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ドライヴ Drive (2011年 アメリカ 100分)
2011年カンヌ国際映画祭監督賞受賞作。ニコラス・ウィンディング・レフン監督。
原作はジェイムズ・サリスの小説。
温厚そうで寡黙な自動車修理工の青年はカー・アクションのスタントも務める抜群の運転テクニック。
しかし夜は強盗の雇われ逃がし屋としてその腕をふるう闇の顔もある。
ある日、アパートの同じ階の子持ち人妻アイリーン(童顔で可愛いキャリー・ハンナ・マリガン)にひとめぼれ。
ほほえましい隣人交際が始まるが、やがて刑務所から出てきたその亭主の受難に巻き込まれる。
劇中で彼の過去は明かされないが、相当に不幸で孤独な経歴と見受けられる。
寡黙な状態から突然発揮される凶暴性。(このへん北野武映画を連想する)
抜群の判断能力と戦闘能力。
恩人やアイリーンなど愛する者たちを脅かす者への徹底的な報復・反撃。
穏やかな顔の主演ライアン・ゴズリング、あの
「ラースと、その彼女」の主演俳優であったか(笑)。
ほかの出演者は怪優ロン・パールマン、ブライアン・クランストンほか。
アメリカ風のバイオレンス・アクションではない。
いかにもデンマーク出身監督らしい、凶暴性ありの哀しい純愛サスペンス。ってとこかな。
セリフもかなり少ないよ。
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ヴァルハラ・ライジング Valhalla Rising (2009年 デンマーク・イギリス・フランス 93分)
「ドライヴ」のカンヌ受賞により、2年前の前作にも陽が当たる。
レフン監督デビュー作にも出ているマッツ・ミケルセン主演。
私個人は2000年の「ブレイカウェイ」からのファンだが、2006年「007」出演以来メジャーとなったミケルセン。
しかしながら、この映画は完全にマイナー路線(笑)。
舞台は中世バイキングの時代だが、まず、主役ミケルセンのセリフがまったくない。ひとっこともなし。
他の役も全体的にもセリフが少ないし、遠景バックの静止シーンがやたら多い。
超人的な戦闘能力をもつ片目の男は囚われの身。
しかしある日反撃に出て皆殺しの末に自由の身となり、キリスト教に改宗したバイキングと行動を共にする。
エルサレム奪還をめざす彼らの船は霧と無風の海を漂い、やっと着いた場所は・・・
題名が「ヴァルハラ・ライジング」である。片目である。縄を切って危機を脱した。
とくれば、北欧神話ファンなら「彼はオーディンか? ここはヴァルハラか?」と思うのが普通。
しかしどうやらここは新大陸らしい。エルサレムに固執し狂気の淵に落ちるリーダー。
壊滅するバイキング。そしてサクリファイス。
ありゃりゃ????
監督いわく、「これはSF。」 う~~~ん。SFというより文明交代暗喩か(笑)。
雰囲気的には非常に魅力的だ。
ただし、ハラワタやら砕けた頭やらが頻出するので苦手な人は避けたほうがよかろう。
「説明がない話」「わからない話」が苦手な人も避けたほうがよかろう(笑)。
ミケルセンは特殊メイクとヒゲで、パッと見では彼とはわからなかったね。ムキムキだし。