宇野ルーツだより

ご先祖のルーツを探す旅

都会のビルは卒塔婆のよう

2015-01-19 22:14:17 | 日記
 やはり真冬らしい天気になっています。積雪は60cm超でしょうか。
 でも「冬来りなば…」で、もう少しの辛抱ですね。宇野ゆかりの皆さま、
 暖かくしてお過ごしください。

 先日のNHKETV「日本人は何をめざしてきたのか」には、石牟礼道子
 さんが登場していました。ご存じの方も多いと思いますが、「苦海浄土
 わが水俣病」と言えばお分かりでしょう。もちろん熊本の方です。

 ほとんどリアルタイムのインタビューが貴重でした。1927年生まれなんで
 すね。私の母とほとんど同世代でした。車椅子での生活のようでしたが、
 声や発言内容はしっかりしていました。その中で、とても印象に残る
 言葉がありました。

 東京に出て座り込みをしていた時に見かけた光景。アスファルトの上で
 一匹のネコが用を足した。砂をかけようとしたが、いかんせんできない。
 それでも本能のままに続けようとする。普通なら馬鹿だなぁ、こんな所で
 と見過ごす場面ですが、やはり彼女の感性はそれを許しませんでした。
 すべての生き物にとって(もちろん人も)生きにくい社会の象徴のような
 一場面。これを感じられる心が水俣にもつながっているのでしょう。

  札幌も200万人に迫ろうかという大都市になりました。「内地」の歴史
  とは違ってわずか150年前には、ほとんど人がいなかった場所です。
  石牟礼さんは「都会のビル群は、まるで卒塔婆のようだ」と言って
  いました。札幌のこのビル群にも何万という人々の生活があります。
  私もそれに埋もれて生活してきましたが、なるべく近郊の自然に触れる
  時間を取るようにしているのは、知らず知らずにに息苦しさを感じて
  いるからかもしれません。


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