蘊蓄はともかく、庭木剪定の適期と
言えば3月で、強く切っても葉を刈り
込んでも、寒を越えているので樹体が
傷みにくいことが挙げられる。
それに、人にとっても寒くないので作
業がしやすく体にも無理はなく、何よ
り虫がいない。
しかし、一般的になぜ3月に剪定しな
いのかというと、すぐに芽出しが始ま
って夏には茂っちゃうので、お金がも
ったいないし、自分でするにしても手
間なので、皆がする冬剪定が慣例とな
っている。
11月に木を切れば、4月まで木の成
長は止まっていて動かないので、半年
間は庭木に係らなくていいという都合
がそうさせる。
そもそも、年に一度で済ませたいと思
う方が間違っている訳ですが、春に始
まり夏に整理し冬に軽く整えるという
流れで、小さなお庭なら年に3日で済
む話が、年に一度か数年おきに適当に
切り戻しては切った長い枝をお庭にほ
っ散らかして知らんぷりという人がい
るが、意外と少なくないんです。
まあ、自然を自宅に持ち込んで、不自
然にしてしまうのもおかしな話で、そ
ういう時代ではないともいえる。
別荘地で、自然の木に文句を言う人は
いないと思われますが、都会では、街
路樹から公園の木々までを近隣住民が
難癖をつける現在の日本。
明治神宮外苑の並木が、3000本伐
採だそうですが、東京のど真ん中でさ
ぞ儲かる人がいるんだろう。
兎にも角にも、暖かくなると木々が動
き始めます。4月には大きく芽を膨ら
ませ、次々に花を咲かせるが、4月は
木を切る時季じゃありません。
新葉が色づき落ち着くのを待って6月
~7月に夏剪定をする。
そして、晩秋に少し整えてやると落ち
着いた庭木になります。
ではでは。