ゆめ62 『万博』

康文君が、今年は大阪で万博があるのだと言った。
僕はそんなのはもう何十年も前の話だと思ったけれど、
あんまり楽しそうに話すので黙っていた。
「月の石が来るんだって！」
ガイドブックを眺めながら、康文君が歓声をあげた。

ゆめ61 『カレンダー』

部屋に不気味なカレンダーが飾られている。
写真の中で白い顔の女が薄ら笑っているカレンダー。
気味が悪いので、壁から剥がして筒状に丸めたのだが、
そこから望遠鏡で覗かれるがごとき視線を感じる。

ゆめ60 『洗濯』

ぐおんぐおんと音を上げながら古い洗濯機が回っている。
音に気付いた誰かが邪魔しに来る前になんとか洗い終えてしまわなければ。
揺れる洗濯機を眺めながら、干すときにはもっと注意しなければなぁと思う。

厭なバス

稽古場の道程、野川沿いの廃車置き場にある小型バスがめちゃくちゃ不気味。

昼間でも気持ち悪いんだから夜なんてもう、
カーテンの隙間から誰か覗いてんじゃねえかってくらいの勢いですよ。

無表情にこちらを見つめる子どもたちの顔、顔、顔。
だから僕は彼らにとびっきりのウインクを投げかけてやるのです。
もちろんペロッと舌も出してね。
そしたらさっきまでの無表情はどこへやら。
満面の笑顔になるもんだから、
僕は子どもたちにヴェルタースオリジナルをぶつけます、思いっきり。
だって彼らもまた特別な存在なのだから。

めでたしめでたし。



あれ？
なんで「子どもたち」って思ったんだろ？

乗ってた？

オノマトペソ

ドレッシングがかかってない海藻サラダのワカメって、
なんかペソッペソしてますよね。