うりゃの映画あれこれ

貴君の好物を私も好きとは限らない。同様に私の好物を貴君は嫌いかもしれない。ひとそれぞれ。
主にレンタルDVDで鑑賞。

はじめに。

うりゃ本部での「映画あれこれ」と、 ブログ「ばちかぶり日記2」で書いたぶんを
2008年11月1日、全部このブログに移行しました。

※ すべて原語+字幕で見ております。日本語吹替の評価はしません。
※ マイナー映画や世界各国の映画をもっと見よう!! グローバル文化は「文明」であって「文化」にあらず。

コララインとボタンの魔女

2010年10月16日 | アニメーション
コララインとボタンの魔女  Coraline (2009年 アメリカ 100分)

「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」のヘンリー・セリック監督が3Dで映画化したストップ・モーション・アニメ。(2Dで鑑賞)
原作は2002年出版、ニール・ゲイマン作の児童文学。

野中のお屋敷を分割したピンクパレスアパートに引っ越してきたコラライン。
しかし、両親は多忙で構ってもらえず、退屈で孤独な日々。
ある日コララインは、封印された小さなドアを開けた。
その向こうも同じ家なのに、迎えたのは理想的に優しい両親と楽しそうな世界。
ただ、両親の目はボタンだった・・・。

「ナイトメアー・~」のスタッフなので、ちょいグロ&ダークだが奇想天外なキャラ&セットによる人形アニメ。
子供~思春期には良いか。

気になったのは、実写ストップモーション・アニメなので、
屋敷とその周辺の庭という限定された空間が視覚的に提供される。なんだか狭い。
原作を読んでないが、文字だけによる情報のほうが、
読み手の想像力によりもっともっと広く感じるのではないか。


※ 本も読みましょうねーー、子供たち。

宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-

2010年07月09日 | アニメーション
宮本武蔵 -双剣に馳せる夢- (2009年 日本 72分)

押井守:原案・脚本。Production I.G製作。監督は西久保瑞穂。
剣豪・宮本武蔵の真実の姿に迫る異色の歴史ドキュメンタリー。
音声は菅生隆之の解説ナレーションと浪曲師・国本武春のみで綴る。
まぁ、あれだ。NHK「そのとき歴史が動いた」拡大版みたいな。
ストーリーのある「宮本武蔵」ではないので、ご注意。

小次郎との決闘について武蔵が生涯語らなかったのはなぜか、をメインに据え、
武蔵の二刀流は騎馬での戦闘を想定したものだったとか、
だから、もう少し前の戦国時代真っ只中に生きていれば出世したろうとか、
昔の西洋の戦闘では騎馬の貴族同士が使うのは打撃武器であって相手を殺してはならず、
その鎧甲冑の騎馬姿の発展形が「戦車」であるとか、
えっと、つまり歴史雑学と押井守独自考察の 「武蔵うんちく」ね。


※ 歴史ファン・剣豪ファンの方々、必見でしょう。


サマーウォーズ

2010年06月02日 | アニメーション
サマーウォーズ  (2009年 日本 115分)

けっきょく5月はまったく書きませんでしたねぇ・・・・・・・
遅れついで、と言ってはなんですが、まずはこれ「サマーウォーズ」。
3月のDVD発売直後に観ております。3ヶ月も前です。
アニメですが、とってもいいんですよ。
それがなんで書きそびれたかと言うと、どうも、どうでもいい所に引っかかりまして。
個人的な感想なんですけどね。ま、そのことは後で。

『時をかける少女』の細田守監督、初の長編オリジナル。
脚本の奥寺佐渡子、キャラクターデザインの貞本義行も『時かけ』のスタッフ。

主人公、健二は東京の高校生。ヘタレに見えるが実は数学は天才。
先輩の夏希に頼まれアルバイトとして夏希の曾祖母の家へ出かける。
到着してみると曾祖母の家は長野県上田市の武家筋の没落旧家で、
アルバイトとはなんと、夏希の婚約者のふりをするというものだった!!・・・なんで??

旧家の大家族が、当主である曾祖母の誕生日にむけて右往左往する一方で、
世界中の人が利用するインターネット上の仮想巨大システムOZ(オズ)では、
現実世界崩壊の危機に至る騒動が始まっていた・・・。
上田市郊外という設定の旧家の広い日本家屋。緑したたる風景。
集まった大勢の親族の交流など、都会の核家族では失われた世界。
片やバーチャル世界はパステルカラーでポップでキッチュなアバターが行きかう。
なによりも、現実世界の騒動(誕生日準備と緊急事態と高校野球)と、仮想世界の騒動が、
互いに干渉しつつ結末に向かって同時進行で展開するところが面白い。
夏の田舎の旧家の広い座敷で、少年が地球規模の現実世界の運命を決める壮大なハラハラドキドキものである。

とても面白いのだが、私がなにに引っかかったかというと・・・
曾祖母の夫である曾祖父は亡くなっている。
長男夫婦が夏希の祖父母に当たるのだが、これも2人とも亡くなっている。
長女・次男・三男は登場するが、彼らの配偶者は3人とも系図にも出ない。
彼らの子供世代は既婚者なら夫婦で登場するのに。
・・・・・・・なんか設定がいびつじゃないか? 裏の話があるのか?
また、時は高校野球シーズン。甲子園出場がかかる試合中継がTVで流れる。
三男の孫が上田高校の投手として出場しているが、夢中でTV観戦しているのはその母だけ。
男たちの中でも少なくとも医者である三男は歴史ある上田高校OBであろうに。
また、これだけの大家族でみんな仲が良いというのも違和感が(笑)。

私のように妙なところに引っかからなければ、おすすめできるアニメです。
親族たちの職業が、水産業(船主)・内科医・水道局勤務・陸上自衛官、
電器店主・救急救命士・消防士・レスキュー隊員・警察官・介護福祉士・・・と、
すべて現場の実務職なのは家訓か?(笑)
それが、それぞれネットのトラブルからの現実危機に巻き込まれたり、
いざという時に役に立ったりするんだけどね。


※ あ、そうそう。書き忘れた。
花札の「こいこい」を知らないと一番盛り上がる緊迫バトルシーンがちょっとキツイのが欠点。



ピンチクリフ グランプリ

2009年11月22日 | アニメーション
ピンチクリフ グランプリ Flåklypa Grand Prix (1975年 ノルウェー 90分)

ノルウェーの人形アニメの傑作。
30数年前の作品だが、今なお、ノルウェー映画史上最大のヒット記録を保持している。
数年前に発売されたDVDもノルウェーでは「一家に一枚」だとか(^^A;。
日本でも当時公開されたらしいが・・・見てないなぁ(笑)

ピンチクリフ村の山のてっぺんに住む自転車修理工にして天才発明家のレオドル・フェンゲン。同居人兼助手はアヒルのソランとハリネズミのルドビク。のんびり暮らしていた彼らだが、昔の助手がレオドルから盗んだ装置で有名レーサーになっているのを知る。レオドルも新しいスーパー・カーを作りたいがお金がない(泣)。
ところが、ソランの機転でアラブの石油王から援助を受けられることになり・・・・

鮮やかな色彩、ミニチュア好きが喜ぶ凝りに凝った小道具。
メカ好きが喜ぶ凝りまくりのメカ&金属加工装置。
楽器演奏シーンでは人形の指が演奏に忠実に動いているというコダワリ。
そしてなによりも、手に汗にぎる迫力あるカーレース!!!
一見の価値はあると言えるだろう。

惜しむらくは、昔の作品なのでテンポがだるい。
シーン数もセリフ数もそのままでも、今なら70分くらいの作品になるでしょう。


※ のんびり見ましょうか。日本語吹替もあります。

東のエデン

2009年08月30日 | アニメーション
東のエデン TVシリーズ (2009年 日本 各巻45分)

監督が「攻殻機動隊S.A.C.」の神山健治。音楽が川井憲次。
そして製作はProduction I.G。ということで借りてみた。TVでは見ていない。

キャラクターの絵柄(原案:羽海野チカ)はあまり趣味じゃないけれど、耐えて見る。
なかなかナゾだらけで面白そう。
セレソンと呼ばれる選ばれた一般人が「この国を救う」使命を密かに負わされる。
資金は1人あたり100億円。使い果たしても救世主になれなかったらゲームアウト。

まだ2巻目(第4話)までしか見てないので、多くは語れない。
本年秋以降に総集編及び、本シリーズ後の話となる劇場版(前後編)が公開されるそうな。
でもDVDは月に1巻ずつしか出ないんだよなぁ・・・(全6巻?)


※ 私にとって「東のエデン」っていったら漫画家時代の杉浦日向子さんの著作だったが(^^A;

Genius Party

2009年07月04日 | アニメーション
Genius Party ジーニアス・パーティ (2007年・日本 102分)

STUDIO 4℃の製作によるオムニバス・アニメ。
続編として「ジーニアス・パーティ・ビヨンド」も製作されているが、私は未見。

本作は、7人のクリエイターが“制約ゼロ”のコンセプトで、それぞれやりたい放題&個性的な短編アニメを競作した。
福島敦子監督「GENIUS PARTY」、河森正治監督「上海大竜」、木村真二監督「デスティック・フォー」、福山庸治監督「ドアチャイム」、二村秀樹監督「LIMIT CYCLE」、湯浅政明監督「夢みるキカイ」、渡辺信一郎監督「BABY BLUE」。

競作ゆえにそれぞれに好き嫌いは出る。
私はフランスアニメを思わせる、不気味に可愛い木村真二監督「デスティック・フォー」が好き。言語はスウェーデン語らしい。声優は・・・内緒(笑)。で、題名の「デスティック・フォー」ってやっぱり「ファンタスティック・フォー」のもじりだろうなぁ。。。



※ “制約ゼロ”コンセプトでの製作って性格が出るよねぇ。きっと。

ストレンヂア  無皇刃譚

2009年07月04日 | アニメーション
ストレンヂア -無皇刃譚- (2007年日本 110分 )

乱世の時代劇アクションということ以外、予備知識ゼロで見たのが幸いした。
アニメの声が声優でなく役者の場合、誰だか知ってると面白さが半減する。
有名声優や一部役者はおのずと分かる場合も多いが、それはしょうがない。

見た後で知ったのだが、このアニメ、主役の声が有名人。
彼は好きだし、結果的にいい雰囲気を出せていたけれど、知ってたら見ている間にたぶん顔がボンッ!と出てしまう。それがイヤ。
だからここでもバラさない。
もうひとりの主役の子供役も某アイドル男子だが、私には年齢が低すぎて顔もわからない(笑)。こいつは上手いとは言えなかったしな。

オリジナル・アクションアニメとしてはなかなかの出来。
特に剣劇アクションが良い。映像カット割りのセンスが良い。
製作は「鋼の錬金術師」のボンズ。アニメーター&演出家の安藤真裕が初監督。脚本は高山文彦。
下克上がまかり通る乱世の時代、犬を連れた少年が中国・明の武装集団に狙われている。
荒れ寺で行き合わせ、用心棒となる浪人“名無し”は凄腕らしいが抜刀を封じている。
少年が抱える秘密は何か。名無しの過去にはなにがあったのか。
一方、明の武装集団には、本来の使命よりも「強い者」との戦いを求める金髪碧眼・白人系の“羅狼”がいる。
それぞれが異端者、ストレンヂアであった。

はるばる日本まで来た明の武装集団とその目的に関しては・・・・もうちょっと肉付けが欲しかったかな。


※ 予備知識なしでご覧ください。パッケージの裏も読むな(笑)。


スカイ・クロラ The Sky Crawlers

2009年03月05日 | アニメーション
スカイ・クロラ The Sky Crawlers (2008年 日本 122分)

原作:森博嗣。製作:Production I.G。監督:押井守。
久々の押井守アニメ作品として宣伝していたが、
原作のアニメ化の話があり、原作者が好きな「アヴァロン」の監督である押井に監督依頼が来た。
押井は一度は断ったが思いなおして(戦闘機が描けるからか?)話を受けたらしい。
つまり、雇われ仕事でしょ。

ということで、ストーリー・世界観はラスト及び一部を除いてほぼ原作通り。
一部常連声優以外、主役陣に珍しく俳優(加瀬亮・菊地凛子・栗山千明ほか)を起用するなど、
オリジナルな「押井らしさ」は少ないと思う。
虚無感を演出する棒読み調のセリフ廻しも、人によって上手い・ヘタがあるのよねぇ。
基本的にはアニメは本職の声優のほうが好きですね。実写はもちろん本人の声がよろしい。

永遠に大人にならず戦闘中にしか死ねない「キルドレ」たち。
彼らが所属するのは、平和な世界でショーとしての戦争を請け負う会社の戦闘部隊。
キルドレや戦争の詳細、世界状況について一切説明はない。
しかしキルドレたちに過去の記憶が薄いことや、微妙な癖を同じくする補充員の描写など、アンドロイドの一種か?と思わせる。
ループする現実と、「個」としての自分に疑問を持ってしまったキルドレの葛藤などなど。

登場する戦闘機はプロペラ機である。
しかも現在では少数派の推進式(プッシャー式)。後方にプロペラがある。
前方にプロペラを持つ牽引式(トラクター式)も登場するが少数。
それらのドッグファイトが3Dで展開するのは迫力がある。
主役たちが乗る「散香」は日本九州飛行機試作戦闘機「震電」に、
「泉流」は日本空技廠試作偵察機「景雲」に酷似している・・・らしい。
マニアは喜ぶだろうが、どうも私は戦闘機には興味が薄いのよ。船もね。
飛行機は落ちれば儚くバラバラだし、船はブクブク沈む。
その点、戦車は撃破されても原型はとどめて再利用♪(?)
(乗員は車内で南無阿弥陀仏だが・・・・・・・・。)

面白かったかと聞かれれば、「う~~~ん。」だが、
つまらなかったわけでもない。
「生を実感するための戦争ショー」などという設定が受け入れられるのは、
平和ボケした日本だけではないかと思われるが、ま、原作由来のことなので・・・

『いつも通る道でも違うところを踏んで歩くことができる。
いつも通る道だからって景色は同じじゃない。
それだけではいけないのか。それだけのことだからいけないのか』
・・・そんなことを悩んでいたら毎日毎日3食のゴハンは作れませんっ。


※ いつも通る道を今日も通ることが出来るのは幸せである。 byうりゃ

カンフー・パンダ

2009年01月09日 | アニメーション
カンフー・パンダ KUNG FU PANDA (2008年アメリカ )

最近見たカンフー映画の中で一番シンプルに面白かったんではなかろうか?
昔のジャッキー・チェン映画、「酔拳」なんかのノリですね。
師匠と箸で肉まんを獲り合うシーンは、懐かしい!!!
実際、ジャッキー・チェンが武術アドバイスをしているらしい。
そんなノリに近年の「少林サッカー」「カンフーハッスル」の周星馳の派手さを加えたような。。。
ドリーム・ワークス、いい仕事しました!

声はジャック・ブラック、ダスティン・ホフマン、アンジェリーナ・ジョリー、
ルーシー・リューなど超豪華。ジャッキー・チェンも猿の声で少し登場。
日本語吹き替えは主役パンダ、ポーの声を山口達也(TOKIO)。
少し日本語で見てみたが、ぐっさん結構上手いかも。


※ パンダの父がなぜ鳥なのか? 謎。(笑)

AFRO SAMURAI

2008年06月13日 | アニメーション
AFRO SAMURAI 劇場版   (2006年 日本・アメリカ)

岡崎能士の原作コミックを日米合作でアニメ化した異色時代劇アクション。
サミュエル・L・ジャクソンが製作&主役の声。
5話ものの再編集版ということで、繰り返しがちょっとダルい。

ルネッサンス

2008年06月13日 | アニメーション
ルネッサンス   RENAISSANCE (2006年 フランス・イギリス・ルクセンブルグ)

実写をベースにした白黒のハイコントラスト映像アニメーション。
後述のアメリカ製「ベオウルフ」 のシュレックもどきとは違い、近未来SFらしいクールな映像。
ユーロ・コミックス(バンド・デシネ)のかっこよさ。

ただストーリーはそれほど目新しいものはなく、あまり記憶に残ってない(笑)。
押井とか大友とかの影がチラチラ~~~。
(会社名がアヴァロン、早老病、光学迷彩etc.)

アズールとアスマール

2007年12月29日 | アニメーション
アズールとアスマール  AZUR et ASMAR (2006年 フランス )


「キリクと魔女」のミッシェル・オスロ監督の新作ファンタジー・アニメ。
今度は舞台が中世の中近東なので、絢爛豪華な色とアラベスク文様の洪水!!!
(パッケージ写真からは それがあまり伝わって来ないけど。)

異文化の融和を描く寓話的冒険譚。