今年も残りわずかとなりました。何となくあっという間の1年でした。
3月の大震災が起こるまでは、いつもの春の訪れを期待していました。しかし、
一瞬の叫びとともに、その期待は裏切られました。さらに原発事故の深刻化と
とともに、日本全体が「沈黙の春」となりました。
その一方で、かつてない支援の輪が広がり、目に見える「絆」ができました。
人それぞれできることは違いましたが、思いはひとつでした。この状況を力に
変えた「なでしこジャパン」も、ひとつの象徴でしょう。しかし、政治・経済の
リーダーたちは、この状況の打開に力を発揮したとは、とても言えません。
個人の平均寿命が、およそ80歳とすると、その時間の中には、たくさんの「山」や
「谷」があります。登山にたとえれば「山あり谷あり」の人生です。「宇野ルーツ」を
探索する中でも、登場する人物たちの「山や谷」が見え隠れしていました。
対して国家にも寿命というものがあるのでしょうか? 明治維新で誕生した「新しい
日本」は、欧米に追いつき追い越せということで、「ひたすら前のみを見つめて」走り
ました。日清・日露の戦争で「やんちゃな青春」を送り、その先の壮年期は、ただ
ただ「戦い」に明け暮れ、ふと気づけば誕生から約80年が経っていました。そして
敗戦。ここで、ひとつの国家の寿命が尽きました。
先の戦争に敗れたことで、再び新しい日本が誕生しました。自由を謳歌し、高度経済
成長にうかれた青春時代。「大きいことはいいことだ」を合言葉に、大量消費に明け
暮れましたが、それに限界があると知ると、その「つけ」は多くの個人に回され、借金に
あえぐ壮年時代になりました。そして今、その「新しい国家」が誕生してから、およそ
70年が経ち、すでに寿命に近づいています。
1868年の明治維新では、外圧を受けながらも、志士たちなど内部の力で曲がりなりにも
新しい日本を誕生させました。一方、1945年の終戦後の新しい日本の誕生には、連合国
など外部の力が必要でした。そして今、第3の「新しい日本」を誕生させる時期にさしかかって
いますが、どんな力が必要なのでしょうか?
ひとつの「国家」は寿命を迎えても、日本という「国」、ここに暮らす私たち生活は、これ
から先もずっと続きます。未来を生きる人々のために、今何が必要で、何が不要か、個人と
して何ができるか、真剣に考えて行動する時期です。今回の大震災では、多くの人々の
「する力」を見ることができました。この辺りに新しい日本誕生の力があるかもしれません。
2012年も「させる力」をなるべく拒否し、「する力」を少しでも発揮できたらと思っています。
雪でかすむ藻岩山です。雪がかなり積もった年末となりました。ぎりぎりに送った
「宇野ルーツだより」に対する感想、ご支援などありがとうございました。この場を借りてお礼
申し上げます。宇野ゆかりの皆さまのご長寿、ご活躍を祈っています。来年もどうぞよろしく!
3月の大震災が起こるまでは、いつもの春の訪れを期待していました。しかし、
一瞬の叫びとともに、その期待は裏切られました。さらに原発事故の深刻化と
とともに、日本全体が「沈黙の春」となりました。
その一方で、かつてない支援の輪が広がり、目に見える「絆」ができました。
人それぞれできることは違いましたが、思いはひとつでした。この状況を力に
変えた「なでしこジャパン」も、ひとつの象徴でしょう。しかし、政治・経済の
リーダーたちは、この状況の打開に力を発揮したとは、とても言えません。
個人の平均寿命が、およそ80歳とすると、その時間の中には、たくさんの「山」や
「谷」があります。登山にたとえれば「山あり谷あり」の人生です。「宇野ルーツ」を
探索する中でも、登場する人物たちの「山や谷」が見え隠れしていました。
対して国家にも寿命というものがあるのでしょうか? 明治維新で誕生した「新しい
日本」は、欧米に追いつき追い越せということで、「ひたすら前のみを見つめて」走り
ました。日清・日露の戦争で「やんちゃな青春」を送り、その先の壮年期は、ただ
ただ「戦い」に明け暮れ、ふと気づけば誕生から約80年が経っていました。そして
敗戦。ここで、ひとつの国家の寿命が尽きました。
先の戦争に敗れたことで、再び新しい日本が誕生しました。自由を謳歌し、高度経済
成長にうかれた青春時代。「大きいことはいいことだ」を合言葉に、大量消費に明け
暮れましたが、それに限界があると知ると、その「つけ」は多くの個人に回され、借金に
あえぐ壮年時代になりました。そして今、その「新しい国家」が誕生してから、およそ
70年が経ち、すでに寿命に近づいています。
1868年の明治維新では、外圧を受けながらも、志士たちなど内部の力で曲がりなりにも
新しい日本を誕生させました。一方、1945年の終戦後の新しい日本の誕生には、連合国
など外部の力が必要でした。そして今、第3の「新しい日本」を誕生させる時期にさしかかって
いますが、どんな力が必要なのでしょうか?
ひとつの「国家」は寿命を迎えても、日本という「国」、ここに暮らす私たち生活は、これ
から先もずっと続きます。未来を生きる人々のために、今何が必要で、何が不要か、個人と
して何ができるか、真剣に考えて行動する時期です。今回の大震災では、多くの人々の
「する力」を見ることができました。この辺りに新しい日本誕生の力があるかもしれません。
2012年も「させる力」をなるべく拒否し、「する力」を少しでも発揮できたらと思っています。
雪でかすむ藻岩山です。雪がかなり積もった年末となりました。ぎりぎりに送った
「宇野ルーツだより」に対する感想、ご支援などありがとうございました。この場を借りてお礼
申し上げます。宇野ゆかりの皆さまのご長寿、ご活躍を祈っています。来年もどうぞよろしく!