大塚英志／山崎峰水『黒鷺死体宅配便』角川ホラー文庫

彼女さんの実家にお泊り、というイニシエーションを経た僕が帰宅しましたよ。

近況報告はそれだけですが。

原作本だとばっかり思ってたら、文庫化でした。昔単行本持ってたんだけど売って正解だったわー（角川はコミック文庫のレーベル持ってないはずだから、ホラー文庫に入ったのはホラー風味で良かったってことね。サイコも入れろ）。単行本の時は絵のクセが好きになれなかったんだけど、文庫だと余裕を持って見れますな（文庫好きの性癖）。
で、物語に関しては、「死体」を物語の核として、サイコ・スリラとか民俗学とか、大塚英志的エッセンスをまぶす感じで展開していきます。まあ俺ってそういうのが好きだから、なんだかんだ言いながらも大塚作品を読んでしまうんだよな、と再認識した次第。収録作では、大塚的なケレンはやや薄いながら、アイデアとして面白い「九月の雨」が良かったです。本格的な作りがしてある番外編的な「松岡國男妖怪退治」に関しては、これだったら京極読むわ、と思ったり。多々良先生とかね。
全体的にはキャラクタの「能力」がうまく活かせていない印象がありましたので、それはまあ、これからに期待します。

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