今日も朝から、雨の中、曳航救助要請がありました。
春の出航に伴い、このところエンジン関係のトラブルが、増えてきています。
特に船外機のお客様は、新しいエンジンよりも古いエンジンのトラブルが多いです。
整備の際には、今は快調だからとお金をかけられない整備をご希望になることも
多いです。こちらもエンジン内部の経年劣化や痛みは外からは判断しにくいため、
万事大丈夫なような修理を行おうとおもうと、年式や、使用時間に相応の部品の
交換や整備をお勧めするしか方法はありません。
(すべてのパーツは使用時間にかかわらず劣化は確実に進んでいます。)
車と異なるのは、船の場合、色々な異常があっても普段の使用の中でオーナー様が
それに気づくことが少ないことです。
陸の上の道路を走っている車。道路は日本ならどこもフラットで、車にかかる負担も
ほとんどみなさん変わりません。ところが、海の上を走る船はどうでしょうか。
船ごとに走る場所も違えば海の状況も異なり、全く毎日同じということもありません。
さらに車と違って、船は整備の状態や使い方、使用される回転数、年式、馬力・・
装備や電気設計にいたるまで1艇1艇驚くほど違います。
保管方法や、船体の状態によって、潮や海水の影響を受ける度合についてもさまざま。
故障の原因や、故障が起こる箇所についても、すべての船で同じように起こるとは
限りません。
異常を感じた時、他の船の方に質問されて、大丈夫だよ、と言われたから・・など、
自分の船のエンジンの変化について、安易に車と同じような感覚で、周囲の意見を聞いて
実際のエンジンをきちんと確認せずに、空想の判断をされる方も多いですね。
海では、小さな音や振動などにも気づきにくかったりします。
船はこういうものかと勘違いして故障したまま乗られているケースもあります。
船の運転者がその日によって変わる船なども大変ですね。
ご愛艇のエンジンについて、オーナー様が注視されてあっても異常を見逃すことが多々あります。
そういった意味で、自分の船の状態を正確に理解はされていない方がほとんどであると思います。
そのような船の現実について、オーナー様にきちんと理解していただき、100%の安心が
もてるようにするために、私達のような専門の船の整備チームが定期的なメンテナンスや
マニュアルにのっとった整備の推奨もしてます。
大きな故障がないのにどこまで手を入れるか、というところについては、みなさん
悩まれるところですが、そうこうしていると不調は突然やってきます。
大きなトラブルがあった際には、思い切って細かいところまで整備することや
オーバーホールを行われること、新しいエンジンを検討されることも大事だと思います。
先日沖ノ島沖からのSOSで救助・曳航となったヤンマーEX38Vの整備を行っています。
浸水から、クラッチやVドライブ部シャフト部の点検整備、電線発火などもあったため
曳航後上架。午後からはクラッチを引き上げてきて工場内で作業が始まっています。
一時期のみ発売された幻のモデルの艇は、特徴的なVドライブシャフトの
6LY2-STVY.エンジンが搭載されています。年式も立っており販売期間も短い
廃モデルのため、オリジナルの仕様の部分については、クラッチやシャフト周りなど
整備は苦戦しそうです。まずはひとつひとつ確認をしながら、故障原因の
究明と分解整備が始まっています。
その他メンテナンスでは、佐賀の江藤造船ではお客様のアルミ船のバルバス
もいよいよ完成し、出航へむけたエンジン調整にはいりました。
今日はオイル交換に伺っています。
出張部隊、本日はダイスケ氏。今日は雨だし暖かいのですが・・(--)
このところニット帽がいたくお気に入りのようです。
エンジンは6KXZP-GT。
雨の中各艇、各所で、今日も整備が進みます。
どの艇も、継続してお世話をさせていただきながら、責任をもって
整備で安心していただけるように努めております。
☆karatomarine naoko☆
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ヤンマー特約店(有)唐泊鉄工所
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