YNWC的な多摩暮らし

北多摩で始めた新生活のあれこれをについて書いています。ynwcは横浜ネイチャーウォッチングクラブの略

8月の雪虫

2023-08-28 10:41:00 | 昆虫や蜘蛛など
台風の影響もあってか天候が不安定な今日この頃。基本的には厳しい残暑。そして突然雨が降ったり、止んだり…。時間に限らず入道雲もよく見かけるような…。

そんな夏の終わりですが、このところ「雪虫」に出会います。


2021.11撮影

雪のようにふわりと飛ぶから「雪虫」。この虫が飛ぶ頃には初雪が降ると言われています。

???



初雪どころか、このところはスコールのようなゲリラ豪雨。相変わらずの寝苦しい夜。

でも、雪とは関係ない春〜秋にかけて雪虫を見かけることがときどきあります。

そもそも雪虫って何かと申しますと、ロマンチックな名前からは真逆の存在とも言える「アブラムシ」

※苦手な方は凝視しないでください


嫌いではなくても、びっしりと群がる姿にうわぁ…と声をあげちゃう人もいるかと思われます←私です(笑)

通常のアブラムシは羽をもたず、移動距離はわずかなのですが、食糧不足や冬越しの準備のときには自然と羽のある個体が発生します。
この辺のお話は長くなるのでこちらの記事で↓

つまり、今飛んでいる雪虫は何らかの影響で食料が不足し、移動しているアブラムシなのかと思われます。

ちなみに雪のように見えるのは、体に蝋物質を持った種類です。北多摩周辺ではケヤキフシアブラムシなどが見られます。

北海道で冬が始まる前に大量発生するのはトドノネオオワタムシ。トドマツの樹液を吸っていたアブラムシたちがヤチダモの木へ移動するそうです。


ヤチダモ

名前に「オオ」とつくだけあって体調は5mm。ケヤキフシアブラムシの2mmと比べると倍以上の大きさです。


2023.10.12 北海道定山渓にて撮影

これが広範囲に大量発生するというのですから、かなりのインパクトです。カビを誘発したり、アレルギーを引き起こしたりと、被害もあるようです。

まあそんなわけで、「雪虫」というのは蝋物質を一部のアブラムシのことで、雪が降る前でなくても食料が不足すれば「羽有り型」の登場でフワフワとぶということかなんではないでしょうか?

ちなみに日本のアブラムシは700種と言われ、そのうち蝋物質をもつ「雪虫」は10種類程度のようですが、「雪虫」に関する学術的な記述は少ないので、はっきりしません。



北海道をはじめ北国での報告が多数ですが、大きさや数の差はあるものの割とどこでも見られる虫です。季節も冬前とは限りませんので、小さくて白い虫が飛んでいたら「雪虫」かも!

雪虫を発見した付近で見かけた、こちらも雪のような白い花

ツタバウンラン


千日紅(白花タイプは千日白?)




【昨日のおうちごはん】

・レタスソーキそば

今日もいい日になりますように!