高校サッカー 準決勝

準々決勝も多々良×鹿島学園見たんだけど、特に語ることもなかったので今日の準決勝を。卒論書かなきゃだけど…とりあえず新鮮な内に。

①鹿児島実業 3-0 遠野

べったりひいた遠野相手に、鹿実が三得点。一点目は明らかなオフサイドながら、屈強なフィジカルに裏打ちされたプレスとサイド攻撃を武器にその後も加点し、順当な勝利。遠野はカウンター狙いも切り替えが遅く、攻め手がなかった。
しかし実況のアナウンサー、累積警告で出れない三人のために…とか事故死した兄の背番号を引き継いで…とか、栫が次出れないとなったらここぞとばかりにそればっかりまくしたてたり、スポーツ実況で伝えるべきことはなんなのか、一度よく考えてみてはいかがでしょう。アナウンサー一人に帰することはできないかもしれませんが、マトモな職業意識があれば「ドンチャンゴールスムニダー！」だの「ワンダホーショットバイジェラード！」だの言いません。伝える側がこんなだから、赤尾の立派なメディア対応に感激してしまった。
遠野と言えば…川崎淳て今なにやってるんだ？

②野洲 1-0 多々良学園

見たかったのはこっち。ナイスゲームだった。
野洲はやっと標榜のパスサッカーが実現し、幾多のチャンスを演出、前半は多々良を圧倒。後半に⑦楠神の股抜きからのクロスを⑫瀧川が決めて先制。その後多々良も盛り返し反撃したが追いつくことはできず。
野洲は⑩平原（お気に入り）のパスがやや精彩を欠いたが、その分⑭乾が天才っぷりを発揮。パントキックをピッタリ足元に収めたシーンなんて小野を見てるようだった。⑭が似合うね。⑨青木の飛び出しや⑧金本のライナークロス、⑦楠神のドリブルとフルに攻め手を発揮してました。しかしこうなると、二回戦で四中工とぶつかったのはもったいなかったなあ…。ユース年代でクラブユースの役割が大きくなってくるなか、こういうサッカーを見せてくれるチームが高校サッカーに台頭するということは意義深いことだと思うけど、ジュニアユース年代からの一貫指導って、クラブユース的なチームでもあるわけですね…。
多々良は⑧平間が準々決勝に続いて良かった。ボランチ、あるいはトップ下から長短の正確なパス、思い切りのいいシュートで攻撃を構築。多々良は平間のチームでしたね。この試合では⑱石田の判断のいい飛び出しも目立った。デカいのに速い。活躍がよほど鮮烈だったのか、交代して出た⑳小畠が「石田！石田のシュート！」「ゴール前には⑳番の石田！」って言われてたね。この試合の実況は割とマシだったので許せましたが。あと交代出場の⑬田村正和選手…。「田村正和をサイドバックにもっていきました」…。もう一人田村がいたからフルネームで呼ばれるのね…人の名前を笑うのは下賤です。
あとまあどうでもいいんだけど、終盤の緊迫のなかで、スタンドレポーターが「多々良学園には、山口県内の同じく経営難に悩む中小企業から「サッカー部の活躍に勇気付けられた」という声が寄せられているそうです！」とか限りなくどうでもいいレポートしてくれて、なんかもう笑えた。日テレはもう巨人戦だけやってりゃいーじゃん。

で、決勝は鹿実対野洲。今日のサッカーは素晴らしかったし、三試合も見て情も移ったので野洲を応援します（今日もしてたけど）。鹿実のプレスの前では今日のようなサッカーもできないだろうし、押し込まれるだろうけど、四中工戦のような高速カウンターに期待します。押し込まれたら押し込まれたで前線頼りのサッカーができるってのもこのチームの強みだと思う。今日の試合でもやや脆弱さの見えた守備陣の踏ん張りが鍵ですかね。