以外はこれだけ見ればOK。


必死剣 鳥刺し

2011年03月07日 | 邦画
必死剣 鳥刺し (2010年 日本 114分)

藤沢周平の小説“隠し剣”シリーズから平山秀幸監督、豊川悦司主演での映画化。
同シリーズの映画化は『隠し剣 鬼の爪』(山田洋次監督・永瀬正敏主演)、『武士の一分』(山田洋次監督・木村拓哉主演)に続く3作目。

藩主が溺愛する側室を公の場で刺殺した兼見三左ェ門。打ち首覚悟の所業だったが、その処分は意外に軽く、降格と1年の閉門のみ。
妻亡き身ゆえ、姪に世話を受けながら蟄居する三左ェ門だったが、藩主の暴政は止まらず、藩内には不穏な気配が・・・

チャンバラ・シーンを売りにしただけあって、山田洋次監督のような「もらい泣き」は少ない。
三左ェ門と姪(池脇千鶴)の関係がいささか唐突で、もっと内面に踏み込んで欲しかった面がある。
理不尽な最後は壮絶です。トヨエツ、良し♪♪ 岸部一徳も相変わらず良し♪

冒頭でいきなり殺される、悪女な側室を関めぐみが好演(^^A;。


※ 藤沢作品映画化の中では『隠し剣 鬼の爪』が一番好きかなぁ・・・

K-20 怪人二十面相・伝

2010年12月08日 | 邦画
K-20 怪人二十面相・伝 (2008年 日本 137分)

大元は江戸川乱歩による有名シリーズだが、それを元にした北村想の小説をさらに改変し映画化。
時代設定を第二次世界大戦が「回避」されたパラレルワールドの1949年とする。
出演は金城武、松たか子、仲村トオル、國村隼ほか。

サーカス団軽業師・遠藤平吉は怪人二十面相にだまされ、二十面相として軍憲(警察)に追われる身となる。
この主役の平吉役が金城武。はっきり言って、わたしゃファンだ。
初期の出演作以外はあまり見てないけど、最近ではジョン・ウー監督の『レッドクリフ(赤壁)』の諸葛孔明役、良かったよねぇ。
苦労して今の位置を確保した草刈正雄しかり、阿部寛しかり、長身の甘いハンサムは少しとぼけた二枚目半の役柄が一番いい。

フランス発の軽業術『パルクール』(リュック・ベッソン製作映画によく使われる)を使用したアクション。
様々なガジェット。超巨大なテスラコイル。(テスラコイル、好き♪)
サイバーパンク的というかアメコミ的なものを昔の昭和にぶち込んだ『娯楽冒険活劇』。
もちろん突っ込みどころがないわけじゃないけど、面白かったから良し♪
金城ファンには特に良し♪(笑)


※ でもさーーーー、小林少年ものすごく怪しかったんですけどさすがに体格的に彼は二十面相ではないとは思ったけどさ、なに?彼ってただの嫌なヤツなわけ?(^^A;
(『そうだよ。』と、乱歩原作をよく覚えているウチのダンナは言いました。)


劇場版 TRICK 霊能力者バトルロイヤル

2010年11月22日 | 邦画
劇場版 TRICK 霊能力者バトルロイヤル (2010年 119分)

シリーズ開始から10年。4年ぶりの劇場版。
変化したのは、仲間由紀恵が当初よりふっくらして、あまり「ヒンニュー」ではなくなったことくらい。
でもやっぱり劇中では阿部寛が「ヒンニュー」を連発する(笑)。

今回の舞台はその名も「万練村(マンネリ村)」。
冒頭からデジャ・ヴか?と思うくらいに過去作品と同じ設定が繰り返される。
それはデジャ・ヴではなく、第○話あるいは第○作目の自家パロディ。
「さあ、今のはいつのと同じだ?♪」と聞かれているような。
取り壊されたはずのアパートは、「偶然にもそっくり同じ」に建て直され、
いささか変化があったはずの主人公2人の関係は、また元どおり。
ヅラ刑事・矢部(生瀬勝久)も、もちろんいつもどおり。
しかも、今回の謎は最後にそもそものシリーズ第1話に結びつく強引さ(笑)。

ここまでファン向けに限定した映画はあまりない??
わたしゃファンだからいいんだけどさ、いくらなんでももう少し変化があったほうがいいなーーーーーー
山田(仲間)の秘められた霊能力はどうなったんだろーーーー(^^A;

山田の母(野際陽子)の書家商売だけがデカくなっている(笑)。


※ 有名役者(今回は松平健、藤木直人、戸田恵子ほか)が嬉々として変な役を演じるのがこのシリーズの特色。藤木直人なんか「不死身なお人」ってアンタ・・・(しかもチョイ役)



劒岳 点の記

2010年11月04日 | 邦画
劒岳 点の記 (つるぎだけ てんのき) 2008年 140分

新田次郎の原作を、黒澤組の名撮影技師・木村大作が自ら初監督。
日露戦争後の明治末期、日本地図最後の空白地帯を埋めるため、
陸軍参謀本部陸地測量部(現在の国土地理院)が立山連峰剱岳に決死の覚悟で挑んだ姿を描く。

いまどき、愚直なまでにストレートな山岳映画だ。
感情的盛り上がりやスリルよりも、山の美しさ過酷さに重点を置く。
主演が浅野忠信と香川照之でなかったら途中で飽きたかもしれない。
でも、たまにはこんな古いタイプの映画もいいんじゃないか。とも思う。

「過酷なロケに耐えられる役者という条件だけで僕と浅野さんが選ばれたんじゃないか。」と、
インタビューで香川照之が自嘲ぎみに語っていたが、そうかもしれない(笑)。

主人公(浅野)の妻役に宮崎あおい。原作ではもっと出番がありそうな気配だが、
映画では可愛らしくニコニコと夫を送り出し帰りを待つ姿で『花を添えた』だけ。
彼女って、可愛らしく微笑みながら人を殺す狂女など演じたら怖いんじゃないか。と、その笑顔を見ながら思う。


※ 剱岳初登頂を目指すライバル、舶来の最新装備を持つ「日本山岳会」の嫌味なお金持ちっぷりが、古い日本映画の登場人物のようだ(^^A;


≪追記≫ 宮崎あおいの出演歴について情報をいただきました。ありがとうございます。
子役時代に実写ドラマ版『真・女神転生デビルサマナー』(1997年)の第10話・第12話で悪魔に操られる役を演じているそうな。
やはり怖い役ありましたか(笑)。
大人になって色気も出たし、その方向を再び、希望♪♪ きっと怖いぞ~~

ゴールデンスランバー

2010年10月15日 | 邦画
ゴールデンスランバー (2009年 日本 139分)

2ヶ月のご無沙汰。いやあ お彼岸まで暑かったしさ~~~
しかし2ヶ月分なんて思い出せるのか? ・・・なんてね。たぶん大丈夫だよ♪(笑)。

伊坂幸太郎の2008年本屋大賞受賞、第21回山本周五郎賞受賞作を映画化。
主演は堺雅人。他に竹内結子、吉岡秀隆、劇団ひとり、貫地谷しほり、
相武紗季、大森南朋、柄本明、香川照之など。

首相パレードが行われようとしている仙台。
平凡な独身男・青柳(堺雅人)は旧友・森田(吉岡秀隆)に呼び出されていた。
森田に『お前、オズワルドにされるぞ。逃げろ。』と謎の警告を受けた直後、
何者かによって首相が暗殺された。
突然、巨大な力によって首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の逃亡劇。

堺雅人がいつものとぼけた味わいのまま、
旧友や初対面の協力者の助けを借りて決死の逃亡を続ける2日間。
数々の伏線が巧妙に張られ、原作者の力量を感じる、一級の娯楽映画。
とはいえ、コミカル・サスペンスと言ってもいいストーリーなので
シリアス&リアリティは要求しないで下さい。

※ 青柳のお父さん役の伊東四朗と、連続刺殺犯キルオ役の濱田岳が良い♪♪

アサルトガールズ

2010年07月09日 | 邦画
アサルトガールズ (2009年 日本 70分)

あーーー、コラコラ。まったくもう。なにを遊んでんねん。
押井守監督・脚本の実写映画ですが、
「メジャーになれば、こんなペケな脚本にもお金出してもらえる!!」って感じで、
下積み若手には奮起材料になるかもしれません。

8年前の実写『アヴァロン』でのオンライン・バーチャル・戦闘ゲームの発展形『アヴァロンF』。
その仮想空間内で臨時チームを組んだモンスター・ハンターたちの話。
出演役者は4人。
黒木メイサ(押井作品初登場。光学迷彩戦闘機を操る。)
菊池凛子(アニメ『スカイ・クロラ』、実写『斬~KILL~』に続き3作品目。魔導師。)
佐伯日菜子(オムニバス『真・女立喰師列伝』の『ASSALUT GIRL ケンタッキーの日菜子』と同じ姿。
     オートマティックライフルを持ち、巨大降下猟兵Temjinを待機させる。
藤木義勝(押井作品常連。)

冒頭10分近く世界観のナレーションがしつこく続く。しかも英語で!
やっとアクションや話が始まったと思ったら、
タラタラとイメージビデオや格闘アクション対戦ゲーム画面風が続き、
やっと最後の10分が巨大モンスターとのバトル・シーン。
あーーー、コラコラ。これなら30分の短編でいいじゃないか。
スレンダーな美女にコンバットスーツを着せて大型銃を持たせたかっただけじゃないか。
と言われてもしょうがないよね。
わたし、佐伯日菜子はデビュー作から好きですけどね。

黒木が使うのが、オムニバス『キラーズ』の『.50 Woman』にも登場させた50口径ライフル。
(『.50 Woman』主演の女装役者・仁乃唯は今どうしているのだろう?)
藤木は20mm対戦車砲を担ぐが持ち歩く箱が「九十二式重機関銃弾薬箱」って、オマエは旧日本陸軍かっ

出現するモンスターは『スナクジラ』。全体の姿はウナギ風だが頭部はまさしく鯨。
それをバカスカ銃撃するわけだが・・・反捕鯨団体にケンカ売ってる?(^^A;


※ ラスト近く、藤木の「このクソアマどもーー!!」は好きです。


追記:オムニバス実写『斬~KILL~』が未見だったので忘れてた。菊池凛子データ訂正。

南極料理人

2010年06月03日 | 邦画
南極料理人 (2009年 日本 125分)

ここは南極。昭和基地から1000kmも離れ、標高3810mに位置する「ドームふじ基地」。
年平均気温マイナス54.4℃。記録された最低気温マイナス79.7℃。
ペンギンやアザラシどころか、ウイルスさえ生存しない極寒のさいはて。
孤立した地で暮らす8人の男たちの壮絶な日々を描く・・・ではなくて。
(ま、実際は壮絶で過酷ではあるんでしょうけれど。)
映画は、の~~んびり、ほのぼのと話は進行します。
実際に第38次越冬隊の調理担当として赴任した、海上保安官の西村淳氏のエッセイが原作。

調理担当・西村役に堺雅人。
彼の「えっ・・・。(っと止まる)」という演技スタイルが全員に感染したようなテンポのお話。
望んでやってきた氷雪研究者や気象研究者はともかくとしても、
車両担当や通信担当、そして西村も「なんでオレがこんなとこに・・・。」というクチ。
それでも、せっせせっせと西村はプロフェッショナルに見事な料理を作るが、
「すげぇ」とも「おいしい」とも言わずに毎食がっつく男たち。
その描写がいかにも日本人の野郎どもっぽく、私的には笑える。

赴任後やがて白夜の夏が過ぎ、一日中太陽が出ない冬になると鬱積もたまる。
精神安定剤たる夜食のインスタントラーメンは食べつくされてしまった。
日本に残された妻や超・遠距離恋愛の彼女は電話口でそっけない。
男たちの悲哀が多少のドタバタとともに笑いと涙を誘う・・・かな?(^^A;

面白いエピソードを羅列しただけという感はあるが、それでものんびりと楽しめた。
料理は「かもめ食堂」などの飯島奈美なので、目でも楽しめます。
「海老はフライだろ!!」と全員に押し切られて、立派な伊勢海老を嫌々フライに仕立て、
そのあげく「やっぱ刺し身だったかな・・・。」などと言われてしまう。 ぷぷぷっ。

追い詰められた緊迫した状況かと思わせておいて、
「じゃあ、やるぞ。・・・××。」(ネタばれにつき伏字)という冒頭のズッコケが、
本作の雰囲気をよく表しています。
出演は堺雅人、生瀬勝久、きたろう、西田尚美ほか。


※ 鑑賞後、ラーメンが食べたくなるのであらかじめ御用意下さい。

鴨川ホルモー

2010年06月03日 | 邦画
鴨川ホルモー (2009年 日本 113分)

万城目学の小説原作を実写映画化した青春ファンタジー・コメディ。
鴨川といってもシャチが跳ねている海っぺり(ばちかぶり日記2)ではなく、
本家本元、舞台は京都。
二浪の末に晴れて京大生となった安倍(山田孝之)は、
ダサ仲間の高村とともに謎のサークル「京大青竜会」に加入することとなる。
ただのレジャー会を装った青竜会は、オニ(式神)を操り戦う「ホルモー」なる競技の団体だった!!
その歴史、実に1千年!!彼らで500代目!!(笑)。
そのむかし安倍晴明が式神を操り活躍した京都なら、有るかもしれない設定である(え?ちがう?)
「ホルモー」は、オニたちが退屈しないように開催されるものだろう。

安倍や高村のへたれっぷり、豪腕エリートの芦屋の弱点、地味な理系女・楠木(栗山千明)の思い、
鼻美女・早良の自己中っぷりなどは、青春コメディの定番的展開。
学生寮の乱雑さは、以前なら各地に実在したであろう懐かしさ。

なによりもオニたち(CG)が可愛い♪可愛い♪
「バゴンチョリー!」「ゲロンチョリー!」「アガベー!」
すべて、オニを操る時に発するオニ語。この時の所作振り付けはパパイヤ鈴木。

第499代会長役に私が好きな怪優・荒川良良。ほかに石橋蓮司、笑福亭鶴光など。
同じく好きな渡部豪太が出てたが出番少なし(泣)。
栗山千明は少しヤセ過ぎか?(^^A;


※ 面白かった♪♪ 原作読もうかな~~~

サマータイムマシン・ブルース

2010年01月05日 | 邦画
サマータイムマシン・ブルース (2005年 日本 107分)

またしても数年前ので申し訳ない。ダンナから「面白いらしい。」という情報がありまして。
これの原作は「劇団ヨーロッパ企画」の戯曲。
2001年初公演以後、再演、再々演あり。それのDVDも出ている模様。
映画製作&監督は「踊る大捜査線」の本広克行。
映画版のメインは瑛太、上野樹里ほか。脇をヨーロッパ企画の劇団員で固める構図。

夏休み中のとある大学。
クーラーのリモコンを昨日壊してしまったSF研究会の男子学生どもは部室の暑さにうだっていた。
そこへ突如タイムマシンらしきものが出現!!
「これで昨日へ行って壊れる前のリモコン取ってこようぜ!」
本当に過去の世界へ行けて、イタズラ三昧はしゃいでいた彼らだが、
過去を変えると今が消えてしまう可能性がある事を知って大慌て。
大急ぎでリカバリーに右往左往するが。。。。。。。

とにかく全員が同じ程度にバカ。
男子大学生を何人もバイトで使った経験のある私にしてみれば、リアルではある(笑)。
当時の私の口癖は「バカばっかしかいっ あんたらはーー!!」だったもんな。
「うりゃさ~ん♪ 地中海ってどこですかぁ~?」と聞かれた時は絶句しましたわな。
それでも男の子は扱いやすかったです。ハイ。

え~~~~~、ともかく、
そんなバカ学生5人+ダサイ未来人+万年助手(佐々木蔵之介)+妙にクールな写真部女子学生2人の、タイム・パラドックス・ドタバタコメディ。
バカっぷりに閉口しつつ、かなり面白かったです(笑)。

特典のコメンタリー音声を聞きながらもう一度見るとまた面白いらしい・・・
もう一回見るか・・・。


※ 撮影地は同監督の『UDON』と同じ香川県。いいロケーションです。

少年メリケンサック

2009年10月19日 | 邦画
少年メリケンサック (2009年 日本 125分)

クドカン、こと宮藤官九郎。脚本作品は数々あるが、監督作品はこれで2作目。しかも完全オリジナル。(前作の『真夜中の弥次さん喜多さん』は、原作がしりあがり寿。)
今回は宮崎あおいがブチ切れ主演のパンクロック・コメディ♪♪
先日見た『デトロイト・メタル・シティ』(松山ケンイチ主演)と張り合う音楽コメディ映画である。

レコード会社新人発掘部の契約社員かんな。
ある日ネットの投稿動画で無名のパンクバンド『少年メリケンサック』を見つける。
かんな(宮崎あおい) 「これはいけます!!」
社長(ユースケ・サンタマリア) 「よし、お前、契約してこい!!!」
しかし探しあてたメンバー秋夫(佐藤浩市)は薄汚れた酔っ払い中年。
あの動画が25年前のものと判った時には、すでに社長が全国ツアーを組んでいた・・・。
かくて、本当はパンクなんか興味のないかんなと、4人のどうしようもないオッサンの珍道中が始まる。

中年メンバーはリーダーの佐藤浩市、弟で牛飼いの木村祐一(キム兄)、ちょっと足りない?ドラムが大人計画の三宅弘城(『グループ魂』のドラムでもある)、事故で廃人同様のボーカルに本物のパンクミュージシャンでもある怪優・田口トモロヲ。
という芸達者&ものすごいオッサンぞろい。

メイン出演者の中でイケメン中年と言えるのは佐藤浩市と、会社所属のトップスターTELYA役の田辺誠一くらいだが、佐藤は汚れ役だし、田辺はGACKTばりの扮装で誰だかわからない(^^A;。
オッサンたちに怒りまくる、あおいチャンだけが可愛い映画である(笑)。

クドカン特有の詰め込み過ぎ的な、しつっこいネタ。
オッサンたちはとにかくだらしないから、若い女性観客向けではない。
『デトロイト・メタル・シティ』と同様に、最近のおしゃれなポップロックをバカにしている節もあり、
ある程度の年齢以上の男性向け・・・・かな?
私(オバサン)はかなり面白かった~~~~♪♪♪ にゅーよーくまらそん♪♪
パンクのCDは持っていても、ライブに行く気はまったくないけどね。


※ 曲はどれも迷曲?ぞろいだが、ビジュアル系スターTELYAの歌う『アンドロメダおまえ』が妙に耳に残っちゃって・・・(苦笑)

ICHI (市)

2009年08月30日 | 邦画
ICHI 市 (2008年 日本 120分)

娯楽時代劇の異色ヒーロー“座頭市”。
大御所・勝新太郎の生臭さよりも北野武の自虐性が好きだが、
本作は設定を盲目の女芸人、離れ瞽女(ごぜ)に変えて、なんと“癒し系”美人女優の綾瀬はるか主演。
ストーリー設定は黒澤“用心棒”的なほぼ定番。
悪をたたっ切る無敵の市になる前の“瞽女市ビギンズ”といったところか。
共演は大沢たかお。腕は立つがトラウマから真剣が抜けない武士。
ほのかに心をかよわすこの2人が宿場町のトラブルに巻き込まれる。

綾瀬はるかの殺陣がよくできている。仕込み杖による“逆手居合い斬り”はかっこいい。
身にも心にも傷を持つ孤独な瞽女、ということでセリフも少ないが良く演じきっていると思う。
綾瀬はるか、新境地か。

ところで、悪役に中村獅童と竹内力をキャスティングするのはいいかげんに止めて欲しい。
なんだって同じなんだからこの2人。 窪塚洋介もそうだよな・・・(^^A;。
え? 監督が“ピンポン”の曽利文彦? はぁ、さようで・・・


※ 市の顔が滅多に汚れていません。もうちょっと汚しても(笑)。